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けんかのやめ方


先日NHKスペシャル「カラーでみる太平洋戦争〜3年8ヶ月・日本人の記録〜」を見た。
何気なく見ていたつもりが、画面に釘付けになってしまった。

ほんの70年前の日本が行なっていたこと、そして日本で起こっていたことが貴重な映像で伝えられた。

私の祖父は、私が子供の頃、食事の時にシベリアで捕虜となっていた話をしようとするそばから、よく祖母に話の腰を折られ、閉口していた。
戦地に出向いた者と 待っていた者の差なのか、とにかく祖母は戦争の話を聞きたがらなかった。
今となっては私から祖父の言葉で聞いておけば良かったと思っている。

「兵隊は馬以下」の教え、玉砕という美しい言葉で人の死を伝える風潮、神風特攻隊という名の自爆テロも、日本による重慶の爆撃も、銃弾が避けられるという千人針も、皆ほんとうに起こっていたこと。ニンゲンの歴史には、何年もたって世界環境が変わって改めて見直すと「ありえない!なんで?」ということは度々起こっているのだろう。
これらの事実は、今を生きる日本人として知っておいていいと思った。

だってほんの70年前の日本の話で、今の私達に繋がっている事実なのだ。

結局は、
1347日におよぶ戦い(けんか)の 終わらせ方がわからなかった、ということなのか。

私にはそのように思えてしまった。

11月のアメリカ大統領選の際の「史上最悪の討論会」の光景がふと頭に浮かんだが、
それは、私たちの日常によくあることだ。
欲とかプライドとか、ケンカの発端はいつもちょっとしたこと。
金がらみや理由も明確でない無感情な争いは、寒いことこの上ないが、
自分以外の人間と関わって生きていく上では、とても重要で、身につけなければならない処世術なのかもしれない。
決して謝り上手になれば良いわけではないけれど、人間性だけは失いたくない。
コロナ、コロナで気持が委縮する今の日常。
何となく皆緊張し、不自由を強いられイライラしていることが多くなったかもしれない。

それでもきっと日本は平和な国だ、と思う

そう思うと、こうした国を維持してきてくれた先人の方々に感謝の気持ちが芽生えてくる。お年寄りにも優しくなれそうだし、そんな気持が心のどこかにあれば「ごめんなさい」とたとえ小さな声でもいえそうだ。

少しでも良い未来に進むために、目の前の小さなケンカはこの際やめませんか?

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