「美空ひばり」廃墟の街から
「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ154枚目
美空ひばりは、まさに昭和の大歌手。
単純に言って、どの時期であっても日本の総理大臣の名を言えない人は幾らでもいるが、この人の名前を知らない人はまずいない。
彼女は美空ひばりとなる前に、「美空和枝」の名で母親と共に「青空楽団」を結成(1945年/当時8歳)、各地を巡業に回り始める。2年後のある日彼女の乗ったバスが山間部であわや崖下に落ちようかという大事故を起こす。
和枝は瞳孔を開く瀕死の状態に陥るも、幸い村の医師の救命措置を