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空を見上げたら(日常)

ある昼下がりのこと。
私が大好きなバターチキンカレーを彼と一緒に食べた後のことだ。

「これからどうするの?」
文字通り、彼は私が彼と別れてからの今日をどうするのか聞いてきた。
別れるというのは、昼ごはんを済ませて、彼は職場に戻るということである。

私は「うーん…」と言いながら、訳もなく空を見上げた。この街は、高い建物が少なく、都会の割には広い空を楽しめる。そしてその日は、雲ひとつないすっきりした青空だった。

すると彼は、
「空はまだ早いよ。みきには自分を看取ってほしい」と言った。
彼は、私が空を見上げたため、私が空に行きたいと思ったらしい。もちろん冗談だろう。
だが、彼から、自分の最後は看取ってほしいという気持ちを聞いたのは初めてだった。

私も冗談のように、「イヤだよ、私だってあなたに看取ってほしい。」と笑いながら言った。

それから彼と別れ、1人で歩きながら不思議な気持ちになった。

なんで空を見上げたのか、自分でもよくわからない。ただ見晴らしのいい空があって、風が気持ちよくて、それだけだったのだ。

私はこの空を、あと何十年見上げられるのだろう。
できれば隣にはあなたがいて、一緒に見上げられたなあ、と思う。

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