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合奏・曲作り・演出

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音質の揃え方、合奏練習、曲作りや演出についてのメモ
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2018年6月の記事一覧

掛け合い と 受け渡し

曲中でよくあるのが「元々ひとつだったフレーズを、複数パートに分割する」という、作者の遊び()。 読譜の時にそれに気がつかないと、演奏しても元の形に戻せなくてなんか中途半端でまとまらない、ということに。 1.よくあるパターン「たら+たら」たぶん一番短い掛け合いの形は「2音まとまり」の連続。音の組み合わせはいろいろあるけど。 例。 これに気がついた場合、とるべき練習は楽譜の「歌い合わせ」。 * この形、「たら(ら)+たら(ら)」で出てくることも多いです。 本来の元の形は

成長曲線 と 二年次の停滞の話

タイプ別 成長曲線二年目以降、個人差がありますが、頑張ってるけど伸び悩む、という期間が多かれ少なかれあると思います。 目次 ・タイプを把握しよう ・成長曲線は、階段状 ・タイプ別の傾向 ・停滞期の突破 ・動作の理解のタイプ ・相手の視界 タイプを把握しようタイプによって成長期が違うことをまず理解しておきましょう。 おおざっぱに分けると2タイプあって、もちろん中庸も存在するけど、わかってると少し気持ち楽かなと。 Aタイプ身体能力がわりと優れている人。 最初から音を出しやす

音楽の「心技体」

「心技体」の語源以前資料を作ったときに書いた「心技体」ってどこから引いたんだっけと思ってもう一回検索してみると。あらたに語源と思われるものが見つかったので、のっけておきます。 「一番有力なのは明治44年に出版された古木源之助著 『 柔術独習書 』 の中の一節です。「第二章 柔術の目的」で「柔術は如何なるものや」についてこう述べておられます。 第一、身体の発育 第二、勝負術の鍛錬(即ち護身の用) 第三、精神の修養 つまり、 ・身体の発育 ・・・ 「体」 ・勝負術の鍛錬 ・・・

「音質」を意識した音作り

合奏で、頑張っても形になった気がしない、特に音量変化を頑張っても思ったようによい感じにならない、と感じたとき、何を改善しますか? ☆ 音質に注目しよう。箏に限らず、よい音って、どんなものですか。 多分、人により、その時々で、「よい」音という定義は変わると思います。 なぜなら。曲・場面によるからです。 硬質で澄んだ音が「よい」ときもあれば、軟質でとろけるような音が「よい」ときもある。はたまた、雑味があっても強くて荒々しい音が「よい」ことだってある。 部活で多かったのが、単

指トレのススメ

箏っていうと優雅だと思われがちです。 「5分~15分とか連続で動かし続ける運動なので、筋力とスタミナがないと死にますよ」というと、だいたい驚かれるんですけど、実際はそうなんです、まじで体力勝負。 なぜトレーニングが必要か初心者さんといっても、色々です。 それまでの部活歴が人によって違うため、基礎パラメータがめちゃくちゃに差がある人たちが集います。部活ではそこの把握がまず必要。 身体能力の差をどう埋めていくかで、個々のスタートダッシュが変わってきます。 伸びがよければ楽しい

鍵盤の曲を箏でやると死ぬ。

鍵盤で作曲された曲、箏でやると、物理的に無理があって、死ぬ思いをすることがあります。でもわりと、じぶりとか、初心者さん向けに選曲することあるんですよね。あれは意外と難しいのだ。というのも。 ・手の違いピアノの手: 右手は、一番力強く音が出せる親指が低音側。使える指の数は、右手5本+左手5本。 箏の手: 右手は、一番力強く音が出せる親指が高音側。使える指の数は右手3本+α。 ■ 鍵盤の曲を箏でやるメリット聴いた感覚だと音の印象がそう変わらない。 ピアノは打弦楽器で、短音を