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僕の昭和スケッチ

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「僕の昭和スケッチ」は、昭和レトロを描いたもりおゆうのライフワーク画集。誰の心にもある遠い日の思い出を200枚を超える水彩画で・・・毎週月曜更新予定(祝祭日を除く)。
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2023年3月の記事一覧

「遠い大都会/東京」昭和の鉄道を描く

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ180枚目 この絵は、僕が高2の時に東京へ行った時に乗った東海道本線の特急の記憶です。調べてみると東海道本線には様々な列車があり、この記憶が正しいのかどうか、、、それは実のところ僕にも分かりません。あくまで、僕の記憶の中の東海道本線です。 さて、僕の郷里は岐阜ですので、東京へは岐阜から名古屋経由で新幹線で向かう訳です。今回は近距離の岐阜/名古屋は端折って、昭和の頃の名古屋→東京への旅について書いてみます。 今では東京へ行くと言ってもご

「光化学スモッグは公害か?」昭和の空

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ179枚目 「今日は光化学スモッグが発生しています。グランドで遊ばないで下さい」 1970年代に入ると学校でそんな校内放送が流れ始めました。 戦後、逞しく成長していく日本経済ですが、その歪みも現れます。 工場や車の排気ガスなどに含まれる化学物質が紫外線と化学反応を起こし変質→オゾンなどを大量に発生させたのでした。これによって特に首都圏では子供たちが眼やのどの痛み、めまい、呼吸困難、痙攣等の症状に襲われました。グランドで遊ぶことも制限され

「ツチノコを探せ!」未確認生物大捜索/昭和オカルトブーム

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ178枚目 「出た〜っつ、捕まえろ〜〜〜!」 なんて大騒ぎ、覚えていますか? 1970年代、ツチノコは未確認生物(UMA)として日本中を賑わしました。 網や捕獲棒を手に山中や草むらをツチノコを追って探し回る探検隊がテレビにも登場しましたね(笑) 面白いところでは、ツチノコは日本酒が好きだとか、イビキをかくとか、チーと鳴くとか、色々な風評も流れ、ついには賞金付きの手配書なるものまで出現! ちなみに我が郷里岐阜は目撃証言が多いので有名。東

シューシャインボーイの居た時代/昭和

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ177枚目 今日も僕はこの絵を見ていただければそれでもう十分です。 シューシャインボーイは、靴磨きの少年のこと。 僕は同時代としては知らない。 映画「東京キッド」で美空ひばりが貧しい靴磨きの主人公の暮らしを明るく演じていたのをテレビのリバイバルで見た世代だ。 路上の靴磨きは戦後暫くの間、都会の街角に溢れていた戦災孤児達の生業だった。昭和30年代後半になると地面のアスファルト化によって靴が汚れにくくなり、次第に街角から姿を消していった