「平日は仕事、週末はゲレンデ」──スノーボーダーのワーケーションスタイル
2021年3月、クラインガルテン妙高に滞在され、平日はハートランド妙高で仕事をし、週末は妙高のゲレンデでスノーボードを楽しまれたという。システムエンジニアのIさんにお話を伺いました。
なお、クラインガルテン妙高は宿泊施設がついた滞在型市民農園、ハートランド妙高は地域と都市をつなぐ交流施設で、妙高ワーケーションセンターの拠点です。同じ敷地内にあります。
もともとの「妙高とのゆかり」
──もともと、妙高とはゆかりがあったんですか?
ずっとスノーボードをしているんですけど、関西だと、冬のあいだ妙高に滞在して「働きながら滑る」みたいな人が結構いるんですよね。アルバイトしながらとか。
──「滑りたいから、アルバイトしながら妙高に滞在する」ってやつですね?
そうですね。プロになった関西のライダーの中にも、妙高にゆかりのある人が多くて。その関係で、彼らが主催しているツアーで、妙高には10年ぐらい前からよく来ていたんです。
月に1、2回。シーズン通して3、4回ぐらいは妙高に来ていますね。
──今回は、クラインガルテン妙高に1ヶ月滞在していらっしゃいましたが、どのようなきっかけで存在を知ったんですか?
ライダーさんで妙高に住んでいる知り合いがいるんですが、その人の紹介ですね。
「1か月単位で借りることができて、手ごろだから、土日に利用するだけでもいいんじゃない?」みたいな。その結果、1ヶ月ずっといることになったんですけどね(笑)
コロナ禍の影響で「1ヶ月妙高でテレワーク」
──もともとの予定は、どんな感じだったんですか?
コロナ禍もあって、テレワークをしているのですが、月曜日だけ会社にいかなくちゃいけないんです。なので、月曜日だけ関西に帰って、ほかの日はテレワークしようかなと思っていました。
その後、緊急事態宣言が発令されて「会社に来なくていいよ」ってなって、ずっと妙高にいることになりました。「ちょうどいいや」と。
──滞在しはじめて、クラインガルテンや妙高の印象はいかがでしたか?
まわりに人がいないので、のんびりしていていいなと思いました。クラインガルテンも、思ったより広かったのがよかったですね。
関西にいるときは、普段はほとんど車に乗らないのですが、妙高に来て車にばかり乗っています。「車って便利なんだな。自分の部屋にもなるし」って感じで(笑)
──普段の生活はどんな風に過ごしているのですか? 食べ物とか?
食べ物は関西からいろいろ持ってきていました。野菜なんかは、近くにあるとまとに行って買ってきました。
※「とまと」とは、妙高山麓直売センターとまとのこと。妙高山麓のとれたて野菜など、妙高の旬を販売する直売センター。食堂では、妙高の郷土料理などをいただくことができる。
あとは、時々コンビニへいったりとか、誘ってくれた知人と食事に行ったりとか。
土日なんかは関西から友達が来て、一緒に滑りに行きました。妙高のゲレンデはもちろんですが、野沢温泉などにも行きました。妙高からだと近いので。
システムエンジニアの「妙高での仕事のしかた」
──ところで、お仕事は何をしていらっしゃるのですか?
システムエンジニアです。
──妙高での1日の過ごし方って、どんな感じなんですか?
朝、6時~8時ぐらいに起きて、ご飯はあるもので簡単に済ませます。仕事は9時からですがちょっと前からはじめて、そのあとでハートランドに来るという感じですね。
モバイルルーターを持っているので、クラインガルテンでも仕事ができないわけではないのですが、ハートランドのほうがイスやモニターがあるので仕事がしやすいですね。あと、集中できます。クラインガルテンだと、つい、寝転んだりしてしまうので(笑)
※ハートランド妙高には、仕事ができるワークスペースがある。
──確かに、いろいろあると気が散ってしまいますもんね。仕事をするうえで、ハートランド妙高で「これがあるといいな」みたいなところはありますか?
テレビ会議をするときに話しやすい場所があるといいですね。会議があると分かっているときは、ハートランドではなくクラインガルテンでやっていました。あとは、給湯器があるといいかな。
※インタビューのあと、コーヒーが飲めるようになった。
都市部では体験できない「地域との交流」
──妙高に滞在していらっしゃる間、「せっかくなら」と、できるだけ交流する時間を作ろうと思って、食事や味噌づくりにお誘いしました。ぶっちゃけどうでしたか?
すごい楽しかったです。普段、味噌づくりなんてしたことがないですからね。交流はそれほど得意じゃないんですけど、いろんな体験はしたいんです。
距離感もちょうどよかったですね。一応、仕事をしに来ているので(笑)
※3月某日、ハートランド妙高の職員と行った味噌づくりの様子。
──Iさんが妙高に滞在されたのは、スノーボードと仕事が主な理由だと思いますが、もし、他の人にオススメするとしたら、どんな方にすすめたいですか?
スノーボードやスキーなど、妙高でやりたいことがある人にはオススメですね。あとは、親子で滞在して、子どもを遊ばせたりとかもいいかもしれないですね。
──確かに、お子さんが小さなうちだったらよさそうですね。あるいは、夏休み期間中とか。
そうですね。ずっと都会で育った人とかにはいいでしょうね。おばあちゃんちも都会だったら、こういう、自然あふれるところにはなかなか来れないですもんね。
──最後に、1ヶ月滞在してみて思うことがあればお願いします。
来年、また借りたいと思います。雪の状態のいい1月とかに。本当は、冬の間3ヶ月ぐらい借りられるといいんですけどね。
コーディネーターより
Iさんがクラインガルテン妙高に滞在されたのは2021年3月でした。平日はハートランド妙高で仕事をきっちりと行い、週末は趣味のスノーボードを楽しむ……仕事ぶり、生活ぶりを拝見しながら、客観的にみていても「こういった滞在スタイルはいいなー」と思いました。
また、ワーケーションは「ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語」と言われていますが、いちビジネスパーソンとしては、仕事は仕事として「ちゃんとやる」ことは、とても大切なことだと思っています。
そのうえで、週末はプライベートを楽しむ……こういった滞在スタイルは、テレワークができる今の時代ならではだと思います。Iさんのような、多様な働き方ができるようになると、仕事や生活にハリが出るのではないかと思いました。
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