歴史の勉強にも!『ヴェルサイユ宮の聖殺人』
ミステリー大好きな、フルタイムワーママ、みりーほです。今日も、愛あふれる一日でありますように。
今日は、先日続編も発売された、『ヴェルサイユ宮の聖殺人』をご紹介します。
私は、小学生から『ベルサイユのばら』ファンでした。漫画を何度も読んでは、悲劇の王女マリー・アントワネットの時代に思いを馳せていました。
アニメの再放送は全て録画し、高校では世界史を選択してしまうほどの大ファンでした。『ベルサイユのばら』展にも足を運びました。
そんな私にとって、革命前夜のフランスとミステリーが合体した本作は、まさに、、大好物!!
しかも、アガサ・クリスティー賞受賞作とは!
読んでみると、期待を裏切らないどころか、徹底した取材に基づく緻密なストーリー構成の素晴らしさに感動しました。
メインキャラクター2人の人物像も、とても魅力的です。
強気で判断力のある公妃マリー・アメリーは、幾多の苦難を乗り越えてきた、とても人情味溢れる、人の痛みがわかる人。
親に捨てられた不幸な生い立ちから、自力で大尉に出世したジャン・ジャックは、一匹狼タイプでありながらも、公妃と出会ってからは、人を信用できるようになっていきます。
このバディーが、お互いに反発し合い、また惹かれ合いながら、殺人事件の犯人探しをします。
殺人犯を探すうち、この時代の社会の闇に切り込んでいく様は痛快です。
何より、作者の取材力が素晴らしく、革命前夜のフランスの政治、社会風俗が詳しく描かれています。
特に感心したのは、当時の科学技術についての記載が、ストーリーの重要な要素にもなるところです。
巻末に紹介されている参考文献の冊数に圧倒されます。それだけ調査しているので、ストーリーに厚みを感じます。
歴史の勉強にもなりますよ。
ミステリーとしても、時代物としても楽しめる良書です。続編も、ぜひ、読んでみたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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