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歴史・人物伝~大河コラム:大河ドラマ「鎌倉殿の13人」影が薄い鎌倉幕府の将軍(鎌倉殿)

鎌倉殿の13人は、源氏最大の悲劇ともされる「実朝暗殺」に向けてのカウントダウンが始まりました。史実である公暁の実朝暗殺に、三谷脚本はどのような背景を描いていくのか、早くも次回以降が楽しみです。

第43回では、将軍の源実朝が後鳥羽上皇に将軍の後継者を打診し、なんと上皇の子(頼仁親王)を実朝の養子に迎え入れることが決まりました。実朝の狙いは、自身が将軍を後見することで、事実上の「将軍親政」を行うことだったのです。

この流れは実朝暗殺で源氏将軍が途絶えた以降も、北条氏によって引き継がれていきます。この時の親王将軍は実現しませんでしたが、摂関家から三寅(藤原頼経)を迎え、4代将軍となりました。

幼い将軍に実務能力は無く、政治権限を握っていたのは執権の地位にあった北条氏で、とくに北条泰時の系譜である「得宗家」が中心となっていました。つまり、2代頼家の時の「13人合議制」が、完成形となったわけです。

摂関家からの将軍は2代で終え、そのあとは念願だった親王将軍が誕生し、4代にわたって続いていきます。しかし、将軍に実権がないことには変わりなく、北条得宗家の権限だけが、どんどん増大化していったのです。

ところで、公暁による実朝暗殺では、もう一人重要人物が巻き添えを食っているのです。ネタバレっぽくなるので名前は伏せますが、この人物の殺害も後継者選びに大きな影響を与えたのではないかと思っています。


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