小中学生の指導で大切なことって結局、手を抜かずに乱打や上げボールをしてあげることなのかな

小学生と練習をした。
久しぶりに自分の出身ジュニアに行き、挨拶がてら一緒に混ぜてもらった。
懐かしいなぁ、自分にもこんな頃があったんだなあと思い出しつつ、楽しそうにテニスをする小学生たちを見て様々なことを思った。


日本全国で小中学生を含むいわゆるジュニア指導をしている指導者がたくさんいて、そのたくさんの人たちがそれぞれいろんなことを考えて指導をしていると思う。
僕もその一人だ。

「指導で大切なこと」という問いは、情熱を持って取り組んでいる指導者は常に持っているだろう。

最近はソフトテニス理論のようなものも確立され始めてきているし、様々なトレーニング法やメンタルコントロール法についても多くの情報が見られる。
ネットとかでも、「強くなるための方法」とか「良い習慣作りに大切なこと」とか、“強くなるためにはこうするべきだ!”みたいなことを実にたくさんの人が謳っている。

ただ僕は直接子供たちを相手にして指導を行う中で、何となく日ごろ感じていることがある。


「小中学生の指導で大切なことって結局、手を抜かずに乱打や上げボールをしてあげることなのかな」って。


指導者の数だけ考え方や指導法はあると思うし、そこに正解はない。正確に言うと、理論的に正しいことはもちろんあるのだけど、その伝え方に完璧な正解は存在しないのだと思う。きっと全国の情熱ある指導者たちはそれぞれ考え、探り探りやっているのだと思う。

ただその中でも、そういったネットで謳われているような「正しいこと」を真面目に実践できる人なんてほとんどいない。
特に小学生とか中学生で自分に厳しくできる人なんてほんと一握り。

僕が小学生の頃を思い出してもそう。多分当時もいろんな人からたくさん指導を受け、もっとこうした方がいいとかこういう努力をするといいとかいろいろ言われてたんだと思うけど、ほとんど覚えていない。

でも、下手くそだった自分と手を抜かずにきちんと乱打をしてくれた人や、真剣に上げボールをしてくれた人たちのことは覚えている。
そしてそういった人たちがいてくれたからこそ、その後もこの競技を頑張れたんじゃないかと思っている。

良い技術指導をすることや良いことを言うのも、もちろん大切だと思う。

ただジュニア指導においてもっと大切なことが、手を抜かずに乱打の相手をしてあげたり、真剣に上げボールをしてあげることなんじゃないかと思うようになった。

それだけではなく、子供のたちのために協力を惜しまない姿勢をみせることや、最大限の応援をすることなど、とにかくその子のために真剣に何かをしてあげることが大切なんだと思う。

どれだけ良いことを言うかよりも、どれだけその子のためにやれることを真剣にやってあげたか。

そういうことに子供は割と敏感だと思う。

「手を抜くな!」と子供たちに言えるようにするためにも、指導者自身が手を抜かないで真剣にやってあげられるようにしないとね!


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