AM5:40
コロナでの休校に加え、自粛ムードのなか
生活が完全にカオス化し、昼夜逆転。
やるとことといえば恋人とダラダラ過ごしたり、
煙草を吸ったり、ご飯を食べる。
明け方まで起きて、煙草を吸いにベランダへ出た。
なんの混じり気もない空気が頬に触れ、
煙草の煙と共に喉へ流れてくる。
冷たくて気持ちがいい。
空を見ると、日が出るまでもう少しだ。
いい塩梅にグラデーションがかっている。
澄んだ景色に吸い込まれるようにして見ていると、
一羽の鳥が日の光の方に飛んでいく。
たおやかに羽を広げ、さも気持ちよさそうに。
鳥はああやって飛べるのかと、当たり前のことに
なんだか胸が打たれた。
部屋に戻り、散らかった様を見て思わずため息がでる。
隣の部屋では恋人が寝息をたてている。
私は、すやすやと眠っている恋人を
起こさないように布団の端をそっと持ち上げ、
少し冷えた体を、ゆっくりと上下している暖かい背中に、ぴったりとくっつけて、目を閉じた。
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