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キャッチミー感想

はじめに

9/9の大阪公演初日、なんと自名義一本釣りが成功し、昼公演に大好きオタクお姉さんと入ってきました。

冒頭、空港でフランクジュニアがカールに追い詰められるシーン。そこで岩本照演じるフランクジュニアが「ミュージカルだ!」と叫び、手に持っていたハットを華麗に投げ、始まるLive in living color を見た瞬間、ミュージカルの世界で生きる岩本照をさらに好きになってしまいました。

このnoteで、色んな観点からいちオタクが感じたことをつらつらと感想と一緒に書いていこうかなと思います。

岩本照という男

偉人伝でも書くんか?という感じの副題ですが、Snow Manという場所から飛び出た岩本照さんについて思ったことをまずは書いていきます。

冒頭数分演じているところを見て、「こんなにかわいかった!??!???」と混乱するくらいSo cute でした。声もいつもより高めだったし、他の演者さんとの掛け合いでも子どもらしい可愛さが諸所にでていました。この岩本照のフランクジュニアの演技がより、「フランクは子どもだ」ということを自覚させました。この演技はキャッチミーイフユーキャンの隠れた裏テーマのようにある「子どもを子どもとして扱い、家族の在り方を問う」ことに説得力を持たせたんじゃないかなと思います。

そして、岩本さんの歌唱力。2D.2D.の後、声を枯らしていた岩本さんを思い出すと、決して喉が強いタイプではないのかなと勝手に思っていたのですが、そんなオタクの余計な心配マジでいらん。公演期間中の音楽番組でオレンジkissを披露していましたが、あれ、なんか声の出し方力強いしさらに上手くなってないか!?と思っていたのですが、公演見てから、そりゃあの好きな四字熟語が「日々精進」の岩本さんがこんなミュージカル出てたらここまで歌上手くなるわな…と思いました。ミュージカル中のどのナンバーも音程を取るのが難しい曲ばかりだけど、そういうところも全部取り込んで自分の表現力にしてしまう岩本さんが大好きです。泣

あと、体柔らかすぎ。Jet setの時の足上げダンス、まっすぐしなやかに足が上がってるし、なによりカーテンコールのときに1人だけ、おでこが足につきそうなくらいの深さのお辞儀。お前しかおらん

Twitterでチラチラと目撃していた甘噛みレポ、甘噛みに謝る岩本さん可愛い〜☺️とキモ・オタクの気持ちでいざ舞台鑑賞したけど、いや、この膨大なセリフ量とありえんスピード、噛まずにはおれんやろ!?となりました。(けど私が入った公演はほとんど噛んでなかったとと思う)特に、スポンサーからのお知らせのシーンでは、外郎売りでも聞いているかのような流れるセリフ。言い終わったあとスタオベしそうになりました。(そこで?)
ほぼ噛むことなく最後まで乗り切ったのに、岩本さん1人のカーテンコールのときに「ほんまにありがとうやで!」の肝心なところで噛んじゃうところを見てから、劇場を出るまでの記憶がありません。

ストーリーの観点から

ディカプリオの映画を観たときにも感じたんですが、アバグネイル家もストロング家もフランクの「家族」のはずなのに、そこにフランクが「子ども」でいられる場所はなかったんだなあと。だけど、全く血の繋がりもない、むしろ敵対してる立場にあるはずのカールがフランクを子どもに戻して、フランクが成長していく人生を取り戻してくれたことに、2人が出会えてよかったなと思いました。(それはフランクだけじゃなくて同じように孤独だったカールも救った出会いだった)
フランクにとってカールはいい友人にもなり、父親にもなった。この結末はフランクが最終的にカールに捕まって自分の人生をやり直すという選択をしたから手に入れた関係だったんだけど、そこが私はいいなと感じました。
血が繋がっていなくても、自分の選択で望んで家族になりたい人と家族になる、という方法が模索されている現代でやる意味のある舞台だったと思います。

舞台演出の観点から

特に私が好きだった演出は、スモークの演出。スモークを焚くことで照明の道筋がよりはっきり見える。スポットライト的な使い方をより強調できるから、「これはミュージカル舞台なんだ」「照らされているのは映画のスターなんだ」と感じられて、Live in living color やフランクのセリフ「ミュージカルだ!」ともリンクしているように思えました。舞台でスモークを焚くことはよくあると思うんだけど、光と掛け合わせることでこんな表現もできるんだ!と思いました。

共演俳優さんたち

歌唱力、やっぱ半端ないよね…。(当たり前)吉田栄作さんの渋いカールの歌声、岸さん演じるフランクシニアの腹から唸るように出る歌声、母親役の春野さんの雰囲気に後押しされたセクシーな歌声、横山由依ちゃんのかわいいブレンダが歌う物悲しいFly, Fly Away、どの瞬間とて目を逸らせなかったです。個人的には横山由依ちゃんの可愛らしいブレンダと生田さん演じるブレンダ母の可愛い母親像が好きでした。

あと、演者さんたち全員、迫力があった。それは歌声もそうだし、ダンスや体格も。スチュワーデスの方たちがヒールを履いているとはいえ182センチある岩本さんと並んでも小さいと感じなかったのは彼女たちが持つパワーなのかなと思いました。

ミュージカルナンバーの観点から

舞台鑑賞したその日にSpotifyに課金してキャッチミーのアルバムダウンロードしました。毎日聴いてます。
Goodbye を生で聴いた瞬間、フランクの新たな人生を感じさせる明るいメロディとは裏腹に、なんて悲しい歌詞だろうと泣きそうになりました。帰ってから原典の英語歌詞を読んでみたけど、そこまで悲観的ではないし、むしろ新しく自分の人生を歩むこれからのフランクの決意をうたっていて、明るい曲のはず。だけど、舞台で聴いたGoodbyeはそれまでフランクが選ばざるをえなかった選択や、それゆえの大好きな人たちとの別れを思い出させてしまった。そう感じたのは日本語訳の歌詞のせいかもしれないし、岩本照の表現力によるものかもしれない。音楽、演出、演者、さまざまな力がかけ合わさって、こんなにも大きな感動を生んだキャッチミーイフユーキャン、素晴らしい舞台でした。

最後に

やっぱり岩本照って、舞台の男なんだよな…。生のエンタメが感情を震わせ、こんなに素晴らしいものなんだ、と気づけた舞台でした。
あらためて、キャッチミーイフユーキャン全40公演完走本当におめでとうございます!!!!



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