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【雑談】raw現像か撮って出しか #013

わたしがraw現像デビューしたのは、SONYのRX100M5Aからです。

それまではずっとFUJIFILM撮って出しを好んでいたわたしですが、コンデジがどうしても欲しくなり、当時すでに長納期化していたGR3xを予約待ちしながら、RX100もつい衝動買いしてしまいました。

画質がいいのは知っていましたし、コンデジなのにファインダーやチルト液晶があるなど、その機能面にも惹かれていました。しかし、アウトプットの色味が良くも悪くもニュートラル、FUJIFILMのような多彩な色味とノスタルジックな雰囲気を味わうことは難しいだろうと感じていました。

それであればと、前から気になっていたLightroom mobileをサブスク登録し、raw現像デビューしたわけです。

こういう写真はFUJIでは撮れなかった

はじめてのraw現像は、わたしの性にすごく合っていると感じました。ちょっとずつパラメーターを変えながら、もっとも美しく見えるポイントを探す。その「最も」美しいというポイントは、本来ひとつしかあり得ません。もちろん、その一点に出会える確率は稀です。その一点をちょっとずつパラメーターをいじって探り当てる感覚は、raw現像でしか味わえない気持ちよさがありました。

動画編集もですが、そうやって少しずつ積み重ねていいものを作っていくという作業は、わたしにはとても心地よく感じます。

ザraw現像な色に大胆に変えるのも好き

一方で、撮って出しが嫌いかと聞かれたら全くそんなことはありません。

わたしが写真を撮っていて一番楽しいと感じる瞬間は、カメラの設定や作っていた色味が、目の前にある光景にバッチリ噛み合った時です。これは厳密に言えば、まだ人生で数回しか味わったことがない感覚です。しかし、これは本当に気持ちがいい! カメラが上手くなった気がしてきます。

本来であれば撮って出しであろうとraw現像であろうと、いい写真であればなんでもいいんです。でも、たまに撮って出しにこだわりたくなる時がある。これはわたしのような経験浅のカメラマンでも思うわけですから、もっとベテランの先輩方は、もっとこだわって撮って出しを追求されている方もいるんだろうと思います。

白飛びしようが関係ない! 撮って出しでいいもんはいい

もちろん、raw現像しないとダメだとか、撮って出しが正義だとか、そんなことをわたしが決めるつもりは全くありません。ただ、素人ながらも色々と考えながら、こういうことができたらカメラマンとして箔がつくなあ、なんて思ったりはします。

先日花火を撮りにいきました。花火は撮って出しだと、余分な灯りや煙が雰囲気を邪魔することがありますので、やはりraw現像の方が雰囲気のある写真に仕上げることができます。

ガツンと花火の明るさを上げて、灯りのない部分の黒レベルを最大まで落とすことで、花火の光だけを強調する現像ができると思っています。

これはraw現像じゃないと出せない

そんなこんなで、いい花火の写真がたくさん撮れました。

ただ1枚、どうやっても、どうLightroomをこねくり回しても、撮って出しの色味に勝てない花火の写真がありました。撮って出しの色味の美しさが、どうやっても越えられない。

そういう写真は、ごくたまにやってきます。撮ったときは、正直そんなに気に入っていない。あとでraw現像してなんとかしようと思って家に帰る。でも、どうしたってなんか納得がいかないんです。そうやって触っていると、あれ? なんか撮って出しがいいんじゃないか? そんなふうに思えてくるんです。

多分これは、結局どれだけ編集しても偶然できた画像が上回ってしまうという、写真家の葛藤をカメラが弄んでいるんじゃないかと(笑)。

別に、それでいいとわたしは思います。わたしは素人カメラマンとしてカメラや現像を自分の二の腕のように、思うがままにコントロールしたいと目論みますが、実はそれは無理なんだと。たまにカメラから忠告されているようにさえ思います。そんな偶然性も楽しめるのが、本当に写真がただ好きなんだと思える瞬間です。

この撮って出しの色は、狙っては絶対作れない

みなさんはraw現像と撮って出し、どちらがお好きでしょうか?

どちらであっても、いい写真が撮れたら嬉しいですね。

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