#ショートストーリー
ヒマワリの理由(わけ)
7月の半ば、まだヒマワリが咲き始めた頃
とある中学校の校庭の、鉄棒付近の花壇に
誰が植えたのか、人の背丈ほどもある大振りのヒマワリが一輪だけ咲いていた。
咲いていた、と言うには少々語弊があるだろうか。何しろ、ようやくヒマワリが咲き始める時期だというのに、それは深々とこうべを垂れていたのだった。
お昼休みに、仲の良さそうな男子3人と女子2人がそのヒマワリを遠巻きに見ながら話し合っている。「ヒ
7月の半ば、まだヒマワリが咲き始めた頃
とある中学校の校庭の、鉄棒付近の花壇に
誰が植えたのか、人の背丈ほどもある大振りのヒマワリが一輪だけ咲いていた。
咲いていた、と言うには少々語弊があるだろうか。何しろ、ようやくヒマワリが咲き始める時期だというのに、それは深々とこうべを垂れていたのだった。
お昼休みに、仲の良さそうな男子3人と女子2人がそのヒマワリを遠巻きに見ながら話し合っている。「ヒ