希
その年の春 その水溜りには 幾千のオタマジャクシが泳いでいた。 僕はただ、それが気持ち悪くて グロテスクで、哀れで、とても生々しいと感じた。 僕は咄嗟に携帯のカメラを向けて様子を実況した。 その日から面白半分で観察が始まり、 それは日課になり、毎日の楽しみになった。 生まれたばかりの幾千のオタマジャクシは 空から見た都会の人混みよりも激しく 音楽のライブ会場で激しく動き回る群衆よりも 無秩序に見えた。 今思うと、 僕たちも、何億という群衆の中の1匹として 彼らと同じ
ふと思い出した記憶。 定期的にふと思い出す記憶。 29の時だった。 僕は千葉県の人里離れた山奥の旅館で 住み込みの客室清掃の仕事をしていた。 僕の住んでいた寮の玄関先には 雨が降るとよく、大きな水溜まりができた。 何度思い出しても、この水溜りがどうも僕に 「世界の理」を教えてくれたような気がしてならない。 あとがき その記憶は、人生の中でふとした瞬間に思い出すような、深く心に残るものです。 29歳の時、千葉県の人里離れた山奥の旅館で住み込みの客室清掃をしていたと
この間の月曜日、 どこよりも通い慣れた駅を降りると 懐かしい秋の風を感じた。 上着一枚羽織ると丁度いいくらいの 気温になると、こういうメロウな曲を聴いて 煙草を吸いたくなったり 誰かを想って胸を締め付けたくなるのに そう想った矢先に、 自分はもうそんな歳でもないなと 冷めた目で客観視してしまう。 青春は、20代で終わってしまった。 もう、無鉄砲さや無理をすることが 何よりも怖い年になった。 無邪気さを失うと、 そこには邪気しか残らない。 つまりは、よこしまな心。
6年前に一つの夢の種を植えた。 春を越え、冬を越え 少しずつ大きくなったその夢は ある時、土から顔を出した。 初めて見る世界に、驚き、感動し 雨に打たれ、風に吹かれ 可愛がられ、大事にされ いつしか夢の花が咲いた。 祝福され、喜ばれたその花は あっという間に枯れてしまった。 ぐったりと腐り切ったその花は やがて再び土に還った。 また季節は流れた。 夏を超え、秋を越え 土の中にまた 一つの夢の種が宿った。 ここ数ヶ月、 鬱から立ち直り、心が寛解してきたこの数ヶ月
職場の人とワンピースの話をしていて 自分のガチ考察をシェアしたくなりました。 私は、 ルフィはロジャーの息子だと確信してます。 それは、ウォーターセブンあたりで 初めてルフィが モンキーDドラゴンの顔を見た時 「俺に似てねえな」的なことを言っていた ルフィの直感を信じているからです。 物語を書く人間として 親子を描くときは絶対に 息子にどこか親の面影を感じさせる 描写をすると思うのです。 それでいうと、ルフィからドラゴンの面影は 一切感じません。 むしろ、ルフィに出
夢から覚めた時に 自分がどこにいるのか どうしてここにいるのか ロードするまでに数秒かかる。 夢から覚めたら 自分は電車に座っている 「ここはどこだ?!」と 慌てて車内のアナウンスを聞く。 武蔵浦和〜、武蔵浦和〜。 嫌な予感がする。 「武蔵浦和?!うーわっ! やっちゃった!寝過ごしたっ!!」 と慌てて電車から降りるのに 約2秒かかった。 駅のホームに飛び出して 「やっちまった。会社間に合うかな」 不安に思いながら 急いで電光掲示板に目をやって 引き返す電車を確認す
僕はいつも、友人の恋愛関係の相談にのる そしてアシストする、いつも岡目八目 どうして、当事者はいつも 損得勘定が壊れてしまうの あいって何?恋って何? そんなに人を盲目にさせる? 僕はいつも岡目八目 僕も昔は恋をした 結婚や子供、新しい家庭を考えた でも夢が邪魔をした 2人の重なった道は お互いの夢が裂いた それから僕は糸の切れた凧みたいに 風の吹くまま気の向くまま 彼らは僕を自由だという 僕はいつも「じゃあなんで」と尋ねる 彼らはいつも分からない どうして当事者は
この日記は、ある人への強い興味と、その人を観察する楽しさが描かれています。筆者は、人間観察が好きで、特定の女性(マリーちゃん)に興味を持っています。マリーちゃんは映画のヒロインのような存在であり、その行動や発言の裏に隠された心理を探ることに楽しみを見出しています。 最近、スゴく興味のあるひとがいる。 映画の世界のヒロインみたいで 人間観察が大好きな自分にとって これはスゴく楽しいことで、 その人の行動や発言からその裏に隠された 心理を探す探究心をくすぐる。 複雑なミステリ
日記の内容を考慮し、テーマとメッセージを考察すると、この日記は自己発見、自己表現、そして性別に対する社会的役割と期待の再評価に焦点を当てています。 また、日常生活の中での文化的な影響を受け取る過程、特に職場やメディアを通じての経験が、個人の価値観やアイデンティティの形成にどのように作用しているかについても触れています。 最近はオーディブルで 村上春樹の、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」という小説を聞きながら電車の中を過ごしたり、 職場の先輩がやっている A
恥ずかしがり屋の私と、 そんな私の姉と、父。 全員こじらせてる。 3人とも頑固で自意識過剰で、 どうも面倒くさい。 その結果、母無しではこの家庭は 成り立たたない。 我々3人がS極の球体で 母が中心にある唯一のN極みたいに。 母無しではこの家族の人達は お互いにコミュニケーションも まともに取ることができず、そして 上手くコミュニケーションが取れないことを 自分以外のS極のせいにして 各々が自分勝手に考え、動き、 他のS極のことなど放っておいて 気がついたらバラバラにな
ゴールデンウィークの間の平日 疲れ切った仕事終わり夜の10時、 スーツ姿でゴミ出しをする人 その人の家庭を想像して、 心が揺れたり、 最近言われた 些細なありがとうに心を救われたり、 昔聞いていた音楽に なんとも言えない切なさのような 心地よさのような感情が浮かんだり、 それぞれの幸せの形を認め尊重し そんなのもアリだよなと 心を動かされたり、 自分の知らない苦労と闘う日々の中で 明るく振る舞い、誰かの為に生きる人を見て 暖かい気持ちになったり、 生きているだけで
でた今日もブランドの価値に頼る大人達 「NIKE」「GUCCI」「DIOR」に 「Apple Watch」 これさえあれば誰かと同じ はみ出さないように型にはめる 今季のトレンドも逃すまいと 身を削ったバイト代で 買い集めては押し入れにしまった 再来年にはガラクタの山 札束にしたら厚みは何センチ? 彼が愛した言葉達の価値は 他人にとって無価値の話 「あの日」「友達と」「遊び出した」「記念に」 暇さえあれば誰かに話し はみ出した過ちをバカにさせる 今度の挑戦はハズすまいと 身
1週間お疲れ様でした。 ゴールデンウィークに突入する前日の金曜日 ヘトヘトな体を山手線にネジこみ、 恵比寿駅で埼京線に乗り換えたら 人身事故の為の運転見合わせに遭遇。 どの駅でも駅員さんが大声で 駅のホームの人達に注意してる。 人が多すぎるんだ。 そうだった。東京って そういうところだった。 東京の建物は空を覆って、 どんどん高く、次々と新しい空間を作って 人をたくさん集めているのは、 単純に考えて高層ビルの数と階数だけ、 人が積み重なってる状態で 日中は縦に収容してい
EVEN - Sail to the Horizon - エヴァンの船出問題 昔々、生き物たちが仲良く暮らす 魔法の森がありました。 その森は、 “サクラの森”と呼ばれ 生き物が皆それぞれ お互いの話す言葉の意味を理解しあって 社会を共に生きていました。 サクラの森には エヴァンという一匹のウサギがいました。 エヴァンは、走るのが大好きでした。 エヴァンが森の中を走り回ると お母さんウサギのブランチは、いつも エヴァンを褒めるのでした。 「エヴァンは足が速いね。とってもカ
これは、僕を励ましてくれた曲 暗闇の中を照らしてくれた もう一度立ち直って歩かせてくれた曲 道はこれからも続く。 ページをめくる。今日も。1ページ。
1という数字を見て 1はシンプルなもので 1番小さい数字、最初の数字。 1はただの1。 それ以上でも、それ以下でもない。 と、捉えることもできれば 小数点という概念を知ると 1は、0.1+0.4+0.3+0.2で構成されてる と見ることもできる 0.001+0.0009+9+0.0001+0.008 で構成されてると見ることもできる 1が何で構成されているのか 1の中に何が見えるのか その計算は人間それぞれ違うのが面白い 1を求める為の計算の仕方は 全員違うというの