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必殺シリーズは若い人で持っている

久々に必殺シリーズ2時間スペシャルを堪能した。

このシリーズは本当に長い。ドラえもん、ルパン三世、ウルトラマン、仮面ライダーぐらい長い。ドラマでここまで持っているのは他にない。

必殺シリーズは、大まかに説明すると藤田まこと主役バージョン(前半ハードボイルド、後半親しみやすさ)、藤田まこと脇役、もしくは出てこないバージョン、そしてジャニーズバージョンと三つに分けられる。

なんで、こんなに詳しいかというと、これだけBS,CS、地上波と再放送されまくってるドラマはないから。わたしは、ドラマの再放送で仕事の予定を立てているのだ!(注・自慢できることではない)

子供のころは21時には寝ていたので、おそらく再放送で母親と見だしたんだろう。藤田まことさんが主役で「エレキテル」と化学で敵をやっつける医大浪人生(当時のアイドルが演じていた)が仲間にいたりして笑えるシーンはたくさんあり、東映戦隊ものに作りが似ているので子供には最高だった。

大人になってからCSの再放送で藤田まことが脇だったころ、もしくは山田五十鈴や緒形拳が主役だったのも見た。ゴルゴ13のようなかなりハードボイルドな作りで、わたしが知っている必殺とはぜんぜんちがってびっくりしたが、面白いので毎日見ていた。

そういえばルパン三世がアニメになったばかりのころハードボイルドすぎて全く人気が出ず、コミカルなチームプレイにしたら大人気になったらしいが、必殺シリーズも同じだ。藤田まことさんが主役のころは2時間スペシャルでタイムスリップして西部劇になったり、現代に来たこともあった気がする。あと、流行りものはすぐに使っていた。野球選手も登場した。

藤田さんが亡くなり、必殺のキャストがジャニーズになってからはあまり見なくなった。決してジャニーズがきらいなのではなく、人間を演じているというより、必殺という形にとらわれているというか。徹子の部屋に出てる時の方がかっこよくてすっきりしないというか。唯一、面白かったのがKAT-TUNだっけ。そこにいた子が渋谷でプラプラしてるお兄ちゃんみたいに出てきて、強くもあり弱くもあってすてきだった。昔の必殺も火野正平さんがそのパターンだった。でも、なんかあって降板しちゃったんだよね。

それから、ずーっと見ていなかったんだけど昨夜、久々にみたら、面白くてのめり込んでしまった。

簡単にいうと、東&松岡さんはほとんど出ない。庶民の若い子たちが現代人がやってしまいそうなあやまちをおかす。そして取り返しのつかないあやまちをおかしまくった後に、経師屋(仕事人メンバー)の松岡さんが「なんでこんなことになっちまった」とつぶやくが、この「なんでこんなことになっちまった」を若手俳優、女優が一丸となって作ってくれた。特に若手ジャニーズの2人にびっくりした。必殺とか、時代劇とか伝統ではなく、与えられた役を純粋に受け止め、まっすぐに表現する。客はそこに心打たれるのだ。

逆に中途半端に業界になれておれのやり方が通り出した時、人はワンパターンのつまらないことをしだす……これは文章の世界もおなじ。

実は必殺って時代劇の大御所が支えているのではなく、時代劇の経験のない俳優が支えていたんだなあと気づかされた。植木屋のまさ、飾り職人の秀、エレキテルのアイドル医大生(名前がわからん)、定期的にそういうフレッシュキャラが出てきて、今まで続いていたのだろう。そして、その子たちがいるから大御所が生かされていたのだ。(藤田まことは京本政樹がメイクしてきて驚いたらしいけど、結局、藤田まことを支えたのは若手俳優の感性だったかも)

ちなみに脚本が怪物くんやとと姉ちゃんと、自分が好きなドラマをたくさん書いてくれた人だった。その人が書いたドラマのキーワード「晩来」(ばんくる。晩に来て、風刺画を書く)。

………ええ、急に自分の話で恐縮ですが、著書シリーズ「クリエイティ部!」(キミノベルから発売中)にクッシー(本名、伴駆使)って絵の上手なかわいい男の子がいてさ。みんな、似たようなことを考えるのね。うふふ~。

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↑↑↑伴駆使ことクッシーです。7月発売の巻でしゅ。や。く!(絵はアニマエールでおなじみの卯花つかささん)


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