暮らしレシピ #17 2つのキッチンがある生活
わたしの部屋は2つのキッチンがあり、2つの食器棚スペースがあります。
機能だけでなく見た目もシックに、「わたしの部屋」らしいキッチンと食器棚とのシームレスな関係とは。
暮らしの中での効果とは、について今回書いていこうと思います。
隠すメインキッチン
玄関から入り、2つのニッチ部分を通りリビングへ向かう廊下にメインのキッチンはあります。
なるべく気付かれない様、めだたないように開閉のドアの取手も小さめをセレクトしています。
「ところで、この部屋のメインキッチンはどこにあるの?」と招いた人に聞かれたら、実はここに、、と扉を開けサプライズ的に紹介できることも個人的に好きなポイントです。
大容量の収納スペース。ガスのコンロ、食洗機という仕様はもちろんなのですが
今回はうつわの仕事をしているメンバーが集まったので、使い勝手と見せる、の両方を兼ね備えたメインキッチンになっています。
いったん作ったものを、”とりあえず”置いておける。
洗って拭いたうつわを”とりあえず”置いておける。
これまで仕方なくキッチンの脇や、テーブルの隅に置いていたことがこの釣り糸棚を設置したことで解消され、置いた時の見た目もすっきりとなりました。
キッチンの中の新たなフォトスポットになればいいなと。
キッチン内の壁にはこの奥行の浅い飾り棚を設置しました。
実は関西の骨董屋さんに見られるのですが、柄が見えるようにお皿が壁に何枚も飾られていることを思い出し、重なったお皿の一番下に押しつぶされそうになっている大皿達を、すぐに取り出せるようにとこの飾り棚を作りました。
転倒防止のため逆L字型に作られています。
大皿だけでなく、お盆やカッティングボードなど、立てかける系のものはここにまとめて置くことができます。
魅せる2番目のキッチン
ドイツのキッチンブランド、SieMaticに依頼した特注のキッチンが2つ目の”魅せる”キッチンです。
このキッチンをメインに、床のカーペット、背後の食器棚、ピエールジャンヌレの家具と、色や質感はもちろん、数値で測れないそのもののトーンを大事にして、空間の中を流れるようにシームレスに繋ぐことを意識しました。
このミニサイズのキッチンでは、朝のコーヒーや食後のお抹茶を点てる時に使えたらいいなと思っています。
お茶の時間は、気持ちをリセットすることのできる時間です。
食事の時とはまた違う、一つの心の落ち着きを得られる時間でもありますから、使う道具や使うシーンは特別なものにしたいという思いがありました。
キッチンの天板の厚みは通常のキッチンに用いる厚さの2.5倍ほど。規格外の厚みを持たせたデザインにし、その特別感から非日常へと気持ちのスライドの手助けをしてれます。
背面の隠す食器棚
SieMaticのミニキッチン、背面は扉に隠れた食器棚になっています。
ここではミニキッチンに合わせて、デイリーで使うお茶の道具や、突然の来客で軽く一杯、という時のグラスやプレートなどを収納します。
画像を見て頂くとわかる通り、食器棚の棚の深さが違います。
これは通常棚の奥行きが同じ長さだと、奥に入れた食器を取り出しにくい、という意見から生まれました。
棚の奥行が浅くなる分置ける食器の数は減りますが、その分見た目もすっきりして、かつ取り出しやすくなる利点があります。
実は食器を割る時というのは食器棚から取り出す時他のものとぶつかって割る、というケースが多いんです。
それを防ぐためにも良い機能ですね。
2つの食器棚の扉の上には2つの小さなダウンライトが付いています。
食器を選んで取り出す時に視認性を高め活躍してくれるライトです。
扉を開けると取り出しやすい食器棚、そのままカトラリーをさっとだして、ワイングラスとプレート、コルクを開けてワインを注ぎチーズを出すまでに1、2分ぐらいです。
準備の時間が短くなることは、招く人に素敵な印象を与えます。もちろん自分にとっても心地良いです。
食器棚、ミニキッチン、ダイニングテーブルと動線がきちんと出来ているので可能になる、見えないポイントです。
背景としてのキッチンと食器棚
ものを隠すことと、見せるところを明確に分けることによって、何気なく部屋からみる椅子→ミニキッチン→廊下の景色がすっきり綺麗になります。
ミニキッチン:見せる
食器棚:見せない
メインキッチン:見せない
廊下のニッチ部分:見せる
特にこの写真に写っているリビングから廊下に抜ける部分は気に入っています。
いい具合に廊下のニッチの照明が効いていてシンプルな中に暖かさも感じれます。
写真に撮って綺麗ということは自分の眼で見ても綺麗ということです。
機能だけではなく、常に部屋全体を見渡して足し算引き算をしながらトーンを揃えていくことが部屋の心地よさに繋がると完成して感じました。
全体を揃える事ができるのは新築ならではの事だと思いますが、
部屋のリノベーションや部分的な改装にも使える一つのやり方なのではと思います。
おわり
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LAPIN ART 坂本 大
現代のうつわと古美術骨董を取り扱うLAPIN ART OFFICE ディレクター。本プロジェクトを通して、自分の大切な物との向き合い方を、自らが描く理想の暮らし方とギャラリストとしての知見を掛け合わせながら提案する。
⬛︎ LAPIN ART ウェブサイト
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