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Web3.0の世界

最近Web3.0というキーワードをよく聞きます。ちょこっと調べていたら、すごく響く言葉がありました。Web3.0の提唱者であるギャヴィン・ウッドさんの言葉です。

Less trust, more truth

GAVIN WOOD

この言葉の意味するところをもっと知りたい!と思って調べていくと、一緒にブロックチェーン、ブロックチェーンと言えばビットコイン、というようなキーワードが出てきて、結局Web3.0って何なんだろ?という迷子になってしまいます。そこで、今回はWeb3.0の概念を理解してみようと思います。

Web1.0とWeb2.0

3.0というくらいなので、1と2があります。

まず、Web1.0はインターネットが普及した1990年~2005年くらいまでを呼ぶようです。Web1.0では、情報は一方通行で、公開されているホームページを閲覧するという使い方でした。まさに、私がインターネットを始めたころです。情報発信は企業などに限られており、またホームページも画像や動画などが使われていないデザインが多かったです。当時は、インターネットの速度が遅く(64kBとか)、画像が上から徐々に表示されていって、全部表示されるまで時間がかかっていたことを覚えています。今となっては懐かしいです。

Crypto Box(https://crypto-box.jp/)から引用

次のWeb2.0は、SNSが中心となった社会、まさに現在を指します。スマートフォンとSNSを通じて誰でも発信者になることができ、情報を相互に共有することができるようになりました。ぼくが高校から大学のときにMixiが流行って、みんなが発信をし始めたことが印象に残っています。そんな中、台頭してきたのは、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)です。デジタルプラットフォーマー(DPFと言っていいのかな?とりあえず、以降はDPFと記載します)と呼ばれており、Web2.0で覇権を握っている企業です。2020年には5社の時価総額が東証1部約2170社の合計を上回っています。今、この5社のサービスを1つも使っていないなんてことはないんじゃないか?と思うほどですよね。

Web2.0での課題

そんなWeb2.0にも課題があります。SNSなど様々なサービスを利用するときに必ずと言っていいほど個人情報をDPFに提出します。例えば、決済が必要なときには年齢やカード番号が必要になります。さらに、DPFは利用した履歴などの様々なデータを独占して収集できます。これらの情報はサービスの向上に使われているんですが、何かの拍子に流出してしまうことがあり、個人情報の悪用や情報流出のリスクがあります。

また、そのプラットフォームを使ってサービスやビジネスを行ったとしても、プラットフォーマーが規制をかけてしまうと何もできなくなってしまうリスク、いわゆる中央集権的リスクがあります。日本でも、DPFとの間で問題が発生した事例もあり、2021年2月1日に「デジタルプラットフォーム取引透明化法」が施行され、法律的にも対応が行われています。

Web2.0のこれらの課題を解決するための考え方がWeb3.0になります。

Web3.0の世界

では、Web2.0の課題をどのように解決するのか?その1つの答えがWeb3.0の考え方、つまり「特定のプラットフォーマーに依存することなく(管理者をなくし)、ユーザー同士で共有、管理しあう分散ネットワーク」です。

Crypto Box(https://crypto-box.jp/)から引用

管理者がいないので中央集権的リスクがなくなります。この仕組みを実現させたのがブロックチェーンです。ブロックチェーンでは、サービスを利用しているユーザー同士で取引データを共有・管理し合うため不正利用、データの改ざん・複製などはほぼ不可能で、管理者をなくすことが可能となります。

さらに、分散ネットワークを実現するときに、サーバを経由して通信を行うと結局「中央集権的リスク」が生じてしまいます。これはWeb3.0の考え方に反してしまうので、ネットワーク通信に対しても分散型で行う仕組みが必要となります。それが、Peer2Peer(P2P)です。先日ご紹介したWinnyで使用された技術で、利用者の端末がサーバを介さず、利用者の端末同士で直接データを共有することができます。

この2つの技術によって、Web3.0の考え方が成り立っています。なんかカッコいいです。みんなで作っていく!みたいな感じが好きです。

Less trust, more truth

さて、最初の言葉、”Less trust, more truth”に戻りましょう。”信頼に代わる真実を”とか"信頼よりも真実を"と捉えればいいと思いますが、DPFを信頼して成り立っている現在のインターネット構造(Web2.0)ではなく、端末それぞれが直接つながっていくことを目指すのがWeb3.0であり、そのためには接続する端末を客観的な真実で評価しようという考え方です。「大学院卒業しているからすごい人」だとか「Twitterのフォーワーが多いから確かな情報」というのは信頼(trust)であり、こういうことで評価・判断をしない世界にしましょう、という感じですかね。

この考え方がすごく好きです。仕事でも、個人的なお付き合いでもそうだと思いますが、肩書だけで判断はされなくないし、したくないです。また、一度判断したからと言ってそれがずっと継続するわけではなく、都度評価されることが大事だと思います。そのためには、自分自身も研鑽を続けなければいけないんですが、それは当たり前のことじゃないかと。最近色々考えて、ちょこっと悩んだりしていたことが、この言葉に救われました。それでいいんだと、後押しをしてもらった気分です。

じゃあ、真実を使ってどうやって評価するの?ということになりますが、そこは、まだ理解できていないのが現状です。すみません。
ただ、自分自身に当てはめてみると、イメージ的には「実際にお付き合いしてみて、提供してもらったアウトプット」のようなことが真実なのかなと思っています。それをいかに客観的に評価するということが大事な気がしますが。。。


DAO、自立型分散組織という考え方もあるようで、中央管理者が存在しなくても事業やプロジェクトを推進できる組織のことだそうです。これはこれで面白そうなので、また調べてみようと思います。並行してP2Pのプログラミングもしてみようと思ってます。

また、Winnyの技術の中古品の値段が上がってる。。。。

以下のページを参考にさせていただきました。


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