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「地方自治のしくみがわかる本」 1〜2章

中学生向けの書籍だが、行政を学ぶのにおすすめしてもらったので、この本を読むことに。
一気にまとめるとなかなか進まないのが「積読」する人のクセ。少しずつまとめていきます。


興味深かったところを抜粋…

地方自治は憲法が保障している

日本国憲法(第92条から第95条まで4ヵ条)で、「地方自治」を保障している。憲法で、中央政府などによって地方自治が侵されることのないよう守っている。

基礎自治体・広域自治体

市町村は、住民にもっとも身近な自治体であるという意味で「基礎自治体」
都道府県は、より広い 地域に責任をもつという意味で「広域自治体」

東京都の23区は、法律上「特別地方公共団体」である「特別区」とされているが、基礎自治体である。
基礎自治体をまとめて市区町村と呼ぶことがあるが、大阪市や名古屋市などの「区」は、基礎自治体である「市」のなかの行政区画で、これには含まれない。

 最後の文が分かりづらかったので、ChatGPTに補足してもらう。

この基礎自治体は、主に「市」「町」「村」という形で存在し、これらを総称して「市町村」と呼びます。
一方で、大阪市や名古屋市のように、大きな市の中に「区」という区分があります。これらの「区」は、大きな市を効率よく管理するために作られた内部の区画ですが、基礎自治体として独立しているわけではありません。そのため、「区」は基礎自治体には含まれず、基礎自治体の一部としての役割を持っています。基礎自治体は自治権を有する「市」「町」「村」のことを指し、「区」はその中の一部として位置づけられています。

ChatGPTより抜粋

おや?東京都の23区との違いに混乱する

東京都の23区は、他の市区町村とは異なり、独自の特別な地位を持っています。これらの区は、基礎自治体としての機能を持ち、他の市や町、村と同様の自治権を有しています。つまり、東京都の区も「市町村」と同じように、自分たちで地域の管理やサービスを行うことができる自治体です。
このため、東京都の区は、大阪市や名古屋市の「区」とは異なり、基礎自治体としての権限と責任を持っています。日本の他の地域で見られる「区」は市の内部区画であり、基礎自治体ではありませんが、東京都の区は基礎自治体としての地位を持っているのです。

ChatGPTより抜粋

政令指定都市って聞くけどあれはなに?

政令指定都市とは、日本の特定の大都市に対して、国から与えられる特別な地位のことです。この地位を与えられると、都市はより多くの自治権を持ち、中央政府から地方政府への権限委譲が拡大されます。つまり、政令指定都市は、一般的な市よりも多くの事務や権限を直接管理することができるようになります。
政令指定都市になるための基準はいくつかありますが、その主なものは人口が50万人以上であることです。この制度は、大都市特有の複雑な行政ニーズに対応し、効率的で効果的な自治体運営を促進するために設けられています。
政令指定都市に指定されると、教育、福祉、都市計画、環境保護など、多岐にわたる分野での自主的な政策実施が可能になります。また、政令指定都市は、独自の行政区画として「区」を設置することができ、これにより大規模な都市内での細やかなサービス提供や行政運営が可能になります。
例えば、横浜市、大阪市、名古屋市などが政令指定都市に該当します。これらの都市は、より広範な自治権と権限を活用して、地域の特性に合わせた独自の政策を展開し、市民サービスの向上に努めています。

ChatGPTより抜粋

なるほど、スッキリ。


なぜ地方自治が必要なのか

3つの観点から説明

①行政サービスの効率の観点から
②民主主義の観点から
③地域独自の政治システムの必要性

行政サービスは非効率で質の低いサービスであっても、タダだから、安い料金だからと、がまんしてし まう。だから、行政サービスは常に効率を心がける必要がある。

行政が求める効率とは

経済性:費用を節約
効率性:少ない費用で、どれだけ多くのサービスを生産したかを評価する
有効性:行政の活動がどれだけ地域問題の解決や住民生活の向上につながったかを評価する

著者の講義の一環から出た考え方
県立飯南高校の「社会科学入門」の行政効率の観点
地域の実情の把握という面から比較すると、自治体は地域の実情をよく知っているのに対して、国は地域の実情を把握することが難しい。サービスのやり方については、国は全国で同じようにしなければならないという制約があるのに対して、自治体は地域の 利用者にあわせたサービスができる。

国は全国一律のサービスが得意
自治体は地域の実情にあわせたサービスが得意
行政サービスの効率の観点 からは、地域のことは、地域の実情にあわせて地域でおこなうほうが効率的である


感想・気付き

※個人的主観

行政が求める効率として挙がっている「経済性・効率性・有効性」については、民間企業となんらかわりない。アクセシビリティという観点で「ターゲット」はとてつもなく広いがそこに効率を求めるのは当然だ。

地域は自然・経済・文化において独自性を持つようになり、地域性に応じた社会組織が形成されてきた。
この一文に対して、実は近い将来と言っても2世代先くらい?には「自然はどうしようもないが、経済と文化は一定揃ってくるのではないか」と考えている。

私はSF的な話を好んで選ぶので、その中の設定は未来の一つの形として、あり得なくはないものと素直に受け止めている。
例えば、アニメの「PSYCHO-PASS」では
職業としての「農業」は喪失し、北陸地方一帯はオートメーション化された無人の穀倉地域となっているという設定。
全ての人に等しく行政サービスを届けるには、やはりある程度一箇所にまとまって生活してもらうのが効率が良い。(とはいえ、住みたくないところに住むのも嫌なのは重々承知)不便なところから人は離れ、自然と街に集約される。もちろん田舎に住む人もいるだろうが、これに人手不足が重なってくると「遠方に住む」というだけで経済的にも効率的にも対応が難しくなるのではないだろうか?そこに登場するのがAIロボットかもしれないが。

去年、長野県小諸市を訪れたとき駅周辺が「コンパクトシティ」の施策のもと、見るからに建物が新築されていた。住む方の意見を聞くことはなかったが、よそ者が見た勝手な感想としては、とても良い施策に見え、地方はこういう形が増えるのかな?と想像していた。

小説だと「三体」にドハマリ。この小説では200年後、家族という概念がなくなり、皆が地下に住む。
血の繋がりや地元という概念は恐らくなくなっているだろう(もちろん、環境の整っていない地上に住む登場人物もいる)お金はかかるが充実した施設を求めるか、田舎で不便でも自分らしく生きるか。現代も未来も全く変わっていないだろうが、何かを求めるにはトレードオフがあるということだろう。

念の為、これらの考えは地方自治を否定する考え方につながるのは理解している。今私がいる現代では、本文にもある通り「地方自治が不可欠」なのは十分に理解している。

地域づくりとは地域が大切にしてきた暮らしを守り、さらに豊かにして次世代に引き継いでいくための取り組みであり、それを可能にするためには地方自治が不可欠なのです。

本文より


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