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『東京ラブストーリー(1991)』を2022に観た

『脚本家 坂元裕二』を読んだ。

もともと坂元裕二脚本のドラマが好きで、今も放送されている『初恋の悪魔』もTVerで欠かさず観ているのだけど、そういえば『最高の離婚』以前の作品はそんなに観てなかったなーと思い、Amazonプライムで配信中の『東京ラブストーリー』を観たわけであります。

観るにあたって知ったんだけど、『東京ラブストーリー』って原作ものだったんですね。

1988年より紫門ふみ先生が『ビッグコミックスピリッツ』にて連載していた本作。
1991年に坂元裕二脚本で、フジテレビ系列で放送されてたみたいです。

当時波紋を呼んだらしいあの名セリフだったり、小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に』が有名過ぎるので、なんとなくどういう物語で雰囲気なのかは知ってはいたんだけど、いざ観てみたら、「当時の日本ってこんなんだったのか!」って思い知らされることが多くてなかなかに面白かった。

当時の日本ってこんなんだったの?!

まず登場人物たちのライフスタイルがいちいちバブリィ。
ちょうどバブル崩壊する直前あたりに制作されたドラマだからか遊び方が派手。「この人達、23とか24歳なんだよね?」と目を疑うほどお金に困っていないいい暮らしをしている。(スーツ何着持ってるん?!)

それとここぞとばかりに男たちがタバコを吸うのも、1991っぽい。
飲みの席に行けばまずタバコの箱をポッケから出す。
今じゃ20代の若者がタバコ吸ってるシーンのあるドラマってあるっけ?って感じ。

職場の電話に友達から着信が入るのも今じゃ考えられないし、「俺はお前のことしか見てないぜ」を証明する手段として女の子の連絡先が書いてある手帳を燃やすっていうのも、思わず笑ってしまうくらい今とのギャップを感じた。

主要登場人物の恋愛模様もなかなかクレイジー。「結ばれてもやっぱあっちの方がいいかも、いやでもやっぱり…」を繰り返す優柔不断さは正直展開的にはワンパターン(分からなくはないんだけども)、そして執拗に流れる小田和正にまた流すんかい?!とツッコミを入れたくなるほどだった。
それでもなぜか観れちゃうのが不思議。面白いのよね。

そして極めつけは、このドラマが当時視聴率が32.3%を超える大人気作だったことだ。

当時「月曜の夜は銀座からOLの姿が消えた」と言われるほどの大人気ドラマだったのも全然納得できる。
けれど今『東京ラブストーリー(1991)』が始まっても、おそらく流行らなかったんじゃないかと思ってしまう。

東京の形が変わったから。
そこに住んでいる人達の生活が変わったから。
展開がコロコロ変わらないと飽きちゃうから。

これからまた10年後、20年後に、今年やってたドラマを観返したときに、同じように『当時の日本ってこんな感じだったのか!』って思うんだろうか。

そう思うんだとしたら、どんな風に変わっているんだろう。

ドラマはまだあるんだろうか。そんなことを『東京ラブストーリー』をみて考えたり。

(リカの家が駒場東大前設定だったのが個人的にツボだった。マックがある場所、昔はゲームセンター?だったんだ。)



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