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ベトナムでChatGPT活用始まる

ベトナムで台本書きにChatGPTの活用が始まりました。ニュース原稿を書くのを手伝ってもらっているようです。ベトナムメディアは共産党支配で管理されているので報道の自由とか無いわけですが、党の校正を受け理不尽な修正は一定あるでしょうから、人間が書けばストレスが多い仕事なので良い活用方法と思います。

ChatGPTは適当なことを書くのでファクトチェックは必要ですが、間違い探しは機械的な作業であり才能がない人もできるので、クリエイティブ人材難のベトナムでは助かると思います。
(※ベトナムはITすごい!というのは宣伝文句で、現実には農業や農村から出てきた人が工場などで単純労働、が圧倒的に多い国です。昭和40年代ごろまでの日本に近いそうです)

今も農業が最大派閥。伸びを見ると農業から工場へ人が移動しているのがわかります

(※ベトナムでは文章を読む能力が低く書く能力はもっと低いです。単語の定義にゆらぎが多く言語標準化も進んでいないためベトナム人同士の意思疎通も大変そうです。)

ベトナムの言語運用事情

専門家ではないので部外者が現地人を観察して見えている範囲ではありますがベトナム人の言語運用は問題が多いです。
フランス人が決めた今のベトナム語表記、漢字を捨ててローマ字にした弊害も大きいのが透けて見えます。同音異義語や音程の違いで意味がまるで異なるのは借用語と当て字で単語を増やした日本と同じですが、漢字が無いため意味・語源が辿れない「丸覚え謎単語」だらけになっているようです。
文明的には英語にしたフィリピンと将来大差がつくとおもっています。

これに中国由来?の儒教的な言語構造が更にややこしくしています。上限関係などのルールが多い反面、上から投げる(下が考える)コミュニケーションであり主語や意味論より関係性が重要となります。

文化的な歴史が短いので参考書・デファクト難があります。よく言われるのはベトナムには古典文学が無いこと。源氏物語は世界最古の恋愛小説か?という論争に加われる日本とはだいぶ様子が違います。
古典がない・単語の意味・ルーツがたどりにくい状況は「意味」や「理由」より「丸覚え」と「関係性の強弱で真理が決まる」という状況に陥りやすいようです。

封建的な文化の国で文章を書くにも参考リソースがあまり良いものがなく、言語にも年齢の女げ関係など変な社会ルールが多いのに時制(過去形未来型)の区別がはっきりしない文法でもあり、クリエイティブは難しい側面があります。いっぽうで間違い探しは得意。保守的ってそういうことですからね。

(日本語でも、たとえば事実を表現するより上下関係のための労力(尊敬謙譲や習慣による表現など)が大きくそのために色々書くのに肝心の主語はないという形で問題が現れます。AIには「はっきりしない意味のない文書」となります。ベトナム語もくどくど書くけど5W2Hが無い事が多い)

※英語が躍進した背景に、大航海時代に商行為の問題を防ぐためオランダやフランスなどで商工会が言語や単位について定義をして徹底する流れができ、元々ローマ時代から貿易立国で商行為のために進化した英語が更に強化されていった経緯があるそうです。
言語目的の進化の理由が、閉じた系の利用目的が国内支配ではなく貿易だったことは大きな違いとなって機能性に現れていると思います。

自由主義陣営でないハンデ

ベトナムではvpnを使わないと利用できないのに国家で管理されているメディアが海外のテクノロジーを利用しなければならない苦しさも垣間見えます。

同じ共産党支配の中国も言語と表現に禁止が多いのでAIはバグだらけになり困っているようですが、ソビエトがエレクトロニクスが育たず生産性底辺で敗北したと同じことが共産圏で起きるのか注目しています。


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