小学生の僕と乱打をしてくれたあの人はどんな気持ちで打っていたのだろう.38

今日は自分のチームの中学生の弟や妹たちと一緒に乱打をした。
まだ小学生だけど、本当に楽しそうにテニスをする。

ふと僕が小学生だった頃の思い出がよみがえってきた。

思い出すのは、幼馴染のお父さん。もう今はこの世にいない人。

僕が小学生でまだ全然打てなかったころ。よくいろんなところに連れて行ってもらっていた。その人が顧問をしていた高校にもよく連れて行ってくれていたな。
当時は乱打も上手く続かないし、狙ったところにボールもいかないんだけど、どれだけ続かなくてもその人は乱打に付き合ってくれた。上げボールもたくさんしてくれていた。嫌な顔一つせず、いっつも笑顔で。

今でもその人の笑顔や笑い声は鮮明に思い出せる。


それがどれほどありがたいことであったか、大人になった今になり、心から思うようになった。


今は自分が小学生や中学生の相手をするようになった。

不思議と、楽しんで打っている自分がいる。疲れて振り回されても、それはそれで楽しい。練習を見るのも楽しい。自分が関わった子たちが成長してくれることがすごく楽しい。これからどんな風に成長するのだろうと想像するのも楽しい。そんなことを保護者の皆様や他のコーチたちと話すのも、楽しい。


僕が教える子たちにも、協力してくれるたくさんの保護者の皆様がいて、先生やコーチたちがいて、OBOGがいて、一緒に支え見守ってくれる人がいる。

今までの自分も、数えきれないほどたくさんの人が支えてくれた。そんなたくさんの人たちが、今の自分を形作っている。

その人たち全員に感謝することは忘れちゃいけないと今になって思う。

自分のことを支えてくれた人たちのように、自分も誰かの支えに少しでもなりたいと思う。

小学生の僕と乱打をしてくれたあの人はどんな気持ちで打っていたのだろう。

あれから7年が経つ。毎年お線香をあげに行き、仏壇で笑っている写真を見て、忘れちゃいけない人だと思い出す。

僕もそんな人になりたいなと思った。

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