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疑え。この字面だけを見ると、気持ちの良いワードではない。「疑う」という事は「信用していない」からであり、「信用していない事」にゾワゾワするのは、「信用したい」「信用しなければならない」と、「疑ってはいけない」と思っているからである。

しかし、「疑う」事で、何かが改善されていく事がある。普段行っている何気ない習慣、風習、沁みついてしまった習性に疑問を持てば、大きく改善出来る事だってある。

大きな話を言えば、「空なんて飛べるはずがない」という常識を「疑った」事で、人類は翼を、飛行機という乗り物を受けいれる事が出来た。ここまで大きい話ではなくても、会社のお茶くみは新人の仕事なんていうクソみたいな生業だって疑問を持つことで改善出来る事は多々存在する。

とはいえ、人は疑義を頂く事を自らに戒める傾向がある。
これには一つ、日本的教育の文化的素養があると思われるのと、もう一つは「情報の取り扱いが不慣れ」という事が言える。

そもそも、疑った結果…潔白であれば、それはそれでいいじゃない。
だからこそ、「疑う」事は大切であり、かつ、「自分の専門外の知識」に関して、必要以上に人は「信用」してしまう。

だが、専門家と言われる多くの人がどれだけ誤ってきたか。
それを責めるつもりではなく、それほどに、社会というのは簡潔ではない、という事だ。リーマンショックが起こる前には経済指標はもっと上向くと多くの専門家が提唱したが、結果はいわずものがな。

3.11の時に、テレビで多くの専門家が「原子力は大丈夫です」と言っている最中から「爆発しました」という速報が流れ返答に窮してきたか。

コロナは危険か否か? 緊急事態宣言は必要か否か? 疑え。

そして、疑うならば、徹底的なデータ検証が必要になる。
中途半端なデータだからこそ、「疑われた側は信用されなかった」と思って攻撃的になるのだ。
※恋人の浮気を疑うとき、決定的な証拠を握って話をするのと、たぶん浮気じゃないか?で話をすると、追い込めるための速度が違うでしょ?

2020年4月11日現在。
コロナによる亡くなった方は世界で10万人を超え、感染者数は160万人。
このデータを念頭に置きつつ、ここから多くのデータを並べていきます。

現世界の人口は約76億人。
世界の人口は、1分に137人の赤ちゃんが生まれます。
1日で20万人、1年で7千万人増えていきます。

世界で1年で亡くなる人数は六千万人。
その死因のデータを改めてみると…

心臓疾患:12.8%
脳疾患:10.8%
呼吸器感染:6.1%
慢性閉塞性肺疾患:5.8%
下痢の疾患:4.3%
エイズ :3.1%
気管、気管支、肺癌:2.4%
結核:2.4%
糖尿病 :2.2%
交通事故:2.1%

・栄養不足が関係する死亡、子供600万人、大人300万人。栄養不足8.2億人
・タバコの影響による死亡540万人(06年・WHO推計06年)
・タバコによる肺がんなどの死、05年540万人、2015年640万人、2030年830万人
・下痢で5才以下の子供190万人が死亡、うち150万人以上は非衛生的な水が原因。
・2016年に交通事故で死亡した人は世界で135万人(24秒に1人が犠牲)
・40秒に1人が自らの命を絶っている(2012年における世界の自殺死亡数は約80万人)
●1928-1920年代にパンデミックしたスペインかぜの推定死者数1700~5000万人(感染者数推定5億人)

コロナウィルスの何を恐れているのか?
それは、第二のスペインかぜ化。早期終息のために、様々な施策がとられているのはまさに、正しい人類の叡智といえる。

日本国内のデータ
コロナ感染者約5000人、重症化109人、亡くなった方108人、退院685人。

・2019年のがん罹患数予測は約101万7千200例
・2019年のがん死亡数予測は、約38万300人(致死率約30%)
・日本の15~39歳までの死因1位は自殺

コロナウィルスはまさに危険だ。これ以上の変異をもたらすまえに、封じ込めるべき事は間違いない。手洗いうがいにマスク。そういった所作は大切にしていくべきだ。

そして、同時に。疑問を持った事で、様々な点も見えてきた。
何故、コロナウィルスばかりが、トピックスされるのか?
再三述べてきたように危険であるのは間違いない。しかし、様々なデータを見ると「コロナ前」でもきっと色々対処できた世界的な課題も見えた。

かつ、このまま経済的な圧迫が続いた場合、コロナでの直接的な逼迫よりも、経済的に追い詰められる命の逼迫が逆転する可能性もある。せっかく3.11の震災で命からがら生き残る事が出来たのに…という方もいた。

●緊急事態宣言による今後2年間の経済的減少額が、7都府県で約30兆円、日本全体で約63兆円にのぼることが2020年4月8日、関西大学の分析結果から明らかになった。都府県別の経済的減少額は、東京都で約12兆円、大阪府で約4兆5,000億円と推定。

…経済的損失は確かに「物理的」に命に係わる事ではない。しかし、雇用の悪化、あるいは雇止めで職を失う事は、「衣食住」を失う事になり、既に、家庭内不和による問題が露呈されつつある。その対策を行うとはいってはいるが…コロナ前でも、経済的悪化で苦しんでいる人がいた。そこを含めて総て拾い上げる事が出来るのか?

確かに、「生きてさえいれば」なんとか出来るのは、間違いないが、極論でもある。
そこを見越した動きをしていかないと、本来ならば安易に良し悪しを決める事が出来ないのだ。

コロナの危険性をあえて「疑う」事でその危険性を改めて認識する共に、致死率100%のこの世界で、本当に大切な事は何かを考える。

疑う事で、信じられる。
蒙昧に進むな、無知を恥じるな、知ろうとしない事を恥じれ。

世界を盤上事ひっくり返して、子供達に笑顔を!