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【日記】2020-11-01(日)〜08(日) 記録

2020-11-01 日
1日が日曜日というだけでこんなにも嬉しい。窓を開けるとすっかり冬のにおいがする。遠くに富士山のあたまが見えて、日に日に澄んでいく空気、冬の訪れ。
春が来たことをよろこび、だんだんと夏になることも嬉しく、夏が終わることはすこし寂しかった。でも秋が近付いてきたことはやっぱり嬉しくて、だんだんと冬になっていくこともまた。繰り返して、またひとつ歳をとる。生きているだけで無駄なことは何もなく、ただ季節がうつり変わるのを感じ記すだけの日々となっても、それはそれで良い人生だと思う。

2020-11-02 火 すこし曇り
朝日がのぼったな、と思ったけれど実はまだまだ下の方にいたようで、急に(今日もまだ)新宿のあたりからぬっと顔を出した太陽に驚いた朝。
きのう買ったニットを着て、いよいよ冬の気持ちになったので、ご機嫌で小田和正を聴いている。
今朝はコーヒーがうまく淹れられなくて、土とか豆みたいな味。喫茶店のコーヒーには程遠いが、東南アジアの農園を想うとそれもまあ、味のうちと思える。

2020-11-4 水 晴れかくもりか
さいきん読んだ(コーヒーの)本では、常識(と思っていたこと、思われていること)を覆すようなことばかり書かれていて興味深い。面白いのでそっちを実践してみている。どちらにしても、自分に合った方、好きな方法を探している。
以前、富山の駅前で遭遇した古本市でコーヒー屋さんが出店されていて、目の前で2杯、淹れてもらったところ、2杯とも違った方法でドリップしていて、「せっかく2杯なんで、違った方が味も見てても面白いとおもって」と笑っていたのが印象的だった。自由であること。
今朝もコーヒーが美味い。空気も美味い。黄色くなりだした向こうのほうの空も美しく、麦茶がやかんのなかでくつくつ、ふつふつとしている音も良い。夜は落ち込みやすいのでなるべく毎晩はやくに寝るが、時折、朝のこの部屋で生きていてよかったとおもう。
点描で描いたような空。

2020-11-04 水 昼間は晴
天気が良かったので、昼休憩で会社をぬけだして散歩。
すっかり冬のものになった空気が冷たくて、でも日のあたる背中はぽかぽかとあたたかくて、気持ちいい。
仕事をしながら、あるいは合間に、友人のジョーキさんがやっているpodcastを聴く。
KNS目隠しラジオ
ただなんとなく過ごしていると当たり前に過ぎてしまう、見逃して聴き逃してこぼれていってしまうような日常の些細なことを敏感に気が付いて拾って共有していくことに刺激を受ける。経験の多さ少なさだけではない、大切なのはもっと敏感になること。なにもこぼしてしまいたくない。おなじものを何度も聴く。

2020-11-5 木 晴れ
天気がよかったのに散歩に行きそびれてしまって、もったいないことをした。ビルの合間を派手にいろどる夕焼けに、富士山のあたまがくっきりと映えている。
富士山が好きだ。いかにも山々しいかたちをしている。富士山があのかたちでなかったら、こんなにも愛されただろうか。日本一の高さ×あの「山」という漢字そのもののようなかたち、という要素があるからこそ、こんなにも世界で愛され日本を象徴する山となったのではないか。
富士山が360mほどの低山でのっぺりとしたかたちをした山である別の世界があるとしたら、きっとこちらの世界のように持て囃されてはいないに違いない。それでも、その富士山をその富士山として、愛する人はいるのだろう。どこかに。

2020-11-06 金
朝、日の出より早く起きるようになって、4ヶ月が経つ。朝は、コーヒーを淹れたり、勉強をしたり、書きものをしたり、体操をしたり。(コーヒーを淹れる以外は)今まで夜遅くにしていたことを、朝にスライドさせたような形。
夜は落ち込みやすく、ひととやりとりをするのにも攻撃的になりやすく。それが、今ではたいてい、日付が変わる前には寝てしまうので、比較的おだやかに過ごしている。ような気がする。
わたしに早起きを教えてくれた友人は、「22時から4時は仮眠で、4時から昼ごろまでは夜更かし」と言っていて、すごく良かった。夜あそび上手だ。
「早起きしてるんですよ」というと、なんだか身体によいことをしているみたいでくすぐったく、居心地がわるい。とにかくこの世界では、身体やあたまに良い(とおもわれる)ことをすると、「イシキタカイ」と呼ばれるらしい。なので、これは早起きではなく、とんでもない夜更かしで、わたしはとんでもなく悪いやつ。

2020-11-8 日
なんやかんやとイベントごとのあった日の方が、日記が書けないのはなんでだろう。情報の整理ができない。
あしたからまた、日常。日常を愛する。胃の調子が悪いが、たぶんすぐに治る。