長野ひとり旅行記|前編
経緯は省略するが、四月になるまで無職の身であった。
自由を得てからしばらくは、友人と寿司を食らい、泊りがけで東京ディズニーシーに行き、漫喫に一日入り浸り、とにかく人との接触を堪能した。あっという間に一週間が過ぎた。意図せずして、数少ない私の尊い友人たちとの約束は一週間のうちに偏っていた。私は彼女たちとの約束を果たし終えると、図書館とツタヤで無謀とも言える量の映画と本を借りてきて、家に籠もってそれらに没頭した。私は友情と孤独の両方を愛していた。
文化の恩恵を浴びに浴びて、そろそ