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普通の豊かさ

ここ最近の世の中の変わり方はキツイ。今まで当たり前だったことをやるのは場合によっては非常識だと言われてしまう。

普通に出勤して普通に働いてという普通の生活が今は普通じゃない。

日本では普通だと感じていても、外国では全く普通じゃない、むしろ奇跡的や特別なことだったりする。電車の定時発着や水道の品質。町の清潔さ、治安の良さ。

普通は、特別よりはるかに豊かだと思う。普通だと思っていることが普通になるまでには、多くの時間とエネルギーと人手とお金が必要だから。にもかかわらず、それらを利用する私たちは最低限のお金と手間と時間で済んでいる。

この状況を豊かだと思わずにどのように解釈すればいいのだろう。

しかし大抵の場合、このことには気づかない。経済的に豊かになること自体を特別なことだと感じている人も多いだろう。それは普通の豊かさにまだ気づいていないからだと思う。私がそうだったように。

他人より稼げること、豊かになることが特別だと思っていたし、だからこそそうなる意味があると思っていた。

特別なこととは、普段にはないことをさしている。普段にはないことというのは、その場限りのこと。一瞬で全て消えてしまう。花火みたいに火がつけば、あとは燃え尽きるだけ。

一瞬で燃え尽きてしまう「特別」というのは実はそれほど価値のあるものではないのかもしれない。

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