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こどもと考えたい著作権の話

先日初めて立ち寄ったケーキ屋さんで、このような断り書きを見かけました。

キャラクターのイラストプレート、立体デコレーションは取扱いを中止しました

お子さんの誕生日や何か記念日に、キャラクター入りのケーキを注文したことのある方、したいと思っている方、多いのではないでしょうか。

私はと言えば、この断り書きを見た時、昨年末のこのニュースを思い出しました。あー、きっと過去にそういったケーキを作っていたケーキ屋さんで、今も依頼が多いのだな、と。

著作権法違反。

映画を見に行けば「映画泥棒NG!」のCMが流れますし、テレビでは「違法アップロード・ダウンロードはNG!」というCMを見かけます。映画やテレビ、楽曲のようなコンテンツを違法にアップロードして拡散したり、売り買いをしてはダメだよ、というのは皆さんもよくご存じではないでしょうか。

でも、それ以上の細かいところはクリエイター職にでもならない限り、普通に生活している分には縁遠いですよね。要は、ざっくりいえば、

人の「著作物(コンテンツ)」を無許可で利用してお金儲けをしない、
著作物を使用して何か売る場合は、著作権保有者に許可を取り、使用料を支払う(=ライセンスを得る)

ということで、それは上記のケーキのようなものにも適用されるわけです。
そして記事では、ちゃんとライセンスを得て正規にキャラクターケーキを販売する浜松市の「あにしゅが」さんが紹介されています。

悪意あるものは別として、ニュースなどを眺めていると時折、「あー、これは著作権という概念自体を知らないのだろうな」という例を見聞きすることがあります。

例えば、絵本の読み聞かせ動画キャラクターを用いたペープサートなどのハンドメイド作品。

ひょっとしたら、良かれと思ってやっていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。でも、ダメなんです。

Buzzfeedさんの記事は2020年で2年前のものなので、こちらを書くにあたってメルカリさんをさくっと検索してみました。運営さんも対応されたのか、そのような出品は減っているようです。でも、ゼロではない。

ケーキ屋さんでの断り書きを見かけてから、どうやったら著作権について自分の子供も含めてわかりやすく伝えられるかな、と思っていたところ、ちょうどこのような本が出版されるという発表を見つけました。

「キャラクターのケーキが欲しい!」とお子さんに言われたら、ちゃんとライセンスを得ている正規のお店で買えるように、よかったらお子さんと一緒に勉強してみてくださいね。私も本を買ってみようと思います。


【2022/07/08追記】テラーというアプリでのイラストの無断利用が話題になっていたので追記しておきます。私は聞いたことのないアプリだったのですが、「小中学生が二次創作を行うアプリ」とのこと。お子さんがスマホに入れているようであれば、他の人が書いたイラストや文章などの取り扱いについて話し合っていただくのがよいかもしれません。作品自体でお金を儲けていなくても、著作権者から訴えられる可能性は十分にあると思います。

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