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編集部日記 #4|記事って何?

※この記事は 2019/01/07に「マイカレWEB」に掲載されたものです。

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『マイカレ』に、いったいどんな記事が載るのか。

明けましておめでとうございます。雑誌『My Calendar』編集部です。

皆様、どんなお正月を過ごされましたか? 餅はいくつ食べられましたか?

昨日は新月(部分日食付き)、そして今日は天王星巡行+金星in射手座……と、宇宙は忙しいですね!

そして、雑誌『My Calendar』が創刊される2019年がいよいよ幕を開けました!!! 「第3回編集部日記」では、雑誌に載せる記事の構成を決める「台割」についてご紹介しました。

今回は一番の要とも言える「どんな記事を載せるのか」です。

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【記事(きじ)】

まあ、これが非常に悩みどころでして……。
弊社社長に時折、何らかのインスピレーションが降りてくるのですが(さすが月魚座)、それを解読して「こういうことかな?」と手探りしつつ、進めているような感じです。

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―ある日の出来事①―

社長:「やはり、一番大事なのは愛だと思うんだ」
編1:「愛、愛は大事ですね……。でも、愛って何ですかね……」
(その後、愛とは何かについての会議2時間)

―ある日の出来事②―

社長:「何だかこう、歴史というか、文化の香りがするといいね」
編1:「わ、わかりました」

編1:「……そもそも文化って何? 芥川の命日に『羅生門』を読むとラッキー♪ ってこと?」
編2:「いや、そういうことじゃないんじゃないですかね(汗」

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そんな中、「マイカレに何を載せるのか」ということに関して、
印象的なエピソードがあったので1つご紹介します。

2018年末、占い好きの方々のSNS上で「月星座問題」「母殺し」などのキーワードが、ちょっと話題になっておりました。

「母殺し」という、一見、物騒なキーワードに「???」となった方もいらっしゃることと思います。
実はかつて、占い雑誌『MISTY』(実業之日本社 2011年休刊)で「母殺し」をテーマにした記事が掲載されたことがありました。ので、ここでちょっとだけご説明を……。

※なぜ『My Calendar』編集部が、雑誌『MISTY』の記事について語るのか、疑問に思う方が大半だと思うのですが、『My Calendar』編集部員が、当時の一連の「母殺し」記事の担当だったということで、大目に見てください。

「マドモアゼル・愛×松村潔×森村あこ座談会
 すべての答えは“母”にあり!~あなたは“母殺し”を終えていますか?
(雑誌『MISTY』2009年8月号~11月号)

■母殺しとは……
子どもの生殺与奪すべてを握っている存在、それが母親。子どもは母親からの愛を得なければ、生きていくことができません。また母親の側でも、精神的に成熟できていない場合は、子を自らの所有物と見なし、自らの思い通りに動かそうとする心理が働きます。そうして幼少期に母親に植え付けられた価値観が染みついていて、大人になった今でも、無意識のうちにそれに縛られている人がたくさんいます。そうした母の呪縛から逃れ、“本当の自分”を取り戻すことを“母殺し”と呼んでいます。(『MISTY』2009年10月号より引用)

例えば……

・自分が何を好きかわからない
・欲しいものに手が伸ばせない
・“何でもいい”が口癖になっている
・何を見ても感動しない
・仕事などに責任感が持てない、結果的に職を転々とする
・何かがあると“自分が悪い”と思い込む

……こうしたことも、母が子の意志を奪い、自らの夢や願望を抱かせないようにしているから起こることなのだそう。
(しかも母の側はそのことに無自覚なケースがほとんど)

というと、過干渉や虐待、モラハラ等を子に対して行う親、今でいう「毒親(どくおや)」のイメージを抱く方も多いと思うのですが、そうとは限らないのが、このテーマの深いところでして。

「うちは大丈夫、母とは仲良しだし♪」
「別にそこまで母親を意識していないから、何の問題もない」

……と思っている人ほど、その心理も含めて無意識のうちに操作を受けている可能性があるという先生方のご指摘に、ヒヤッとするものを感じた人も多かったようです(私自身もそうです)。

結果的に、一連の特集記事には「まさに私と母の関係です!」「思い当たることがありすぎます!!」とたくさんの反響がありました。

考えてみれば、母との関係は、この世に生まれた私たちが一番最初に体験する「人との関係」です。
そこに改めてスポットを当てて、「母ってなんだろう」ということを、改めて考えるきっかけを与えてくれた記事だった、と言えると思います。

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なぜ、この話を今、持ち出したかと言いますと、昨年、雑誌『My Calendar』の創刊が決まった辺りから、この「母殺し」というキーワードを、ちょいちょい耳にする機会が増えていたからです。


「そういえば、『MISTY』で“母殺し”ってあったよね」
「“母殺し”みたいな記事、また読みたい」
「あー、“母殺し”ね。確かにあれは衝撃的だった」


正直なところ、約10年も前の記事を(……10年前ですよ!?)覚えてくださっている方がこんなにいるのか、ということに驚きました。

それもすべて、誰もが気づいていなかった、もしくは言葉にできずにいた心の"何か"を“母殺し”という言葉で切り出してくださった、3人の先生方のお力だと思います。

それと同時に、対談やコラボ企画など、人と人との力が合わさることで、新たに生まれるものってあるなあ、と思ったのです。

新年早々、しかも新雑誌の創刊を控えて「なぜ過去の雑誌の話ばかりしているのだ!!(汗」という感じですが、「マイカレは、こうしたテーマもがっつり扱っていきますよ」……という、所信表明と思っていただけたら。

そんなこんなで雑誌『My Calendar』、今日も着々と制作進行しています!!

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文/マイカレンダー編集部・山田

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