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#554 逆にこんな新人は困る

2024.3.27.
炎上しそうなタイトルだなあ…。


Xで、こんな投稿を発見。(検索したが見つけられなかった…)

「4月から小学校教員になるんですが、こういう初任が来たらいいなというものはありますか?働く上で大切なことや、アドバイスはありますか?」

もうね、そういうことを聞こうとしている時点であなたは絶対大丈夫よ!逆に人目を気にしすぎてしんどくならないように気を付けてほしい!

そして、そのリプライには大事にしたほうがよい考えや励ましの言葉が並んでいて、優しい世界が広がっていた。

初任がチームにいて、うまく行く行かないに関わらず仕事を頑張っている姿って、本当にその集団のやる気を上げてくれるなあと思う。一生懸命な人に世界は優しいし、先輩である自分も頑張ろうと思わせてくれるから。



じゃあ逆に私は、こんな新人困る案件を残してみよう。(根性悪)
ここには、自分の経験談(してしまったこと、されたこと)と友人の話を混在させて書こうと思うので、リアルなお知り合いの方、「あの人か…?」とか考えず、フィクションみたいなものと思って読んでいただきたい。

★ウソをつく

これ本当にダメー!

コロナ禍の頃、近くのスーパーに初任先生含めた何人かで見学に行ったことがあった。初任先生はビデオカメラ、私はデジカメ…など、それぞれ機材を1台ずつ持って素材を撮ることにしていた。

売り場やバックヤードを見せてもらい、許可を得た部分は写真や動画で残す。子供たちは実際に見ることはできないが、動画や写真でその代わりになるようにと。

最後に、店長さんからのメッセージを撮らせてもらった。店長さんも慣れた方だったようで、スーパーがいかにお客さん目線でいろいろ考え動いているかについて想いを語ってくださった。教科書に載っている『店長さんのお話』みたいなものをリアルに聞かせていただいた感じだ。
初任先生のビデオカメラで撮ってもらっていたので、「撮れてる?」と確認した。初任先生はいろんなボタンを押して確認しようとしているが、撮ったものを見る操作が分からないようで「?」となっている。「撮れていないと困るからちょっと確認してみて。」と伝えて、こちらは少し店長と雑談。怪訝な顔をしながら時間をかけてカメラをいじっていた初任先生が「撮れてます。大丈夫です。」と言ったので、撮影はそれで終了。私たちは学校に戻った。

お察しの通り、学校に戻って少しして、「やっぱり、店長さんのメッセージ、撮れていませんでした。」と言われた。

だから…確認してって…言ったのに…。
撮れていなかったら、お願いして、別の人のカメラでもう1回撮らせてもらえばよかっただけなのに。


またある時は、それぞれのクラスで、6年生を送る会用に花のアーチ作りをしていた。これ、花を作るだけならいいのだが、あの棒にくっつける作業がなかなか難しい。

知らない学校のHPより

私「昨日1時間使ってやってみたけど、あれ時間かかるね。去年のもので使えるやつも合わせると…今7〜8本くらいできてるかな?今日、どうだった?」
初「4〜5本くらいできました。」
私「すごい!それなら合計で10は超えてるからなんとかなるか!本番は明後日の朝だから、明日ももし時間あったら進めよう。」

なんてことが。しかし翌朝、天気がまずいので急遽今日やろうという話が。それでも数は足りるはず…と、急いで初任先生の教室にアーチを取りに行くと…

明らかに2本しかできてない。

しかも黒板に「アーチ持つひと4人募集!」って書かれている。2本だって自覚してるじゃないか。

いいの。2本でも。それならその本数に合わせて考えるから。なぜ4〜5本と言った?


★時間・期限を守らない

初任先生、初めての所見。これは大仕事だ。
あらかじめ書き方を伝え、以前自分が作った文例を渡し、どの程度直す必要がある文章が出てくるのか分からなかったので、私に提出する締め切りを少し早めに設定。

そして提出日と決めた日。本人から何も言われないけれど、まだ頑張ってやっている様子はある。あと少し直して出すという感じかな?

それが…17時になっても何も言われない。もう少しかかりそうかな?私もまだやること残ってるし、待つか…。

そして19時。ようやく「所見、できました。確認をお願いします。」と、文章一覧をもらうことができた。
私「もしさ、今日私が17時で帰ろうとしたらどうするつもりだったの?」
初「えーと…LINEで送ろうと思ってました。」

( ゚д゚)ポカーン

昔働いていた会社は、社訓唱えさせる系の会社だったのだが、そのうちの一つにこんなものがあった。

約束は必ず守ること。
守れないときは事前にお詫びし、了解をいただくこと。

そうなのよ。提出締め切りの状態が仕事の出来なのだから、基本はどんな状態でも締め切りまでに出す。もし間に合わないのであれば、締め切りより前に相談に行き、いつまでに提出しますとか、ここまで提出しますなどと了解をいただく。

かく言う私も、何度所見提出が間に合わなくて、事前にお詫びしに行ったことか…。


★一人で抱え込む

教員は、クラスに入ってしまえばあまり周り近所から様子が見えないところも多い。実は連絡帳でちょっとしたクレームが来たけれど、自分なりに返答して済ませたり、対応に困る子がいるのに相談しなかったり。

自分の身を守るという意味でも、報・連・相は絶対した方がいい。相談して主任や管理職からアドバイスをもらった時点で、それがうまくいかなくても自分のせいではなくなる。知っていてもらえればその後に事が大きくなったときも、上の人が「私も聞いてます」というスタンスで対応できる。

不適切な指導だったかもと悩んだり、明らかな自分のミスがあったりしたときも、絶対報告すべし。こんなこと報告したら、何やってんだと怒られるかなあ…ダメなやつだと思われるかな…などと思う気持ちも分かるのだが、

抱え込む…は、百害あって一利なーし!


☆ということで

初任先生と組んだ年を終え、少し経ってから、飲みに行ってゆっくり話をする機会があった。

期限を守るは別として、ウソをついたり抱え込んだりしてしまう要因の一つは明らかに「主任が怖い」だと思う。

私って怖かった…?と聞いてみた。

「いや、基本的にすごく優しかったです。ですが社会人1年目の私にとっては初めての上司なので、同じ学年で一緒にやっていこう…というよりは、きちんとした態度で接しないとダメだとか、ちゃんとやらないとダメだっていう気持ちはありました。

なるほど!


初任先生の心がけ…ももちろん大事だが、主任側の「報告しやすい雰囲気作り」「どんなことを言っても受け入れてもらえると思える関係作り」、すごく大事。
反省しかないねーーー。



新しい年度。

誰もが知る「初心忘(れ)るべからず」は、もともとは世阿弥のことば。現代では、「物事に慣れると慢心してしまいがちだが、最初のころの志を忘れてはいけない」という意味で使われるのが一般的だ。

しかし他にも
その年齢にふさわしい芸に挑むということは、その段階においては初心者であり、やはり未熟さ、つたなさがある。そのひとつひとつを忘れてはならない」
「老年期になって初めて行う芸というものがあり、初心がある。年をとったからもういいとか、完成したとかいうことはない
というような意味がある。

サライ.jpより

どんな仕事でも、初心忘るべからずで素直に伸びていきましょ。

3000文字。長々と失礼しました。
読んでくださってありがとうございます。



#教員エッセイ
#初任の心構え
#一生懸命な人に世界は優しい
#素直さ大事
#大人の大事な報連相

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