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実は知らない遊技機の『型式』と「本命スペック適合!」のお話

『型式』とは

遊技機の型式とは

遊技機の分類指標
(型式名とはそれを識別する名称)

です。

一般的には、"北斗"と"番長"と"ジャグラー"と・・・のように遊技機の機種分別をするイメージで問題ありません。

同じ機種でもメーカーは複数の型式を申請します。複数の型式があるため、実際は同じ機種であっても法律上は別物として扱われます。

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例えば、Sキラメキの刃という機種を開発して

・Sキラメキの刃 壱ノ型
・Sキラメキの刃 弐ノ型
・・・
・Sキラメキの刃 捨ノ型

という同じ「Sキラメキの刃」のなかでいくつか性能が違う型があるというイメージです。

よくネット上でも

〇〇のテスト機が適合したらしい・・・
〇〇の本命スペックが適合した!
※〇〇には機種名が入ります

などと言われていますが、それらはその機種の

「〇〇のテスト機としての型式が適合したらしい・・・」
「〇〇の本命スペックの型式が適合した」

という事です。

型式によって厳密には性能が違うので書類上(規則上)は別機種として分類されています。

ここで、1点大事な話をします。

ネットやSNS等で"〇〇の機種が適合した"というのは実際は"〇〇の機種の型式が検定通過した"という話が言い換えられています。

”適合"しただけではメーカー(主に営業の方)が口を滑らさない限り機種名を伴って噂は流れてきません。

"検定"
については別途解説しますので、ここでは適合と検定は別物という点だけ押さえておいて下さい。

申請するパターンについて

では、1つの開発機種に対してどういった型式のパターンがあるのか紹介します。

✓パターン1

その機種のテストスペック
グレーな仕様やテストスペックや演出が問題ないか開発途中に申請する型
※これがない機種もあります

✓パターン2

その機種の本命スペック
基本的に開発終了で申請する完成品

✓パターン3

その機種の本命スペックの数値変更版
適合するまでこの類似の型式を申請していく

✓パターン4

その機種の本命スペックのスペックダウン版
適合重視の安全版
▼安全版の例
・確実に通す用、商品として売れないクラス
・設定の間引ぎ版
・ぎりぎり商品として成り立つくらいのスペックダウン

✓パターン5

本命スペック以上の性能をいれた版
→早々と本命スペックが適合したときなど稀なパターン

実際、試験機関である保通協で適合を受けた機種で複数の型式が適合しても実際販売、設置されるのは1つの型式となります。

2020年にはパチスロは185の型式が適合しています。

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実際ホールに設置される型式がその一部なのは同じ機種で複数の型式が適合している為です。

ヒット機種などでたまにあるパネル違いも基本的には同じ型式です。

もしパネル違いで性能が違うと感じたなら型式名を確認してみてください。

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基本的に同じ機種の別型式申請では末尾のアルファベットを変えています。

ワンチャン型式が違うかもしれません・・・笑
別パネルで型式が変わった機種もあります。

開発裏話

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複数パターンの型式を申請するに辺り若干のタイムラグが生じます。

若干といえど1~3ヵ月違う事も珍しくありません。

1~3ヵ月違えば実は細かな作り込みも変わってきます。

・"赤保留の期待度は80%ではなく85%だ!"などの軽微な信頼度調整
・BGMと同期した気持ちいいいランプ演出の作り込み
・その後みつかった軽微なバグの修正

などが後半の申請で対応されることもあります。
※全く対応しない機種もあります

開発者としては実は後半の申請の機械の適合の方が嬉しかったりします。

そんな時に限って1発目の機械が適合したりするのですが笑

また、同じシリーズ機の申請には日電協で定められたルールがあります。

なので短期集中で入れ続けて適合を目指す事も今は出来ないので昔よりは適合に時間がかかる事はありますね。

今後は『適合』『検定』『認定』についても解説する予定です。

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