見出し画像

中小企業診断士試験対策で買った書籍すべて並べてみた《第3話》

前回の投稿で、中小企業診断士試験でかかった費用について書きましたが、その中で紹介した、購入した書籍について詳しくまとめました。
※実際に手持ちの書籍の画像と、あるものは最新年度版のAmazon販売ページへのリンク(アフィリエイトあり)を掲載しています。

入門書

『みんなが欲しかった!中小企業診断士合格へのはじめの一歩 2022年度版 (合格へのはじめの一歩シリーズ)』 TAC出版

『みんなが欲しかった!中小企業診断士合格へのはじめの一歩 2022年度版 (合格へのはじめの一歩シリーズ)』
TAC中小企業診断士講座 (著)

2022年1月14日、丸善名古屋店でこの本を購入したところから、私の受験生生活が始まりました。

  • そもそも中小企業診断士とはどういう資格か?

  • 試験の概要は?

  • 学習プランの紹介

  • 科目ごとの特徴

…などがまとまっていました。
正直、試験概要はネットで調べれば分かる情報ですし、科目ごとの入門講義も通常テキストの冒頭章程度のボリュームなので、必ずしも買う必要があったとは思いません。

とはいうものの、中小企業診断士試験の全体像をざざっと俯瞰できましたし、まず1冊買うことで「本当にやるぞ!」という気になれたので、タイトル通り「はじめの一歩 」となった本でした。
科目合格制度を利用した2年での合格プランを知ったのもこの本でして、この時点ではまだふんわりと2〜3年での合格予定で考えていました。

翌週にスタディングを申し込み、学習マップ(後述)が届くまでの4〜5日の間に読み切り、あとは本棚でお守り代わりになっていました。

1次試験対策

スタディング 学習マップ

1次試験対策については、オンライン講座の「スタディング」1本で事足りた印象です。
冊子版のテキストは注文せず、学習マップのみ購入しました。

スタディング 学習マップ
スタディング 学習マップ
書籍ではないのですが、ご容赦を…

スタディングをおすすめするブログ記事って結構あるのですが、私が読んだものはだいたい「冊子版テキストも必須」と書いていました。でもたぶん、アフィリエイトの成果額を上げたいので冊子テキストもおすすめしているんじゃないでしょうか。書籍で学習するのが大変だからスマホアプリでの学習を選択してるわけですし、PDF版があるので、よほどのアナログ派でない限りは不要だと思います。

講義動画で触れていない部分がテキストに記載されていたりするので、初回視聴時にPDFテキストを一緒に読み、必要に応じ学習マップの余白に書き足す、という使い方をしていました。

スタディング 学習マップの活用例
スタディング 学習マップの活用例

書籍で購入したのは以下の2冊です。

『TBC特訓問題集 2022年版〈1〉 中小企業白書2021年版』 早稲田出版

『TBC中小企業診断士試験シリーズ 特訓問題集 2022年版〈1〉中小企業白書2021年版』
TBC中小企業診断士試験シリーズ / 早稲田出版

中小企業経営だけは過去問が使えないので、たくさん問題を解きたいと思い、スタディングで7科目の学習が1周した4月中旬頃に、地元のイオンで購入しました。

正直、無料動画講義について購入時は「うさんくさそう…」と思っていたのですが、実際に見てみるとTBCの山口講師は「わかりやすいし、面白いおじさんだなー」という印象で、その後、2次試験対策をTBCの書籍で進めるきっかけとなりました。

↓初めて視聴した早稲田出版の講義動画がこれ。

今から思うに、診断士関連書籍は数冊しか置いていなかったあの書店に、よくぞこの本を置いてくれていたと思います。この本がなくても1次試験はクリアできたでしょうが、TBCの書籍と動画に出会わなければ2次試験に一発合格できた気がしません。

『中小企業診断士最短合格のための集中特訓財務・会計計算問題集 第5版』 TAC出版

1次はスタディング1本で事足りた、とは言ったものの、それでも2次のことを考えると財務・会計への苦手意識がなかなか払拭できませんでした。
特に計算問題に時間がかかりすぎて、1次の60分で25問を完答できる自信がなかったため、追加投入しました。

TAC中小企業診断士講座 (著)

財務・会計はそこまで時事的な問題も多くないだろうし、サブ的に使うなら古いものでも大丈夫かなと思い、メルカリで最安に近いものを購入(たしか700円くらい)。
この第5版は2012年の刊行です。さすがに古い感じはありましたが、役には立ちました。ただし、難易度はけっこう高い印象です。時間の余裕がなかったり、1次の財務・会計はギリギリ60点前後で逃げ切ろうという方には向かないかもしれません。

※ちなみに令和4年度の2次試験 事例Ⅳに「線形計画法」の問題が出たのですが(第2問 設問2)、全くのノーマークだったため解けませんでした(そもそも線形計画法を使うということすら気づかず)。
実は手持ちの教材の中で、唯一この書籍に1問だけひっそりと線形計画法のページがありました。が、難易度と出題頻度を考え、あえてスルーしていた私。受かったからよいものの、もし落ちていたらめちゃくちゃ後悔していたと思う…!!

線形計画法の練習問題
線形計画法、しれっと1問だけあった…

なお、この書籍の最新版を探したのですが、Amazonでは2021年刊行の第8版が野良業者による釣り上げ価格で販売されているのみでした。
TAC公式の書籍紹介ページからも消えていて、後述する『事例Ⅳの解き方』のページに「(旧:集中特訓 財務・会計 計算問題集)」と書いてあったので、『計算問題集』はなくなって、『事例Ⅳの解き方』が後継本という扱いのようです。

※多分、今年の改訂で多くの書籍に線形計画法と生産性分析が入るんだろうな…

2次試験対策

2次対策は、TBC受験研究会の書籍に絞って集中特訓しました。

『TBC速修2次テキスト 2022年版』 早稲田出版

スタディングを3~4周したくらいの5月下旬から着手し、演習問題は2周、動画講義は果たして何周聞いたか分からないくらい何度も繰り返し聴きました。これなくして私のストレート合格はなかった、と言えるテキストです。

TBC中小企業診断士試験シリーズ / 早稲田出版

持ち歩くにはボリュームがありすぎるので、糊をはがしてバラバラにし、章ごとに小分けにしてガチャックで綴じて使っていました。

この本のユーザーが一番使うのはおそらく第4章の「抽象化ブロックシート」だと思います。それ以外の章はわざわざ持ち歩くような内容ではないので、この小分け作戦はおすすめです。

ばらばらにして、章ごとに小分けに

『TBC速修2次過去問題集』 3冊(平成25年〜令和3年度) 早稲田出版

3冊購入し9年分を2周(令和は3周)しました。
2次テキストの動画講義で「H24から今の出題傾向に」と言っていたので本当は10年分やりたかったのですが、TBCの過去問は3年ごとで1冊となっていますし、時間も限られているためH24は断念。(しかし、各事例ともH24は良問だったようなので、時間がある人はやったほうがよいかも)

TBC中小企業診断士試験シリーズ / 早稲田出版

元々は2次もスタディングだけで進めるつもりだったのですが、先に紹介した『TBC特訓問題集 2022年版〈1〉 中小企業白書2021年版』 きっかけで山口先生のことを知り、「そういえば2次の過去問の動画もあったな〜」とちょっと前に初めて解いた2次の事例問題の解説動画を軽いノリで聞いてみたところ…

「2次試験って1次試験の知識をこうやって使うのか!」

と目からウロコ。

GW中に2次試験の過去問(令和2年度 事例Ⅰ)を初めて解いたときに、実は
「なんとなく模範解答に近い感じで書けてるし、時間内に書けるようにだけ仕上げればなんとかなるんじゃね」
という感想を抱いていたのですが、そんなナメた考えだったことを猛烈に反省しました。
いやー、早い段階で考えを矯正できて本当に良かったです。まじで危なかった。

スタディングの模範解答がダメってことは全然ないと思うのですが(TBCと比べ、より一般の受験生が現場で書けそうな模範解答を出してくれてる)、スタディングの2次講座は1次講座と違って音声しかなく(※2023.04.29 補足追記)、ナレーターが解説を読み上げる形式なので、私にはちょっと合わず。山口チルドレンになる決意のもとTBCメソッドを忠実に守って進め、結果的にそれが吉と出ました。
もし今回受からなければ、翌年はTBC受験研究会の通信講座にお世話になろうと思っていましたが、市販の書籍と無料動画が役立ちすぎて受講者を1人失っています。なのでこの場を借りて宣伝しております。

※補足: スタディングの2次基礎講座は、2023年度版から講師の方が過去問解説するスタイルになりました。今のところ最新の令和4年度の解説のみが講師による動画講義となっていますが、今後のさらなる拡充が期待されます。
※※さらに補足: 2024年度版では平成30年度〜令和5年度が動画講義に差し替わっているっぽいです!(もう自分は受講期限が切れてしまったので内容確認できていませんが)

『中小企業診断士第2次試験 事例Ⅳの解き方』 TAC出版

事例Ⅳだけはいきなり過去問を解こうとしても歯が立たなかったので、スキマ時間でこの問題集を進めていきました。
1次レベルの基礎的な知識を問う問題から始まるので、とっつきやすかったです。

TAC中小企業診断士講座 (著)

改訂版が出たようです。

『「まとめシート」流!ゼロから始める2次対策』(電子書籍)

この電子書籍を購入した時点では既にTBCのテキストで学習が進んでいたため、あえて購入する必要はなかったのですが、著者ののあみさんのYouTubeチャンネルで有益な情報を頂いていたので、お礼の目的で購入しました。金額的にもリーズナブルですし。

ざっと1回読んだだけなので、内容はそこまで覚えてません。ただ、「設問ごとに与件文を色分け」というマーカーの使い方と、最後についていた「1次知識の100字トレーニング」は取り入れました。

私はPDF版を購入しましたが、Kindle版もあります。

合格までに使用した書籍は以上です。
スタディングを使ったので、書籍は少ない方でしょうか?でも、ストレート合格狙いであればいろんな本に手を出してる時間は全然ないですし、これで精一杯。
大学受験の時もよく「何冊もやるより1冊を何回もやれ」と言われましたが、それをきっちり守るスタイルでした。

『ふぞろい』は使わなかったの?

2次対策試験の超定番『ふぞろい』シリーズですが、私は使いませんでした。理由は単純で、バリエーションがたくさんあってどれを買っていいのか分からなかったからです。
その後すぐ『TBC速修2次テキスト・過去問題集』で行くと決めたので、別の本を使う理由がなくなりました。TBCのテキストと動画講義を進めていくと、「ふぞろいを使っている多くの受験生に対して差別化が図れそう」と感じるようになりまして、結局使わずに終わりました。

過去問を6年分くらい解いた9月くらいに、地元のイオン内の書店に1冊だけあったH29, 30年の再現解答が載ってるふぞろいを立ち読みしたことはあります。
ざっと見た感想は、ある設問で趣旨外した回答してても全コケしなければ受かるんだ、ということでした。
例えば、合格者の回答でもH30事例Ⅱの老舗日本旅館に対し「夕食を提供する」っていう提案を書いていたり、事例ⅣはH29のCF表の穴埋め、H30の合併による企業価値あたりが全然書けてない、とかですね。自分が過去問を解いたときの感触と比較して、完璧でなくても要点を押さえれば合格はできる、という安心材料にはなりました。

多くの受験生に支持されている書籍ですし、ふぞろいを活用して合格された方はたくさんいますので、今使っている方やこれから使おうと思っている方は上手く使い倒せばものすごく力になるでしょう。ただ、キーワード至上主義になって、単語を並べただけのような無味乾燥な文章にならないように注意する必要があると思います。
相手は大学の先生、つまり「採点のプロ」です。普段から学生がどこかでコピペしてきたような横並びの試験解答やレポートを見て辟易していることが容易に想像できます。
その中で、個性を出せとは言いませんが、少なくとも書いた自分自身が何を伝えたいのか、ちゃんと軸を定めた上で解答を書かないと、何が言いたいのか伝わらず点数にもつながらないだろうと思っていたので、解答作成の際は気をつけていました。

次回は、これらの書籍を使ってどの時期にどんなことをしていたのか?という詳しい振り返りと、書籍とスタディング以外に活用したものの紹介を書きます。

質問があれば、コメントかTwitter、マシュマロにてお寄せください。


この記事が気に入ったら、サポートをお願いします! 育ち盛りの子の📕絵本代、もしくは🥛牛乳代になります🙇‍♀️