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【今週の日本酒#26】産土_2022穂増 生酒(花の香酒造:熊本県)


酒屋に立ち寄ったら、冷蔵庫の隅に見慣れたペイズリー柄のボトル…だけど色が違うんですよ。


ボトル外観。今回は緑基調。かっこいい。

穂増(ほませ)という熊本県の品種で、近年復刻栽培に成功したそう。ルーツは江戸時代にまで遡るらしいです。受け売り


開けたてをグラスに注ぐとシュワシュワときめ細かい微発泡。もうこれスパークリングでいいんじゃないのか?

今日グラスを1個新調しました。
この形なら絶対やりたかったなみなみ居酒屋注ぎ。
ちなみに枡酒なんかの表面張力パンパンのお酒ですが、グラスを傾けて(枡にこぼして)から飲んでも口で啜ってもお行儀的にどっちでもOKです。確かそう。

それで肝心の産土ですが、開けたてはまさにフレッシュそのもの。プチプチ、チリチリとした爽快なガス感は産土シリーズ共通と思われます。

開けたてでの第一印象は、山田錦(青い産土)より僅かに綺麗めかなといった印象。口当たりは本当そっくり。余韻で少し個性が出るなと思ってましたが、1晩置くとまた印象が変わりました。
よくよく味わってみれば、結構旨味がジューシーなお酒だなと思います。

軽やかジューシー系はついもう1杯が欲しくなってしまうので、まことけしからんのです。

よく似た系統のお酒で幾つか心当たりがあるので挙げておきます。

他にも沢山あるんでしょうが、残念ながら味を覚えてる範囲でしか話ができません。太平洋とそこらへんの水たまりくらいの隔たりがありますが、知ってる限りだとこんな感じです。

一番ピンと来たのは風の森807。
露葉風807は個人的に評価がかなり高いです。
確か通年買えます。奈良のお酒ですね。
言わずと知れた新政No6。ジューシーな旨味はそっくりですが、typeSは妙に口当たりが軽いというけしからん矛盾…。
冩楽。冩楽はいいぞ。白×金ラベルは何回か飲んだけど、確かこの系統だったはず。
十四代シリーズもおおよそこの系統と思われます。


産土の正規販売店は全国で10店舗と少ししかありません。そして、産土を醸す花の香酒造のメインである『花の香』は県内でしか取り扱っていません。余程ニッチな飲み屋でもない限り、県外ではお目にかかることは難しいと思われますので……熊本飲酒遠征待ったなし。
富山の『勝駒』みたいなお酒と思ってもらえたらOKです。たぶん。


産土の美味さをもっと知りたいとグラスを煽っていたら2日目でもう無くなってしまった。四合瓶にしてはやや上等なお酒でもあったんだが……美味いのが悪いな!

個性的なお酒に分類されると思うので、日本酒をよく知らない、あるいは悪い印象が残ってる人にこそ飲んでみて欲しい1本だと思います。



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