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次に失恋するなら相手はもちろん石油王がいいな


オレンジ色が青色を染め
ギラギラしてた日中の日差しが、なんだかしっとりし始めて
蝉の声がコオロギの音へ変わってくる
またあのススキ畑を彼女と見られるのはいつなんだろうとこの気持ちに折り合いをつけなければいけないななんて思い、
一人の夜に少し寂しさを覚え始めたらそれはもう秋ですね。

こんにちは秋です。

最近ずっと考え込んでいることがあります。
"出会いと別れの季節は実は春ではないんじゃないか"...と。
いや物理的に言えば春なんですよ。卒業式に、入学式。新生活が始まると言えば、たしかに春だ。

でももっと、なんだかもっと分厚く、近距離になる時期が、例年なら夏の気がする。そして夏のほとぼりが冷めたとき、夏マジックが終わる時、夏の出会いが終わるとき、それがもっとセンチメンタルで俗に言う"エモい"だとか、そんな浅いのか深いのかよくわからないことは言いたくないけれど、それ以外に名前をつけることが難しい。そんな別れがある時期は秋な気がするのは私だけでしょうか。

それこそ、秋のロマンチックな雰囲気に感情を乗せて、自分からつらつらと出でくる言葉が全て別れのいいわけのようなものにきこえる。自分から出た言葉たちが感傷的にさせる。『俺今めいいっぱいの言い訳言ってるぞ!がんばれ〜』って。
秋の夜風を体全体で感じて、金木犀のかおりを捉えたら"あーもう終わりだ"なんて、あたかも自分が世界で一番エモーショナルな人間であるかのように安直で浅い感覚が自分を食い散らかすので、私は秋が好きです。願われてもない、誰かの幸せを勝手に祈れるそんな季節が私にとっての秋です。

秋の別れは感情的なものの気がします。というか、勝手なものだと思います。
これ、違ったらすみません。
環境がかわるから。物理的距離が離れるから。
そんな別れが春だとしたら、この人といて幸せになれないな自分。もう潮時かな。なんて別れが秋。ゆうなら自分に酔ってる別れみたいなものだと私の中では思っています。
離れてもスッキリしないくせに、なんだか衝動的に不安に苛まれる感じ。
春がback numberやgreeeenのような別れだとしたら、秋はクリープハイプとか、RADWIMPSとか、そんな感じ。しらんけど。

秋に好きな人と過ごせたら、もっともっと幸福感に包まれた景色が見られるのではないか、と思うんですが、いかがですか?
どう言葉に表せばいいのかわからないんですけど、もっとこう、手作りクッキーの匂いみたいなほっこりした雰囲気が流れてるんですかね?

最近は失恋するなら思いっきり敵わない恋とかすっごくいいなと思います。不倫とか浮気とかそういうんじゃなくて、有名人だとか、そういう類の。

どうせ失恋するならスッキリさっぱりのやつがいいな〜秋に思い出して殺されかけないような失恋。ちょっくら街に踏み出して会ってしまわないような失恋がいい。

すっごく容姿端麗で頭脳明晰。身長は180センチくらいの穏やかで優しい石油王なら、『そりゃ振られてもしゃーねーな』と思えそう。でもそんな人と出会える世界線も、その人を好きになることも、またしてや振られるかもしれないことも全てタラレバ話なんで、妄想の中で留めるとしましょう。

最後に、私は秋、すごく好きです。
ニットが着れるようになるし、食べ物は美味しいし、散歩するにも最適な季節。感傷的になるのも私はすっごく楽しいです。人肌恋しくなったらその感覚を楽しめばいい。
寂しい夜が多くなる。そんな秋、すごく好きです。

全ての自分を受け入れられるような、満たされて重圧のかかる感覚。そんな秋がすごく好きです。
皆様はいかがですか?

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