女性にAEDをためらう問題の解決方法

この問題は、実際には性別が問題の中心では無く、「余計なことをするリスク」から本能的に逃れるため「女性だから問題になるかも知れない」というのが心を守る言い訳の一つとして選ばれているのだと思われます。

簡単な話、メリットのない行動を取る時、人はやらなくて済む言い訳を普通に探します。むしろそれが当たり前です。

大事な時に動ける人は、知識や訓練でそこを乗り越えられるか、人の命を見捨てるかもしれないという恐怖をリスクとして動ける人か、リスクも何も見えていないちょっと危ない人なので、大多数の普通の人間は普通に手が止まります。

大したことじゃないかも、安静にさせるべき、様子を見たほうがいい、まず専門家を呼ぼう等々。その中の一つに男性が女性にAEDを用いるのは駄目かも知れないという言い訳が来てるだけと思われます。

だけと言っても、言い訳が存在する=使われない可能性が上がる=死亡率が上がるという図式なので、どうしても対策は必須になります。
今回のはむしろ性差というわかりやすいものがあって浮かび上がってるだけで他にも潜在事例がある筈で、まだAEDを素人に持たせるための取っ掛かりが足りてないのが課題として残っていると認識すべき案件です。


これの解決方法として、既にAEDは機械の音声指示に従うという形式で「責任を機械側が負う」という対策をしてあります。世の中案外凄い人達がちゃんと考えて色々やってくれています。

となると足りないのは「AEDを使うという判断」をも誰かの指示にさせる必要があるということなので、技術的に可能ですぐ対策出来るものとしては「人が倒れた時に押すボタン」を目立つ場所に設置する事になるんじゃないかと思います。

形式はなんでもいいので、とにかく迷った時に押すボタンですね。判断しないと押せないボタンではなく、判断できない時に押すボタン。音声指示が流れるのでもいいし人を呼ぶのでもなんでもいいので、とにかく行動させるもの。

なんならボタンを押したら「まず救急車を呼んで下さい。すぐAEDを持ってきて下さい。」みたいな”まず”や”すぐ”といった思考させず今行動させる言葉を用いた簡素な音声が流れるしょうもない仕組みだけでも改善の可能性がありますし、出来ればすぐアクションが欲しいところです。

本当に大事な場面では、具体的かつ機械的に人間の習性にそってシステムで解決するのがいつだって最適解です。

まぁ多分もっと頭の良い人達がもっと賢いアイディアを持っていて、賢いぶん安易に言わず黙ってると思うので、命に関わる問題では観念して動いて欲しいですね。結局話の根っこである、人はリスクがあると動かないに戻ってきてしまいますが。

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