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キャリアを考えるなら、ロケットに乗って、勝者のメンタリティを磨けという話

「どんな会社に入ったらいいですか?」
学生だけではなく、社会人からもよく聞く質問の一つだ。

模範的な回答としては、
・自分に合う会社は人それぞれ
・自分のやりたいことを見つけなさい
・会社のVisionやMissionに共感できるかどうか
・もし入社したら、まずはそこで3年間頑張りなさい
というところかもしれない。

確かにその通り。

どんな会社に入ればいいか?と聞かれたら、人それぞれなのだから、自分がどんなことを実現したいのか、どんなキャリアを歩みたいのかによって異なるわけだし、誰かにとっていい会社であっても、他の誰かにはいい会社であるとは絶対に言い切れない


■伸びている産業の、伸びている会社に行け

しかし、
まだ学生、もしくは社会人経験が浅い人になら、
私は必ずアドバイスしていることはある。

それは、
「伸びている産業の、伸びている会社に行け」
ということ。

これはどういうことかと説明するのは、
偉い人の言葉を借りるのが早い。

【名言1】
当時GoogleのCEOだったシュミットは、Google初のビジネスユニットにおけるジェネラルマネージャーのオファーをもらっていたシェリル・サンドバーグにこう言った。

「ロケットに乗っかれ! 企業が軌道に乗ってどんどん成長したら、キャリアもそれについてくるさ。企業が上手くいかなくなったらそのとき考えればいい。ロケットに乗って突っ走らないか?と誘われたら、あとは乗っかるだけさ」。

他にもらっていたオファーは全てGoogleより格下のポジション。それでも、企業が軌道に乗って成長したら、キャリアもそれに伴い広がってくるという話。それを「ロケットに乗れ」という表現にしたシュミットがすごい。

結果的に、シェリル・サンドバーグはFacebookのCOOに。他の企業に行っても成功していたかも知れないけれど、Facebookの成長とともにキャリアを広げていった好例。


【名言2】
ソフトバンク・王貞治球団会長が2020年12月に行われた球団納会で、若手選手に対して話した言葉。

今年の優勝、(日本一)4連覇のことはもうはっきり言って過去のことになってしまって、中には来季に向けてトレーニングを始めている人がいると思います。いいことがあればあるほど『よし、もっとやるんだ』という気持ちになれる。はっきり言って最下位になったらやる気なんかおきませんよ。本当に勝てば勝つほど、素晴らしさを知れば知るほど『よし!またやろう』という気になるんでね。

今年のホークスもセ・リーグ覇者の巨人を4連勝。完膚なきまでに叩きのめし、実力の差を明らかにした。今でこそ強いホークスも、王監督時代は20年連続のBクラスなど、暗黒時代を過ごしている。負癖は中々拭えるものではなく、取り除くには相当なエネルギーを要したと言われている。

その王監督が、鷹戦士の心構え、常勝の真理として勝ち続けることの重要性を語っている。自身を高めるためには、常に成長し続け、勝ち続ける組織に身を置くことも非常に重要となる好例。


■成長させてくれるわけではないから注意せよ

一方、注意しなければいけないこともある。

それは、「伸びている産業の、伸びている会社」に入社したとしても、会社や上司が成長させてくれるわけではない、ということだ。

指導やフィードバックを受けながら、自分自身で成長し、高めていくという強い想いがなければ、意味がない。かつ、成長している会社であればあるほど、常に優秀な社員が入ってくるから、すぐに下からの突き上げにあう。

要は、勝手に成長していくわけではないのだ。

一番大きい勘違いは、成長企業で何年か仕事をしていると、会社の成長が、自分の成長と勘違いしていることだ(よくネタになるのは、大手金融や大手総合商社にいる人たちだが、「会社の実力=自分の実力」と思っている人が、思いの外多い...。)。

そういう人は、転職市場に出てみるとそれを体感する。
「思った通りのオファーが出ない」
「期待されていた役割を果たせない」
「数年前まで下だと思っていた友人たちに追い抜かれる。」
などはよくある話。


■それでも、アドバイスは変えない。

それでも、私は「伸びている産業の、伸びている企業へ行け」というアドバイスは変えるつもりはない。

なぜなら、成長企業に身を置いておけば、短期間で一気に役員に上り詰めたり、転職や独立して大成功したりと、個々人の成功をみることができるからだ。これはものすごく大きい。

考えてみて欲しい。

特に若い人は、
「自分がもう少し頑張れば、彼/彼女のようになれるかもしれない。」
という希望を持てるかどうかで、日々の姿勢は変わる。

衰退産業、企業では持てないモチベーションを持つことができるし、極端な話、そういう環境だからこそ自身を高めようとできる。妥当な目標設定などせず、とにかく高い目標を設定するように突き進むこともできるからだ。

起業家を数多く排出している企業といえば、かつてはリクルートだった。しかし、最近では、マッキンゼーDeNAサイバーエージェントメルカリなどが、そこに割って入ってきた。

出世したり、
転職をしたり、
独立をすることだけが成功ではない。

お金や出世に興味がなかったり、課せられた業務を正確に行っていくことにやりがいを感じる人だっている。

でも、もしキャリアに悩んでいるのだったら、
「伸びている産業の、伸びている企業に行け」
と、私は言う。

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