トランスアメリカ / Trans America
■ゲーム内容
フランツ=ベンノ・デロンシュによって手掛けられた超シンプルな鉄道ゲームです。
鉄道ゲームと言うとピックアンドデリバーを軸とした重いゲームと、目的地に向けて線路を引いていくルートビルディングタイプのゲームにざっくりと大別されますが、トランスアメリカは後者に属するゲームになります。
ちなみに最近のリメイクでは、アメリカマップだけでなく、ヨーロッパマップや日本マップなんかもありますね。たぶん、ヘッダーの画像はヨーロッパ。今回はまとめてトランスアメリカと言う事でご紹介します。
このゲームではマップが複数の地域に分かれており、プレイヤーはゲーム開始時に各地域の都市カードを1枚ずつ手札とします。これらの都市は自分が線路で繋げなければならない都市となり、これをいち早く達成する事ができたプレイヤーが得点を獲得します。そして、ゲームは終了条件を達成するまで、複数回行われる事になります。
プレイヤーは手札の目的地を確認した後でスタート地点を決めます。そして、手番ではスタート地点から繋がるように線路を最大2本まで置いていきます。やる事はホントにこれしかありません。
超シンプル。
では、このゲームのポイントは何なのかと言うと、線路は全員が使えると言う部分です。つまり、線路を引いた結果、他のプレイヤーの引いている線路とくっつくと、その2人のプレイヤーはお互いに今まで引いてきた線路を全て使えるようになるのです。「あのプレイヤーは東の方に線路を延ばしているな。じゃあ、あっちはお任せしといてどっかで相乗りしよう。」と言った事を考えながら線路を引いていく感じですね。また、山脈や川などは線路2本分を要求してくるため、相手に上手い事繋いでもらって、その先をひょひょっと繋いでいくなんてプレイングもできます。
冒頭で書いた通り、誰かが目的地を全て線路でつなぐと1ゲーム終了となります。この時、負けたプレイヤーは線路が届かなかった分を数えて、それに応じた得点を獲得します。そして、プレイヤーが規定の得点に達したらゲームが終了します。
余談ですが、このゲームを初めて発売したWinning Moves Games版では目的地に届かなかった線路の数分がマイナス点になるルールで、規定のマイナス点を獲得したプレイヤーが出たらゲーム終了でした。面白いのは数ゲーム遊んで決着がつかない場合は、ゲーム終了の閾値が一気に低くなると言う部分です。デザイナーから「そんなに長くやる事ないから、この辺で終わっとけ。」と言うメッセージを感じます。
■遊んだ感想
やる事が簡単なのでサクサクと進んでいきますが、もう少しで目的地が繋がると言うタイミングになると、他のプレイヤーが先に終わらないかドキドキ感があり、実際に上がった時の爽快感はゴーアウトのそれと似ています。初心者から慣れたプレイヤーまで、経験の差によるアドバンテージは少ないのではないかと思いますので、色んな方に楽しんで頂けるゲームだと思います。
ちなみにこのWinningMovesGames版には拡張が発売されていて、導入すると数本だけ独自の路線が引けるようになります。これが入ると一気にイヤらしいゲームになるので、個人的には入れた方が面白いと思っています。
ルールの複雑さ :★★★★☆☆☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★☆☆☆☆☆
運の要素 :★★★★★★☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆
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