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プロローグ -Colorful本屋-

あらすじ

 不思議な空間に足を踏み入れた男。そこは本屋だった。
本屋で謎の案内人に、すすめられた2つの恋物語。
 一つは、女子高生の初恋。文化祭を通じて知り合った他校の男子高校生と
初めてをいくつも体験していく若草萌樹(わかくさもえぎ)。順調な交際が
続くと思っていた。最終的に萌樹が行き着いた居場所とは?
 誰にも相談できない相手をスキになってしまう常磐海松(ときわみる)。
苦悩の高校生活。片思いが終わる時、見た世界とは?
 そして、Colorful本屋で自身の考え方を変えた男の正体は。
恋の色も価値観も十人十色であれと願う物語。

プロローグ


 栞「ようこそ。ここは、
色違いの恋物語が読める本屋」

 中性的な容姿の”未来人”らしきものがいた。
ギギーと鳴く扉を開けた先に。
(本屋だったのか。でも本が並んでない。)
 壁面がびっしり蔦で覆われた妖しげな館。
導かれるように扉に手を掛けて開けてしまった。

 広い空間と色とりどりのステンドグラス。
室内灯は最小限で陽光が降りそそぐ。
まるで古い教会に来たようだ。
奥には、重厚感のあるソファセットが見える。

「わたしは、ナビゲーターの栞と申します」
(しおりさん。女性かな。名前があるんだ。)
 案内人は、単調な音で伝えてくる。
声というよりも音。
生命の息吹をまるで感じさせない。

 さらに ”栞さん” は、言葉を続ける。
「本日は、2つの恋をご案内できます」
今まで見えていなかった空間にマガジンラックが
現れる。その上には、二冊の本。
緑っぽい色の表紙が2つ並んでいる。
(ふたつ?)
「どちらの主人公を選びますか? 」
(主人公のタイプを選ぶと物語が読める仕組みになっているらしい)

 なんだか、急な選択を迫られているのに
素直に従ってしまう空気感。
私は、やはり何かに導かれて
ここに来たのだ。

「一人は、女性です。4人家族で4歳年上の
お兄様がいるごく普通の家庭でお育ちになったお嬢様の話。
主人公のお名前は、若草 萌樹(もえぎ)様。
女子高に通う一年生です。」
(15歳か。純粋な恋が見られるのかな。)

「もう一人の主人公は、母子家庭でお育ちになった男子高校生。
4歳年上のお姉様がいらっしゃいます。
お名前は、常磐 海松(みる)様。
御年15歳になられます。」
(なるほど。こっちは、主人公が男か。)

栞「まずは、どちらかお選びいただき、
読み進めるうちにもう一つも
読んでみたくなったらお選びいただけます。」

 まるでそこに透明な譜面台があるように、
二冊のランドセル生地みたいな本が
宙に浮かんで現れる。

 私はそのうちの一冊を手に取ると
思っていたよりずっと軽くて拍子抜けする。
(なぜこんなに見かけによらず、軽いんだ? )
「ありがとうございます。
では、Colorfulな世界へどうぞ。」

ー読者の方もどちらかをお選びくださいー

A.もえぎ色の恋 Vo.1

https://note.com/preview/n0da5bd72d267?prev_access_key=abde2f3ca8cf83715b4dc69e7cba1796

もえぎ色の恋 Vo.2

https://note.com/preview/n30cd6863d75b?prev_access_key=536d1cf0dd173d4c2d3ea85b17a7cb6c


B.恋はミル色 Vo.1


https://note.com/preview/n7a9913fb9508?prev_access_key=35efa7225f422d138c28a1000fd029c7

恋はミル色 Vo.2

https://note.com/preview/n0184509e8749?prev_access_key=0ba768e1c8e8923dc438e9447dc2a30d

エピローグ

https://note.com/preview/ne30f53f4ba5f?prev_access_key=7d3d5185a61aff802dc2c737847cfe1a


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