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僕の昭和スケッチ

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「僕の昭和スケッチ」は、昭和レトロを描いたライフワーク画集です。誰の心にもある遠い日の思い出を描いていければと思っています。毎週月曜更新予定(祝祭日を除く)。
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2022年9月の記事一覧

「美空ひばり」廃墟の街から

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ154枚目 美空ひばりは、まさに昭和の大歌手。 単純に言って、どの時期であっても日本の総理大臣の名を言えない人は幾らでもいるが、この人の名前を知らない人はまずいない。 彼女は美空ひばりとなる前に、「美空和枝」の名で母親と共に「青空楽団」を結成(1945年/当時8歳)、各地を巡業に回り始める。2年後のある日彼女の乗ったバスが山間部であわや崖下に落ちようかという大事故を起こす。 和枝は瞳孔を開く瀕死の状態に陥るも、幸い村の医師の救命措置を

「ポンポン船」科学する昭和玩具

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ153枚目 これは「ポンポン船」。 蝋燭の火で船内の水を温め、その水蒸気のエネルギーで温水を後方から噴き出して推進力にするというもの。 排出が止まると今度は水が内部に逆流し、水により水蒸気が冷却されるためさらに水が吸入される。吸入された水が蝋燭の火で加熱されると、再び噴射が起きる。これを繰り返して前進する。 まさに、子供に科学の心を教えてくれる玩具でした。 今も、ネットでレトロものとして販売されている。 ビンテージものとなれば5万円

「ガード下」昭和の駅近風景

「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ152枚目 何処の街でも鉄道の駅の近くには、こんな風景があった。 廃材を集めたような粗末な作りの屋台で酒を売り、勤人がちょいと一杯引っかけて帰る。近くには娼婦たちが酔客を目当てに立っていた。浮浪者が膝を抱えて座っていたりもした。 私の街にもこんな場所があった。何処か荒んだ街角だ。 それを思い出して描いた一枚。(下は全体) 7秒シリーズではないが、今日はこの絵一枚を静かに見て頂ければ他に言う事はない。 僕は絵を描く人間なのだ、とあらた