なんでそれは誕生したのシリーズシリーズ『パソコン』

こんにちは。
プロダクト作りたい&サービス作りたい欲が強い caz です。

最近、個人でとあるプロダクト開発をしているのですが、そこでふと気づいたことがありました。
それは、この世にある道具、すなわちプロダクトには、この世生まれた理由があるのだと。

『形態は機能に従う』という有名な原則があります。
これと同じように、『機能は意思に従う』と思うのです。

このプロダクトが、この機能が、どんな意思によって生まれたのか。それを知りたい。
こうして、この企画は生まれました。

第一回 『パソコン』

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パソコンは、正しくはパーソナルコンピューターといって、通常のコンピューターとは違います。
何が違うのかというと、パーソナルであるということです。

昔のパソコンは、ディスプレイやマウスは無く、その操作は技術者しかできないようなものでした。
さらにサイズも大きく、大企業や研究所などにしか置かれない代物だったのです。
使用用途は膨大な計算です。
人間の脳では行えないような計算を代わりのコンピューターに行わせます。
核ミサイルの弾道計算などにつかわれていました。

さて、そんなコンピューターですが、とある人物が提唱したGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)というものが、一気にコンピューターの印象を変えます。

その人物とは、アラン・ケイです。
アラン・ケイはアメリカ合衆国の計算機科学者で教育者でジャズ演奏者。そしてパーソナルコンピューターの父と言われています。
「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」という言葉でも知られています。

このアラン・ケイが、個人の活動を支援する「パーソナルコンピューター」という概念を提唱したのです。

アラン・ケイはコンピューターに、ディスプレイとマウスを標準装備させた暫定ダイナブックという試作機を作ります。

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そして、このパーソナルコンピューターというものをさらに広めた人物がいます。

それがスティーブ・ジョブズです。
スティーブジョブズは Apple Lisa というコンピューターにGUIを導入し販売します。Lisa 動作が遅くあまり売れませんでしたが、その後もジョブズは、コンピューターに対して視覚的な分かりやすさ、デザインを追求します。

そしてMacintoshという素晴らしいパソコンが生まれたのです。

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wiki にはこう書いてあります。

Macintoshは、Apple社の創業者の一人、スティーブ・ジョブズの陣頭指揮のもとに開発されたコンピュータであり、ジョブズの思想や夢や感性のおかげで、Macintoshの設計思想は、直感的で視覚的な操作インタフェース、画面に表示される文字フォントの細やかさや美しさ、画面上に表示される図像の精度、筺体(本体外観)の美しさ、などを非常に重視したものとなっている。そのおかげでMacintoshは、DTPの道を切り開き一般化させたパソコンとなり、現在でも書籍・雑誌などの組版業務では主流のプラットフォームであり、また各時代のデザイン関連の先端のソフトウェアを動かせる(かつては唯一の)プラットフォームとなり、現在でもグラフィックデザイン・イラストレーション・Webデザインなどの業務用としては主流のプラットフォームである。また(組版やデザインに限らず)広く「表現」にかかわるアーティストのほとんどが、他のプラットフォームではなくこのMacintoshを高く評価し選んだ結果、音楽(DTM・DAW)、映像(ノンリニア編集・VFX) 等々等々でも使われ続けている。

スティーブジョブズは元々、反社会的な人間です。
ヒッピーであり、逮捕歴もあります。

そんな彼の思想は、"個人に力を持たせる"というものです。
そのため、Apple製品はただの電化製品ではなく、個人の生活に紐付いたもの。個人の生活を豊にするものばかりです。

最後はAppleの話になってしまいましたが、パソコンとは、個人に最適化された、個人の営みを進化させるために生まれたプロダクトだったのです。

普段使っているパソコンもそんな気持ちで使ってみると、少し愛着がわくのではないでしょうか?


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