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私だけの特捜最前線→26「復讐I・Ⅱ~バリコン爆弾という恐るべき凶器が特命課に・・・」

※このコラムはネタバレがあります。出演者は敬称略

特捜最前線3周年記念作品として前後編で放送された「復讐Ⅰ・Ⅱ」は、人間の動きに反応して、起動装置が作動する「バリコン爆弾」が特命課に送り付けられるというサスペンスで物語が進んでいきます。

バリコン爆弾のスイッチを入れられ、小さな身動きしかできなくなった神代課長(二谷英明)と高杉婦警(関谷ますみ)。神代は犯人の指示通り、部下たちに意味不明な命令を下さざるをえなくなりました。

神代の命令が怪しいと感じる橘刑事(本郷功次郎)や桜井刑事(藤岡弘、)ですが、神代の緊迫した雰囲気を察し、命令通りに動きます。その結果、特命課は5億円強奪の手先にされてしまいました。

後編である復讐Ⅱの冒頭では、神代がバリコン爆弾の不発を狙って、一か八かの賭けに出ます。賭けに勝ち、爆弾不発でピンチを脱した神代や特命課は、犯人と5億円を追って捜査を本格化させていくのです。

時限爆弾のようなタイムリミットをめぐる切迫感とは違い、一瞬のミスや偶然でも爆発の恐れがあるバリコン爆弾を使うという発想は、改めて長坂秀佳脚本のスゴさを感じさせられずにはいられません。

また、バリコン爆弾で「人質」とされた高杉婦警の恐怖と緊張あふれる演技が、視聴者に一体感を持たせ、ドラマを引き締めてくれました。爆弾から解放された時の半狂乱な嗚咽ぶりも素晴らしかったです。

もちろん、二谷英明氏の迫真の演技も強烈に印象に残っています。切迫した状況下でも部下の報告を冷静に聞き、豊富な知識を駆使して危機を脱しました。神代課長の優秀さを際立たせた作品とも言えるでしょう。

ちなみに、犯人役で登場する三ツ木清隆氏は、だいぶ先のことになりますが、特命課に犬養刑事役として登場します。ブランクが空いているので、犬養と犯人がシンクロするようなことはありません(笑)

noteでは連載コラム、エッセイをほぼ毎日書いています。フリーランスのライターとして活動中ですが、お仕事が・・・ご支援よろしくお願いいたします!