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2024年5月20日の見解


金曜日の為替相場ですが、全体的に小動きの展開となりました。

東京時間は日銀の国債買入額が「据え置き」となり、減額が噂されていただけあってドル円は前日高値を突破して上昇します。

しかしNY時間では米経済指標の結果により、ドル売りが先行し引けを迎えました。

では金曜日の流れをまとめていきます。


まずは東京時間です。

日銀の国債買入額が「据え置き」となりました。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-17/SDLR81T1UM0W00


国債の買入額の減額(タカ)が予想されていましたが、据え置き(ハト)ということで、円は再度売られる展開となりました。

その影響で、ドル円は155.920円まで上昇することになります。


日銀総裁の発言内容が以下になります。

【植田日銀総裁】

  • 保有ETFの処分は時価をベースにすることになっている

  • 保有ETFの処分、すぐに行うとは考えていない

  • 保有ETFの取り扱い、少し時間かけて検討する必要がある


そして欧州時間ですが、欧州の発言が続きます。

【シュナーベルECB専務理事】

  • 6月の利下げは適切かもしれない

  • 6月以降の道筋はより不確実

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-17/SDM154T1UM0W00

【デギンドスECB副総裁】

  • インフレ率は、2025年にインフレ目標の2%に向けて低下する見通し


利下げに関しては6月が規定路線ですが、そのまま連月で利下げに関しては「慎重に対応が必要」ということです。

発言後には若干欧州通貨は下げる局面があったのですが、底堅い動きとなっています。


ドルストレート(ユーロドル・オージードル・ポンドドルなど…)に関しては、もしかしたら米株価の上昇が影響しているかもしれない。

金曜日に最高値を更新している状態なので、かなり強いことがわかります。


欧州は利下げ間近と見られているのにこの底堅さを見ると、直近に関してはファンダメンタルズ分析があまり機能していない可能性もありますね。


そしてNY時間には以下の経済指標がありました。

【米景気先行指数】

  • 予想-0.3% 結果-0.6%(前回-0.3%)


上記経済指標の予想を下回る弱い結果が影響し、ドル売りが入ります。

しかし要人発言が入り、ドルの買い戻しが入るレンジ相場となっております。


要人発言に関しては以下になります。

【ボウマンFRB理事】

  • 政策が十分に制限的かどうかを評価するため、データを監視

  • 政策金利の維持でインフレはさらに低下する見通しだが、リスクはある

  • 金利変更には引き続き慎重、インフレ進展次第では利上げも辞さない

  • インフレはしばらく高止まりするだろう

  • 今年はインフレに関してさらなる進展はまだ見られない

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-05-17/SDN3CSDWRGG000


当面はインフレの高止まりが続くと見ている状況です。

現在の「ハイアー&ロンガー」を継続しておくと、いずれインフレ上昇圧力が後退するとの考えです。

引き続きタカ派という内容になりました。


現在の投機筋のポジション動向ですが、以下になります。

2週間で徐々に膨らんでいた円ショートが決済されていっている状況です。

円ショートが膨らんでいる状況ということは、ドル円ロングが決済されていってるという意味になります。


もしかしたら最近の経済指標の悪化や、直近で言えばCPIの結果で円ショートを徐々に減少させたかもしれませんね。

しかしまだまだ高い水準で円ショートを行っているので、ドル買いをし現在も継続している状態と考えていいかもしれませんね。


そして米株価がやはり強い。

金曜日は週末とあって一部反発がありましたが、高値で引けている状況です。

この高値を上抜けるかは、今週の「NVIDIAの決算(22日)」が重要になってきそうですね。

https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/6QEE6UUYHJNTVOVLKKVDMBTMDU-2024-05-19/


本日の指標&要人発言

要人発言

  • ボスティック米アトランタ連銀総裁

  • ウォラーFRB理事

  • バーFRB副議長

  • ジェファーソンFRB副議長

  • メスター米クリーブランド連銀総裁


そして今週のスケジュールは以下になります。


<火曜日>

  • RBA議事録公表(5月7日開催分)

  • ラガルドECB総裁

  • イエレン財務長官

  • ウォラーFRB理事

  • バーキン米リッチモンド連銀総裁

  • ウィリアムズ米NY連銀総裁

  • ボスティック米アトランタ連銀総裁

  • バーFRB副議長

  • ベイリーBOE総裁

<水曜日>

  • メスター米クリーブランド連銀総裁

  • ボスティック米アトランタ連銀総裁

  • RBNZ政策金利&声明発表

  • オアRBNZ総裁

  • 英消費者物価指数&【コア】

  • 英生産者物価指数

  • 英小売物価指数&【コア】

  • 米中古住宅販売件数

  • 20年債入札

  • FOMC議事録公表(4月30日・5月1日開催分)言

※NVIDIA決算発表

<木曜日>

  • NZ第1四半期小売売上高

  • 仏、独、欧、英、製造業PMI【速報値】

  • 仏、独、欧、英、サービス業PMI【速報値】

  • TCMB政策金利&声明発表

  • 米新規失業保険申請件数

  • 米製造業PMI【速報値】

  • 米サービス業PMI【速報値】

  • 米新築住宅販売件数

  • ボスティック米アトランタ連銀総裁

<金曜日>

  • 日全国消費者物価指数&【除生鮮】

  • 英小売売上高&【除自動車】

  • 米耐久財受注&【除輸送用機器】

  • ウォラーFRB理事

  • ミシガン大学消費者信頼感指数【確報値】


上記となります。


今週はかなり米要人発言が多い1週間となります。

そして所々で、PMIや英国の小売りなどが入っているので、引き続き警戒は必要です。


本日もよろしくお願いします。

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