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登山バッジの罪と功罪

登山バッジを集めるか、集めないかである。

登山バッチ(山バッジ)は、基本的に山の形がデザインされたもので、山の名前が印字されている。その山の名物となっているツツジやシャクナゲ、高山植物の花がデザインされているものが多い。価格は1個500円前後、中には1000円する豪華バージョンがある。富士山や高尾山、筑波山など、名の知れた山では必ず販売されている。登山者の少ない山、全国知名度の低い里山は、登山バッジが作られていない場合が多い。登山者のコレクターアイテムである。

登山を趣味として続けると決めた時点で、冒頭の決断はとても重要である。

こういう経験をしたことがある人は多いのではないだろうか。

とあるバンドがブレイクした時、「ふ~ん、また新しいグループ出てきたんだ~」と、その時は無関心だった。だが、数年たった時、ふと自分の好きな映画のエンディングに採用されて、「あ、このバンドの曲いいな」とファンになる。デビュー当時からのアルバムを買い集めるのだが、どうやらそのアルバムには限定版があったようだ。現在では当然売っていないので、オークションサイトや中古販売をしているサイトを探すが、プレミアがついて価格が高騰。期間限定のシングルも存在し、今となって集めるのが大変な労力とお金がかかる。「デビューした時にファンになっていれば...。」

それと同じことが登山バッジで発生するのである。

そのため、登山ウェアをそろえ始めるのと同じ時期に登山バッジについての決断をしておかなければならない。

危険ドラッグのような書きっぷりになるが、買わない人はこれからずっと買わないと決めて、絶対に手を出さないと心に誓うこと。登山仲間が買ってるのを見て、「ちょっと集めてみようかな...」と思わないこと。

私は登山バッジ収集をしているが、失敗した組だ。

登山を始めた頃は、登山道具を揃えたり、交通費にお金がかかるので、1個500円もする登山バッジの負担はでかかった。なので、「買わない」と決めていた。しかし、アルプスの到達まで数日、飛行機を使った遠征をするようになって、「せっかくだから、記念に...」と思って、お気に入りの山だけはバッジを買ってみようかとなってしまった。しかし、ちょっと集めはじめると、隙間を埋めたくなるもので、登った山全部のバッジが欲しくなってしまうのである。そうなってくると、過去登った山のバッジ回収が大変だ。バッジ購入のためだけに、登りに行くは現実的ではない。その山に登りに行く登山仲間にお願いしたり、その労力は半端ないものがある。

誰か羊蹄山と黒部五郎岳のバッジを買ってきて...。

登山バッジを買うと決めたら、購入ルールを自分なりに決めておくこともまた重要だ。

アニメの人気キャラクターのグッツが、他のキャラクターと比べて多いように。山の人気にも格差がある。大抵の山では1種類か2種類のデザインが普通だが、北アルプスの白馬岳では、登山バッジのデザインが10種類以上ある。しかも、山小屋オリジナルの限定バージョン、「Yamasanka(ヤマサンカ)」というようなブランドが出してるデザインが存在する。

全てのコレクションアイテムに共通して言えることだが、人の欲望をうまくついてくる仕掛けがある。

無駄なバッジを買うことがないようにルールを決めておこう。以下はルールの例だ。

①日本百名山のバッジに限る
②登った山のバッジは全部買うが一種類に絶対絞る
③本当に気に入った思い入れの山だけを買う

あなたの周りにもこれから登山をはじめようと思う人がいるかもしれない。その人がたくさんの山を巡るタイプの人かはわからないが、後悔する被害者を生まないように、登山バッジについての早期の決断をさせてあげよう。

さて、登山における罠は登山バッジに限らない。もし、評価を得たら次を書こうと思う。

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自宅の飾ってある登山バッジ。

百均で買った手ぬぐいを飾る棒を使っている。眺めると旅の思い出が蘇ってとてもいいものだ(ニチャ...

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