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発掘したものvol.1【酔った勢いで書いてた詩】

早朝。ゴールデンフィンガーからの、ワインバーからのとんこつラーメンからのエディンバラ。

その後、死んだ顔で都営新宿線に乗り込む。
一刻も早く浅草に着いて、おふとぅんだいぶしたい。

隣に、女子高生。
古文を読んでる女子高生。
一瞥をくれた。サンキュー。
その眼差しには、軽蔑と、汚物を見るような目とが感じられた。
斜め前の席には、一番ハジに座っているのであろう、女子高校生が船を激しく漕いでいる朝帰りのお姉さんの横で迷惑そうに体を窄めている。

いつからだろうか。
私が彼女みたいな高校生の肩を借りようとしてラーメンを食べて、電車の中で泥酔したのは。

いつからだろうか。
電車の中で日記を書き連ねると言うシャレ乙な趣味を忘れ、代わりに馬喰横山をすやすやとアルコールに満ち溢れた痛い頭を抱えながらも、満足感に満ち寝過ごすようになったのは。

いつからだろうか。
いまの今までは、それこそ高校生側に立ってアルコールに溺れる大人を自己管理能力のなっていない、だらしない大人としてしか捉えず、この世のゴミを見るような視線を送っていたのに、いつの間にか送られる側になっていたのは。

全て全く持って思い出すことができない。
いつから、私は大人になってしまったんだろう。
あぁ、汚れちまつた悲しみに。

でも、本当に悲しみだけなのだろうか。
アルコールを体内に入れるだけ入れて馬鹿騒ぎする夜は楽しいし、
別のアイデンティティを纏って不平不満を垂れ流す楽しさを知った。

自分が嫌悪感を持って見ていた世界の中にもれっきとした楽しさが存在すると知った。

あぁ、我が旧友シッタルダよ!
私の中の彼は今どうしているだろうか。
未だ、イバラの上に正座し傷を作り、膿を垂れ流しているシッダルダは存在している?
それともシッタルダ、あなたは今ぼけっと夜の星光が降り注ぐ部屋で突っ立っているだけかしら?
それともシッタルダ、膿はもう出なくなった?傷は言えた?イバラの道を裸足で歩けてるのかな?

あぁ、あなたの成長過程を確認しなきゃいけないね。
きりっきりっと背は伸びてるのかな?
ひげは?生やしてて欲しくないなぁ。
即身仏なんかになってたらマジぶっ叩くからね
清潔感!身だしなみ!体臭!
1日に一回は必ずお風呂入りなさい!
髭もちゃんと剃って、スタイリッシュに着こなしてね。

ああ、汚れちまつた、よろこびに。


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