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桜はまだ咲かない

ですますに疲れました。好きにしてみます。
もうそんな気分。

別れた直後と同じぐらいの容量の未練を抱えながら毎日を過ごして11ヶ月。

元彼が高校を卒業した。

少しばかり卒業式から時間が経ってしまったのは、学校へ行ってももう居ないのが理解ができていないからか、はたまた別の理由なのか。
まだ「それ」を言語化できるようにはなっていない。
感情の整理には恐らく人より時間がかかるタイプなのだと17年の短い人生で痛いほど感じる。

よく【時間が解決してくれる】という言葉を耳にする。

振られて干からびるんじゃないかと思うくらい泣いた時に友人から言われたり、精神を病んで自暴自棄になっている時に母に言われたり。

実際そうだと思う。
なんだって時間が過ぎれば忘れる。
忘れると言うより思い出せなくなる。
人は誰かを忘れることは無いと思う。

時間が解決してくれるのは事実ではあるんだろうな。
まだ11ヶ月しか経っていないこの未練も11年後には思い出せなくなっているかもしれない。
そうだといいなとは思わない。
できればこれからも思いたくない。

すごくありきたりな言葉だけど1番伝わる言葉で言ってしまうなら、本当に愛していたんだと思う。

なんで別れなきゃいけなかったのかとか、口では言うけれど実際そこまで思っていない。

別れることで、彼が幸せになるならそれでいいかと思っていた。
ずっと幸せでいてほしい人だから。

全てを話してくれる約束の日まで一緒には居れなかったけれど、誰よりも孤独だった人。

家族が当たり前に居て、おじいちゃんもおばあちゃんも大事にしてくれて、恵まれた環境で育った私からは到底想像もつかない毎日を彼は当たり前に送っていたと聞いた。

同情ではない。
同情をしたとて昔の彼も今の彼も救われないから。

今は私が寂しい思いをさせるわけにはいかないという気持ちでいっぱいだった。

そう思っていても、タイミングが合わず気持ちがズレてしまったとでも言おうかな。
私の寂しくさせまいという気持ちも、好きという気持ちも、別れ話をされた公園に置き去りにされた。

大好きだった。
愛おしくて堪らなかった。

彼の家の近所のオアシスで買ったほんまに美味しいポテトサラダとか。
あの狭い台所で作るわかめのお味噌汁とか。
こたつに寝転んで入って見るディズニーチャンネルとか。
畳んだまま仕舞ってない服で溢れかえってる彼の部屋とか。
背中が全然痛くならないぬいぐるみに囲まれたお布団とか。
ふざけて壁ドンしたりキスしたりしたエレベーターとか。
大好きな彼の匂いとか。

笑えるくらい今でも覚えてる。
話してたことも何もかも。

たかが3ヶ月。
されど3ヶ月。

死ぬ時順位付けしたい人生で1番幸せだった時間TOP3ぐらいには入るんじゃないかなぁ。
そう思えるくらい。
今日までの17年間の中では1番幸せな時間。

そんな幸せな思い出も
同じくらいあった辛い思い出も
時間なんかに解決させてたまるか。
いつかは自分でどういう形であれ解決させたい。
でもそれはまだ先でいいの
思い出せなくなるその日まで大切にしておきたい。
もう一生会うことないしなって言って写真一緒に撮ってくれたけど
いつまでも私はいつか会えることを期待して待ってると思う。




元彼、
君の高校3年間っていう人生で1度きりの時間の中で、3ヶ月も私と一緒に過ごしてくれたこと、嬉しく思うよ。

美化されてるとかそんな悲しい言葉はいらない。
間違いなく綺麗で素敵な恋だったんだから。

寂しさを紛らわす為の相手だったとしても、今は嫌いでも、あの時くれた愛してるも大好きも私はずっと信じてる。

今はまだ君を好きって気持ちと綺麗さっぱりさよならして次に進むことはできないし
君の前で上手に振る舞うこともできないと思うけれど

高校卒業おめでとう。

ちゃんとごはん食べて
無理しすぎない程度にがんばって、夢を叶えて。
君は大丈夫って私は誰よりもわかってるから。
短い時間だったけどありがとう。
世界で一番幸せでした。

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