ヘルプデスクをどうにかした話
どうにかってなんだよ。
社会人兼大学生をやってるのですが、大学がお休み期間なのでたまにはお仕事っぽい話を書き散らそうと思います。
会社名とか色々バレないように書くのでそのへんはご了承ください。
あと、長い割にあたり前のことしか書いてないですし、当たり前のことをやれとしか書いてないです。
あたい
社内情シスのいわゆるヘルプデスクというところを長くやっています。
この記事のヒエラルキーでいうとたぶん一番下っ端か下から二つ目くらいのところです。自分は好きでやってます。開発で使い物にならないと情シスにまわされる世界もあるんだーへー。いろいろあるんだなあ。
経歴でいうと、
300名程度を相手にする社内ヘルプデスク
3000人程度を相手にするヘルプデスクコールセンター(ヘルプデスク業務を委託で運営してるとこ)の下っ端から入って新人教育・センター長的なあたりまで
某システム会社のBtoB的なサポートデスク
500名程度を相手にする社内情シス・ヘルプデスク
1000名程度を相手にする社内情シス・ヘルプデスク
みたいな感じで歩いてきてます。いまのところ。
ヘルプデスクとかサポートデスクとかやってますが、なぜか業務改善とか組織運営改善に携わることが多いです。ヘルプデスクってトラブル対応じゃねーの。いいけど。
まだ書き始めなんですけど、noteの新機能書きづれーですね。
もうちょっとConfluenceみたいになんねーですかね。
なにしたんですか
ヘルプデスクの体制がぐっちゃぐちゃだったのでなんとかしました。
どうぐちゃぐちゃだったんですか
こうぐちゃぐちゃでした
どうなったんですか
こうなりました
kwsk
参加当初の状況
笑っちゃうくらいぐちゃぐちゃでした。
先程の図にある通り、ヘルプデスクメンバー(派遣さん)は到着した依頼の中の「自分がやりたいと思うもの」しか手を付けず、「やりたくねーな」と思うものはほったらかし。返信すらしない。手を付けてる案件の状況も報告しない。
だから依頼者が怒って社員に言いに来る。社員はその対応で手がまわらなくなる。上席は状況が把握できない。やばいとかそんな状態を通り越してる。ははは。たーのしー(たのしくない)。
とりあえず数日状況見た上で、社員さんと相談しつつ色々ガリガリっと決めていった上で変えていきました。
この時点で私は派遣社員です。時給お安めでした。倍もらってよかったと思う。今からでも良いからください。もしくは5000兆円ください。
指標を決めよう
何が一番問題だったかというと、「依頼が来るがまま、なんか、対応を捌けば、なんとか」みたいな状況で、「この指標を元にヘルプデスクを運営する」という観点がありませんでした。
「この指標をもとに運営する」が決まってないと、「今どうなってるのか」が分析できませんし、「今後どうするのか」の対策がたてられません。自分はね。
で、決めた指標は
「依頼は3営業日以内に対応・解決する」として、その達成度を向上させる
です。
3営業日の部分は別に5営業日でも良いですし、状況とかによって決めればいいと思うのですが、これを決めました。
当たり前じゃん?って思うじゃないですか。KPI決まってるところだったら。これすらなかったんですよ。なので当たり前の部分を決めました。
当たり前のことを続けるのが一番大事なので。
何故この指標にしたかというと、依頼者がいちばん怒るのって「依頼しても全然対応してくれない」ことなんですね。そうすると情シス全体への信頼度も下がるし、こっちから「セキュリティ守ってね」とか「貸出機材はこういうルールで使ってね」みたいなお願いも通りにくくなります。ここをどうにかすることで情シスへの信頼度を上げて、ヘルプデスク以外の情シス部門全体が会社の中で円滑に動けるように、という方向で決めました。
あたりまえじゃん(n度目)。
潰したい問題点を洗い出す
指標が決まったので、優先的に潰していきたい問題点を洗い出します。
以下のものを洗い出しました。
社員さんがうにゃーってなってるのは、以下の4つを潰せば結果的になんとかなるのでほっとくことにしました。
数値や実態の現状把握ができない
自分のやりたいことしかやってない
対応の進捗状況が同じ組織内ですらわからない
ノウハウが共有されない
ちなみに、運用方針を整えつつ私以外のヘルプデスク派遣メンバーは人自体を変えてもらいました。
そりゃそうだよ。やりたい依頼しかやらねー上にノウハウも共有しない、対応ログもかかねーような人は終了いただくのが一番だよ。なんでそんな人とったんだよ。指標がなかったからかな。つらいね。
問題点を潰していく
1.数値や実態の現状把握ができない
幸い、メールで依頼されたものに関してはタスク管理システムに登録される仕組みができていたので、csvで吐き出していろいろがちゃがちゃできました。なので、一般的な事項と対応指標の達成度推移がわかるように毎月ヘルプデスクレポートを作成しました。自主的に。すごくない?まだこの時点で派遣社員だよ。すごくない?
数値として出したのは以下のような項目です。
月ごとの全体依頼数推移
n日以内に何%の依頼が完了できたかの達成度推移
依頼カテゴリごとの推移
各人の対応件数推移
この他にも状況に合わせて色々出したりしましたが、基本は当たり前の数値しか出してないです。当たり前が大事。
2.自分のやりたいことしかやってない
まずは依頼片付けて指標である達成度を上げていかねばだったので、「私が片付けられる依頼は全部私がやる」で依頼数全体の8~9割位を背負って対応しつつ改善を進めていきました。月400~500件程度の依頼を捌きながら。アホちゃうん。
そんなことずっとやっていたら私が死んでしまいますので、体制としては以下のように整えました。人を変えてもらったタイミングで。
使ってるタスク管理システムは、条件に応じて担当者を自動で割り当てることができます。その機能を利用して「このカテゴリの依頼はこの人がやる」を自動で割り振れるようにしました。
「やりたい・やりたくないじゃなくてこれがおめーの仕事ですので、おめーの担当の仕事をやれです」ってことです。
もちろんカテゴリ担当制は万能ではなくて、運用していく上では以下のようなデメリットもあります。
特定のカテゴリの経験しか詰めなくなる
時期によって各人の負担が偏ることがある
他の人が担当の依頼に見向きもしなくなる可能性がある
でも「やりたいことしかやらねー」って状況よりかは全然マシじゃん…って思ってます。担当カテゴリをローテーションしたり、手があいたら大変そうにしてる人助けてあげてね、ってしてるんで、カバーはできます。
3.対応の進捗状況が同じ組織内ですらわからない
対応ログを書けってずっと言う
週に一度の進捗確認で未完了案件を詰める
おわり。
人を変えてもらうまではこうしてました。
人を変えてもらってからは、未完了案件を自分から相談してくれるように育ってくれました。みんないい子だなあ。
あと、今の依頼とタスク管理システムでは極力自分でログを書かなくても対応ログが追えるようにしてます。楽にしたよ。やったね。
4.ノウハウが共有されない
おわり。
いや、終わりじゃない。
部内のナレッジが詰め込まれてるWiki的なものがあったのですが、3~400くらい記事があるのにメンテナンスも整理もされて無くて草ボーボーみたいな状況になってたので、記事全部に目を通して
このまま使える
一部情報を更新すれば使える
情報が全体的に古すぎるから、捨ててイチから書き直したほうが良い
に分類。2は全部書き換えて3は滅ぼしました。ばいばい。
今は手順が更新になったタイミングで派遣さんが更新してくれます。やさしいなあ。全体的な洗い出しは年1回にしてます。
潰した上でやったこと
ヘルプデスク内だけでなく、情シスという組織全体で情報共有・相談・協力しやすい体制を確立しました。
ちょうど(やっと?)コミュニケーションがメールベースからSlackに移ったので、エスカレーションとか相談事をオープンにして「何に困ってるのか」をわかりやすくし、困っても一人で抱え込まずに済む体制をつくりました。「困ってます」に対してきちんとレスポンスすればうまくまわってくれます。それだけです。
社内方の依頼方法自体もメールベースからSlackWFでぽいぽいできるようにしたので、組織内どころか社内全体から依頼内容も解決方法も検索・閲覧可能にしました。
わー、オープンコミュニケーションってすてきー。
成果
青い線が私が参加した年、赤い線がその翌年です。
施策が継続して効果を出し続けてるって言って良いんじゃないですかね。しらんけど。
まとめ
あたりまえってだいじ
指標に合ってる人を採用するのってだいじ
つまるところ指標決めろ話はそれからだ
最後まで当たり前しか出てこなかったのだわ。
余談
ともすれば依頼を受けて解決するだけになりがちなヘルプデスクですが、整えてあげることで要望を先回りして吸い上げて施策を実行したりとかもできるようになります。やってます。たぶん。
数字は勿論大事ですが、数字だけじゃなくて実際の対応の会話とかどういう空気感で依頼してくれてるのかなとかも、いい感じでヘルプデスクがまわってこそ見えてくると思います。
ヘルプデスク楽しいよ。
あと、今回はガーッと概要書いただけなので、派遣さんどうやって要望出したんですかとか、ヘルプデスク以外の情シス部分なにやってんですかとか、そういうのも今後かけると良いなと思ってます。
今後っていつかな。大学の4学期終わった頃かな。その頃は新卒対応で死んでるゾ。ふふふ。
気が向いたら書きます。
おわり
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