見出し画像

心は強くするのではなく、○○にする

人は、試練が待ち受けている人に「心を強く持って!」と励ましたり、
落ち込んでいる人に「もっと強い心でいないと、人生やっていけないよ。」
とか言う。

ビジネスの世界ではレジリエンス(resilience)という言葉がちょっとした流行語になっています。日本語でいうと「逆境をはねのけ、復活する力」
といったところでしょうか。
この力はビジネスはもちろん、結婚生活、親子関係、ママ友づきあい…
あらゆる場面で不可欠です。

レジリエンスを身につけるために、心を強くする?

試練の発端は、ほとんどの場合「人間関係」でしょう。
人間関係でつらいことがあった時、相手に負けないように?自分が苦しくならないように?心を強くする。
心を強くするとはどうすること?

心を強くしよう=精神的に強い人間になろうと思えば思うほど、目に見えない「心」は鎧を着け、身体は緊張し、その緊張がずっと続いていることに本人も気づかない。「強く」という言葉で、意識と身体は頑なになります。

筋トレのように、胸に当てて1日100回プッシュしたら心がだんだん強くなります、なんていうマシンがあればいいけど、多分作れないね。

さて、私は、会社の上司と30年一緒に暮らしているおかげで、レジリエンスを身につけつつあります。(昔勤めていた会社の上司と結婚した、という意味ではありません。価値観が正反対のめんどくさい上司のような気質の人が夫、という意味です)

ビジネスでも家庭生活でも、どんな状況でも、逆境をはねのけ、復活する力を身につけるための基本になる考え方は、大して変わらないと思う。
私が30年間で気づいた、レジリエンスを身につけるための考え方を少し書いてみると・・・

周りの言動に一喜一憂しない。一喜一憂するということは、自分のポリシーがないということ。自分の核になる考え方を持っていれば、少々のことには動じなくなる。自分の核になる考えをもつには、本を読む、いろいろな人の話を聞くetc、方法はいっぱいある。
言い方は気にしない。言っていることの中身を聞く。例えば会社の上司の言葉に腹が立つときは、「言い方」に腹が立っている場合が多い。いきなり言われる、言葉がきつい、こちらの話を聞いてくれない…この際、冷静になって話の内容だけを聞くと、意外と正しいことを言ってたりする。
期待し過ぎない。自分と相手は違う。人は自分の思い通りには動いてくれないと思っているぐらいがちょうどいい。期待すると、期待通りにならなかったとき、疲れるのは自分だけ。
執着しない。自分の企画が通らなかった。子どもが思うような道に進んでくれない。夫のあの一言が許せない。物事にこだわり過ぎると前に進めなくなる。全ての苦しみは執着から生まれる。
目の前のことに一生懸命になる。変えることのできない過去は忘れて、どうなるかわからない未来は考え過ぎず、今できることに集中するとかえって楽になる。
いったん相手を受け入れる。自分のポリシーに反する人を拒否しない。相手の考えが理解できなくてもいいから、いったん話に耳を傾ける。これが難しいのだけど。
気分を変える方法をみつけておく。ネガティブになっている時、世界は半径2m。身体も、頭の中も、動きが止まっている。それに早く気がついて、とにかく動こう。私はヨガに救われています。

まだいろいろあるけど、これぐらいで。皆さんもゲームの攻略法をみつけるつもりで、自分なりのやり方をみつけてください。
みつかってもパーフェクトに実践できないのが人間で、それでいいと思っています。あーだこーだと試行錯誤することに意味があるんです。修行だから。

まずは、落ち込んでもいつまでも引きずらない(私はこの部分が弱い)。
エイヤッと、最初はどんな方法でもいいから落ち込んでいる原因から離れる(気持ちを切り替える)。

私の娘は28歳だけど、同じぐらいの年の人が仕事が辛すぎて苦しんでいるのをテレビなどで見ると、つらいです。どうか死なないで。
みんな嫌でも最後は死なないといけないから、急ぐことはありません。

そうだ、○○の答えです。

心は強くするのではなく、柔軟にする。


全ては流れています。こだわりは自分を苦しめるだけ。
柔軟に、しなやかに。
せっかくだから、楽しいことも辛いことも全部経験して、
人生ゲームをクリアしましょう。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?