移住問題|移住して思う「池田暮らしの七か条」に大賛成の理由

長野に移住して2年になった。

独身女性一人、はじめは市に移住してご縁あって隣の村に家を買った。

市での賃貸生活ではない色んな問題が出ていて結果として東京からのリモートワークをしている私は自治会と役場との兼ね合い(話し合い)ができず、仕事に支障をきたし始め、住所は関東圏に戻し、村での生活は別荘扱いとして移住取りやめまで追い込まれている。

そんな前提の中、本当に田舎はみんなそうなのか?と疑問が湧きググってみると「池田暮らしの七か条」なるものを見つけた。確かに文面はかなりショッキングだが、私のこの東京から新幹線1時間半、駅から30分、9世帯の集落で起きている状況の根本は同じで驚いた。

物議を醸した「池田暮らしの七か条」に大賛成の理由は、
役場ではなく、「区(これは渋谷区や新宿区と違う全く小さい地域のもう一つ広い集合体を田舎では指す)」という区長(その最小ではない集合体の長)が事前に発信したことに感動したと言う表現が正しい。

いろんな人が「池田暮らしの七か条」の実際にある実態(役場は各集落の管理状況は知らないがその存在を利用するし、移住者応援プレーヤーも実態は詳細を隠そうとしていいことを言うことが多い)を隠していることがまず第一の問題と思ったからだ。

移住者は正しい(真実、ありのまま)の情報をまず知って、良いか悪いかではなく、選択の判断にしたいだけなのだ。

が、多くの地方地域が世間的によく思われないだろう情報はあえて言わず、住んでから移住者に強要するような構図が乱行している。

まずは自分の整理も含め村の現状と実態を「池田暮らしの七か条」から見てみたい。

福井県池田村の「池田暮らしの七ヶ条」はこちら

第1条 集落の一員であること、池田町民であることを自覚してください。
○総人口の少ない池田町ではありますが、私たちは 33 の集落において相互扶助を土台に安全で豊かな共同社会を目指しています。

池田暮らしの七ヶ条 第1条

ちなみに私の村は12集落らしい。これも誰からも知らされてない。

第2条 参加、出役を求められる地域行事の多さとともに、都市にはなかった面倒さの存在を自覚し協力してください。
○池田町の風景や生活環境の保全、祭りなどの文化の保存は、集落毎に行われる共同作業や集落独自の活動によって支えられています。共同して暮らす場を守るためにも参加協力ください。
○草刈り機は必需品です、回を重ね使い込むことで技術上達が図れます。
○このことを「面倒だ」「うっとうしい」と思う方は、池田暮らしは難しいです。

池田暮らしの七ヶ条 第2条

基本田舎に住むので地方独自の文化を体験したくボランティアは率先して行う気合いでは来ているが、一向にどこでなにか行われているか全くわからなかった。
草刈り機については、自宅の庭も広いが私はあえて、草刈り機(ビーバー3万円かつ混合ガソリン使用)を使わない選択肢を取った(身の安全のため)が、年2回の自治会草刈りイベントで全員がもっており雰囲気で購入を促されている。
1)事前に知って入れば、購入を考えたが他種を購入しているのでこの高額なものを追加購入したくない
2)役場にも協力的な姿勢をお願いされたので、ビーバーのレンタルを申し出たが無視されている
振・電動工具提供されて使うことはむしろ大歓迎だったが対応してもらえず、この私の村でもっとギョッとしたのが、自治会費が年間3万円(詳細は聞かされていない)、年2回の草刈り(1日4時間ほどの労働、茶菓子付き)の欠席に出不足金を支払い(振替は許されず)、集会所なるもの清掃もあり、やっぱり振替は許されず、集会所の使用には5000円/1時間取るというのだ。
いろいろツッコミどころ万歳なのだが、とりあえず、仕事か自治会かという選択肢を究極に迫られており、生計に支障をきたす草刈り・清掃とは??となっていて、私の生計を集落が責任を取れるわけでもなく、その無責任流れから、もし振・電動工具(田舎の振・電動工具は、危険性から購入もレクチャなしでは売らないものもある)で怪我をしたらと不安が募った。

第3条 集落は小さな共同社会であり、支え合いの多くの習慣があることを理解してください。
○生活の基盤は集落であり、長い年月に渡って様々な行事や集まりを通して暮らしを支えてきました。

池田暮らしの七ヶ条 第3条

集まりに一升瓶の持参(経費落ちませんよ)を仄めかされたり、実際挨拶で飲み会に一度参加したら、みな飲酒運転で帰っていて絶句した。
役場の生活支援員の人と話す機会があり、自治会参加はこの状況では無理だと伝えたが無視されている。

第4条 今までの自己価値観を押し付けないこと。また都会暮らしを地域に押し付けないよう心掛けてください。
○集落での生活は、ご近所などとの密な暮らしの日々があります。都市で は見られなかったルールや仕組みもありますが、皆で折り合いを付けながら培ってきたものです。
○これまでの都市暮らしと違うからといって都会風を吹かさないよう心掛けてください。

池田暮らしの七ヶ条 第4条

「皆で折り合いを付けながら」という言葉に期待したい。
ただ、私の村で起きた出来事として、ゴミ袋に名前入りのゴミを出すことで、燃えるゴミが誰かの家に数日保管されてから我が家に戻ってくる事件だ。
1)ゴミが収集されなかったことを教えてもらい、ごみ収集所で処理したい
←女性は生理用品あるのでめちゃめちゃ怖い!!!
2)ブラスチックが混在していると戻されたが。。。

2000年1月に施行された「ダイオキシン類対策特別措置法」では、新設・既存を合わせた廃棄物焼却施設について規制がされ、排出ガスおよび排水について基準が定められています。また、2001年には廃棄物処理法が改正され、焼却炉の構造と焼却方法についても定められました。

プラスチックのはてな

田舎あるあるだが、田舎の焼却炉が古く負荷のかかる温度をあげたくないとこの地域のクリーンセンターに問い合わせたら堂々と言われた。2001年に改正された廃棄物処理法はまったくの無視である。
なので、プラマークがある袋の個包装までプラスチック袋に捨てろという。
田舎は自宅で燃えるゴミを燃やすことも多く、そうすると燃えるゴミがほとんどない。東京ルールというか法的に、プラマークのないプラスチック袋で燃えるゴミはいっぱいになるのだが、ゴミ収集業者がそれを分別できていないと持っていかないのだ。。。(本当に分別できていないものもあるだろうが)、このスタンダードのゴミ知識からくる乖離がほぼある。どーなっている田舎のゴミ分別だれか教えてほしい。
それが田舎ルールだとして、これは教えてもらわないとわからない。
また、基本情報としてゴミの収集は地方交付金から賄われており、地方社会への格差のない公的サービスであり受けられるありがたいサービスなだけである。が、自治会に参加しないから誰々のゴミは収集しないなどという権限もまったくもって集落にはないことは自覚してほしい。

都会ルールなのか、全国区レベルなのかの区別はあるのか、それを知った上でも、この田舎で反するとしても特別ルールがあってその集落が成り立っているのなら、移住者への説明は必須であり、移住者はそれにそう意向は必要だと思う。

第5条 プライバシーが無いと感じるお節介があること、また多くの人々の注目と品定めがなされていることを自覚してください。
○どのような地域でも、共同体の中に初顔の方が入ってくれば不安に感じるものであり「どんな人か、何をする人か、どうして池田に」と品定めされることは自然です。
○干渉、お節介と思われるかも知れませんが、仲間入りへの愛情表現とご理解ください。

池田暮らしの七ヶ条 第5条

興味をもってもらえていることはとてもいいことだなと思う。ただ、不安に感じることで「職務質問」みたいに失礼な聞き方になっているのであれば、「人として」振り返って見直すだけの民度は持ち合わせてほしい。
不安になっているのは、移住者も同じ。しかも、まわりに誰も知らない、知らない環境だから移住者の方が不安が強いだろうと推測するほうが集団生活をする「人として」自然な流れ。
お節介や干渉がダメだとは思いません。でも、もしそれで「ちょっと今は」「いりません」という相手のお断りの反応をも悪くいうのであれば、愛情表現でなく、嫌がらせになる。

第6条 集落や地域においての、濃い人間関係を積極的に楽しむ姿勢を持ってください。
○静かでのどかな池田町ならではの面白さとして、ご近所や色々な出会いの中での会話を楽しんでください。

池田暮らしの七ヶ条 第6条

田舎の暮らしは都会の人には未知です。うめぼしの漬け方や季節の花や蛍の時期や生殖場所、林業や薪割り、田舎の歴史から来る彼らの歴史とても興味深いものばかりだと思います。
ただ、個人への興味が湧くには時間がかかります。相手が知りたいことでもないのに自分の身の上話や愚痴を押し付けると時間泥棒になってしまいます。ぜひ、お伺いという形から相手の意見も聞いてみたいという相互関係の譲り合いの会話を楽しんできださい。
特に田舎では、自分の感情は一旦端において、意見と意見を交わし合う練習をしていかないと自分の感じ取った良し悪しだけで相手を偏見の目でみてしまう傾向が非常に強いです。

自治会などの悪習はほぼ、特定個人の思いれと長らく続いたというなんの今は根拠のないものも多いです。
村民の生計や未来を村が責任取れず、移住者という外部の人間に頼っている悲しい現状を招いているのも残酷ですが村であり、地方交付金で潤っている現状を卑下することなく、傲慢になることなく移住者と一緒に楽しんで教授してほしいです。

第7条 時として自然は脅威となることを自覚してください。特に大雪は暮らしに多大な影響を与えることから、ご近所の助け合いを心掛けてください。
○池田町は 2004 年の福井豪雨災害で大きな被害を受けて以来、集落防災隊長を設置し地域防災力を高める取り組みを推進しています。
○また、池田町には「雪で争うな、春になれば恨みだけが残る」という教えがあります。積雪時、大雪時での譲り合い、助け合いを心掛けてください。

池田暮らしの七ヶ条 第7条

ここでやっと、過去に大きな災害があり、役場や行政だけでは足りないという結束に至ったのだなと思いました。
地域交付金でどんなに格差のない公的サービスを受けられても地域の災害は地域特有であり、役場や行政では届かない悲しい過去を地域で守っている。
これは難しい。その時だけ結束しようといってもできるものでないから、普段からそうゆう輪を広げていたいという「集落」の熱い思いと優しさと責任感を感じる。

これに同意しない人はいないのではないだろうか?

そうして挨拶状を次に読むと

私達は、池田町の風土や人々に好感をもって移り住んでくれる方々を出迎えたいと思っています。 しかし、池田町への思い込みや雰囲気だけで移り住まわれることには不安も感じています。移住者、地元民双方が「知らない、聞いてない」「こんなはずではなかった」などによる後悔や誤解からのトラブルを防ぎたいと思っています。 そこで、⾧く池田町で暮らし続けて頂くための心得や条件を「池田暮らしの七か条」として作成しました。ご理解をお願いいたします。

池田暮らしの七ヶ条 冒頭

わたしはとっても感動した。「僕たちはこうゆう村なんです!」って宣言した村ってあっただろうか?
しかも役場の陰に隠れて宣言ではなく、池田区長として宣言して、移住者に事前に伝えたことがどんなに素敵か!

でも、草刈りは、その村に登録する労働を願うシルバー人材センターに任せるようにしたら、これから年金がどんどん減る若い世代にも希望のあるシステムになると思うし、その費用くらいは集落33で出し合ってもいいのでは?と提案したい。

この地に住むのなら田舎(都会ルールなのか、全国区レベルなのかの区別ももなく)のルールに従え、説明もなく「こうゆうものだ」「みんながやっている」で強要し、済ましてしまうと、集団で違法している恐れが出てくる。
というか、現状結構違法、モラル違反、道徳違反(これは発展途上国での田舎として、地方交付金で潤う村の義務くらい思う)なことを目の当たりにしたので、そこはオールクリアでこの強気な●ヶ条を全国の村が出せるようになってほしいと願うばかりだ。


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