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あなたを好きだと伝えてから、自分は何をしたいのかがわからない。「世界でいちばん好きです」とメッセージを作ってから、送信ボタンを押せずにいる。言葉でも一度伝えたときは、あなたの対応はソツのないものだった。それが全てのはずなのに、あなたを忘れるのが怖くて執着している #twnovel
秘密は秘密として心に封をした。係る記憶には忘却のおまじないをかけた。あとは周囲の人々もわたしの過去の事事を忘れてくれるように祈るだけ。もう私とあの人とは関係がないの。それをわざわざ報告して回る気にもなれないけど、もう私の前で話題にはされたくない。 #twnovel
写真で見たその笑顔に意識がふらりと傾いた。触れられもしないのに、画像の輪郭をスワイプにならないような慎重さでなぞる。笑っているのにどこも見ていないような目つきをしていて、秘密に埋もれている私の笑顔と似て見えた。自分の苦しさを貴方と重ねようとする悪癖に舌打ちした。 #twnovel
「ほんとうに話したい人がいるんでしょ」私の愚痴をひとしきり聞いた後、その文脈を無視して彼女は冷淡に言い放った。「私の言葉に力はないと思うけど」その前置きを経て彼女は続けた。「SOSのサインをそんな風に出してくれても、私には貴女を救えないから哀しくなるんだよね」 #twnovel
手を頬を乳房を唇を臀部をソコをドコを愛でられていても感動はそれほどなかった。一転して、首筋に舌を這わされた瞬間に電撃が走った。噛み付かれた時、その歯が剃刀だったらという妄想が閃く。その歯が剃刀だったら、噛みちぎられた瞬間に私の命が終わる。この瞬間に絶頂を覚えた。 #twnovel
臆病者はどちらのことだろう。それとも、ふたりとも土壌を整えているのだろうか。握手した折に受け取った小さな種は、私の愛情という水を受けてすくすくと育っている。名前も知らない花のつぼみを、いつか腐らせるかも知れない。その前に、川辺にでも置いてきてしまおうか。 #twnovel
枯れきった花を玄関先から片付ける気にもなれなかった。茎の先を切ってドライフラワーと言い張って飾るのはインテリアとして許されるのだろうか。花弁に触れると乾いた音を立てて散った、その時、貴方の笑う口元を思い出した。息を切らして笑う貴方が、未だ私の心を巣食っている。 #twnovel
「後悔するなら」彼は今まで私が捧げてきたおよそ十通前後の手紙たちを目前に出した。「どうして渡すんだよ」手紙の束を目線より下げ、私をじっと見据える。「渡すまではあなたの助けになる言葉だと信じていて、でも手放した瞬間、ただの独り善がりだと気づくの」私は下唇を噛んだ。 #twnovel
#君・僕・死で文を作ると好みがわかる
君からの愛で僕が満たされたら死ねるんだけど、それまでに君が死ぬのは許さないからね。
およそ2年ぶりですか。
1年3ヶ月ぶりのログインをする。
浮いたり沈んだり
願ったり求めたり
安心して過信して
信頼がここにあるから、大丈夫。
ずっと、優しさがほしいって願ってたんだろうなぁと思った。
受け取ってた優しさに気づいてなかった自分が
ああいや、受け取ってた優しさを粗末にしてた自分が悔しい。
隠しもできない傷跡から
この身をめぐるような悲しさが広がる
相違として同意として
暗闇を喰い合い
悲しみを奪い合うように
君との日々を平穏に暮らせたら
(乱暴な願いだろうか)
君が呑み込めなかった不条理は
私の好きな条理の中でほどけていく
君が呆気なく笑い飛ばす喜劇は
私の忘れられない悲劇だったのに
お互い同じような悲しみを所持する割りには
その原因がまるで違う
闇が深いのならその中へと潜ろう
偏屈な言葉を投げ合って
意固地な思考を崩しあって
お互いの闇を持ち寄って
全部 お互
口紅がうつった貴方の唇に見惚れ、其れを親指でぐっと拭った。ローズのような紅さが頬まで薄くのびたのにいい気分となって嗤っていたら、貴方の口元にも嗤いが浮かんだ。「汚い」視線はこの唇をなぞっていた。「お互い様よ」そう言って首筋に噛みつき、唇を思いっきり擦り付けた。#twnovel
#君・僕・死で文を作ると好みがわかる
君からの愛で僕が満たされたら死ねるんだけど、それまでに君が死ぬのは許さないからね。