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#141 ニュージーランドで学校見学② 学校生活はどう違う?

2022.9.14.
大変勤勉な私であるため、本日は塾で3コマ教えてきた。
時差ボケ皆無。


さて、今日もニュージーランド学校見学報告の続きを。
昨日は、学校見学に至るまでの経緯や当日の流れ、写真で学校の様子をお伝えした。


今日は、「日本とニュージーランドの学校の違い」という切り口で考えてみようと思う。

【教育システムについて】

そもそも国によって教育システムはだいぶ違うので、ニュージーランドの教育制度について分かりやすくまとまっているサイトを発見↓

これだけでも相当違うところがある。

★義務教育スタートは、5歳の誕生日から6歳の誕生日までの間で自分で選べる。なので全員一斉の入学式や卒業式がない。

★義務教育は6〜16歳。高校まで義務教育と聞いていて、日本よりだいぶ長いぞと思ったが、正確には高校の最初までなので、期間的には日本より1年長いくらいのようだ。

★小中高一貫であったり、中高一貫であったり、学校には様々な形態がある。まぁ…日本もそうか。

今回見学したのは私立のインターメディエイトスクール。小6と中1。なんと大変な時期の2学年だろうか。
元校長のロバートは「小学校と高校を繋ぐとても大切な時期だと思っているんだ」と話してくれれた。

★学校は、保護者の収入レベルによってランク付けがされており、今回見学した学校はかなり高いランクにある。ランクの低い学校には国からの補助金が多めに出るそうだ。




【それぞれが感じた違い】

学校見学で色々な人と話した中で、それぞれが感じている日本とニュージーランドの違い。どちらの教育も経験している生徒やどちらの学校でも働いたことのある先生の言葉より。


★勉強はレベル別で分かれてやっている。だから、日本みたいに一斉にやって落ちこぼれるっていうことがほとんどないと思うよ。それが一番違うかな。(Iくん)

コンフィデンスマン

一番最初に校内ツアーに合流した彼は、一瞬にしてニーズを察知して、「日本との違い」について話してくれた。
というか、その後も周囲関係なく爆裂トークを繰り広げ、先生たちからも「コンフィデンスマン(自信あふれる)」「チーキーボーイ(生意気)」「ノイジーボーイ(うるさい)」との異名を獲得していた。

でも私は、生徒の口から語られる教育の違いって大事だなと思ったし、その中で一番に出て来たことが習熟度別だということが興味深かった。


★全てが違うわ。日本で驚いたのは、掃除。あれはとても良いことだと思った。(ベテラン女性教員)

全校朝会の後、福岡県の学校に2年ほど?いたことがあるというベテラン女性教員と話した。見学していて、私は日本とこの中学校って似ているところもあるなぁと感じていたので、「全てが違う」にちょっとびっくり。というより、もしかしたら細かい似たポイントよりも、土台となる考え方みたいなところが違うのかもしれない。

掃除は確かに日本特有かも!ちなみに、ニュージーランドの人は大人でも掃除の仕方が分かっていない人が多いらしい。どこでも習わないから?
そう考えると、掃除指導のときって「この学校でのやり方」とかを伝えるよりも「どうすれば上手に部屋をきれいにできるか」についてちゃんと伝えた方がいいよね。


★ニュージーランドの方が先生がゆるい!(女子生徒たち)

案内してくれた女子たち。変な加工でごめん。

交流会のときにみんなが口を揃えて言っていて、笑った。
もちろん個人差はあるんだろうけれど、どうやら日本はしっかりしている・厳しい先生が多いようだ。

ちなみに、この学校の担任制度も日本と似ていて、担任が算数・国語(writingとreading)・体育などを教えていて、その他はspecialistという専科の先生が教えるそうだ。
理科、音楽、美術、技術、調理、フランス語、Digitech(プログラミングなどの先端技術?)、Performance Media(自分たちで演じたり編集したり?)、マオリなどは専科の先生がいる。あれ、7つだったはずが9つあるな。
初めの1年間で全てを経験し、2年目は自分で選択する。

担任の教える教科、少ないな!!!
いやでも、よく考えたらここは小学校と中学校の狭間だ。日本も中学校は教科担任制だから…変わらない?
ニュージーランドのプライマリースクールはどうなんだろう?

宿題は先生によるそう。

中学校に3Dプリンタってある?



★給食ありなし(生徒たち)

ニュージーランドでは給食はない。この学校では、自分で持って行くかウェブサイトで選んで注文するらしい。

ちなみに、午前中のブレイクタイムにも持って来た軽食を食べて良いので、みんなタッパーを持っていた。そして、校庭に忘れて戻る人多発で、置き去りのタッパーもたくさん…。

チェスの駒の近くにタッパー見える?

「給食は楽だったー。体験入学だったから、当番もやらなかったし。」と、Iくん。配膳も結構大変よ?そうか、今度自分のところに体験入学の外国の子が来たら、ぜひ給食当番やってもらおう。(笑)
でも、移民の多いニュージーランド。食べるものも人によって異なるので、給食のように統一するのは確かに合っていない。



★学習内容のレベルが違う!(生徒たち)

算数の授業を見ていて思ったけれど、「四則混合計算」「分数」など…小6・中1と考えたら簡単すぎないかい?と思うニュージーランドの算数の難易度!友人TOMO曰く、ニュージーランドの算数レベルは国際的にもかなり低いらしい。
日本からニュージーランドに行ったら、算数でヒーローになれるかも?

生徒たちの個人的感覚では「小学校の頃はほぼ何もやってなかった気がする」「中学校になっていきなりレベルが上がる」「こっちではできる方だったのに日本に行くと全然内容が分からない」らしい。

というか、多分日本が難しすぎるのよ。

お?

ちなみに学校のイヤーブックに「maths week」っていう行事があって面白かった。そうよね、音楽やアートの行事があるなら算数の行事があってもいいよね。



字ばかりになってしまった…。
でもこういう文化の違いって、聞けば聞くほど知りたいことが出てくる気がする。

面白いなぁ。



#教員エッセイ
#ニュージーランド旅行記
#学校見学
#文化の違い

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