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健やかなチームでカルチャーを推進する。マネーフォワード金井さんに取り組みの裏側を聞いてみた!

こんにちは。Mutureです!✨
夏も後半。夕方はすこし涼しさを感じる季節ですね。

さて本日の内容は...! 「マネーフォワードの金井さんに、カルチャーのお話を聞いてみた!」です。私たちMutureはご縁あってマネーフォワードさんのオフィス見学をさせていただきました。そしてさらに、People Forward本部 VP of Culture 金井 恵子さんにお時間いただき、インタビューをさせていただくことができました!

Mutureでは、PX(People Experience)をどんな企業においても欠かせない経営アジェンダだと考え、創業から取り組んでいます。マネーフォワードを長期に渡りカルチャーという視点で牽引されている金井さんに、これまでの取り組みの変遷を伺いながら、いろいろと気になることを質問させていただいた内容をお届けします!

スピーカー:
🧡金井さん(マネーフォワード 金井 恵子さん)
🍲べー(Muture 田邊)

オフィスのあり方とカルチャーの親和性

🍲べー:改めまして、Mutureのべーこと田邊です。よろしくお願いします。
🧡金井さん:お願いします!

🍲べー:早速ですが本日はオフィス見学もさせていただくということもあり、働く場所とカルチャーの関係性をお伺いしたいと思っています。現在Mutureは恵比寿のコワーキングスペースをオフィスとしていますが、組織が大きくなることを見据え、改めて自分達の働きかた・環境を考えていきたいと思っています。マネーフォワードは創業から現在に至るまで何度かお引越しをされていますが、どのタイミングから「カルチャー」をオフィスに取り入れていったのですか?

🧡金井さん:はっきり認識してカルチャーをオフィスに取り入れたのは、今の田町のオフィスに移転した2018年からですね。以前のオフィスでは、まだMVVCができていなかったのでカルチャーというより「マネーフォワードらしいオフィスを作りたい」という思いで取り組んでいました。

🍲べー:視点の変化が起き、オフィスに「カルチャー」を取り入れるという考えが明確になってからは、どのような変化が起こりましたか?

🧡金井さん:結構大きな変化がありましたね。何度かオフィス移転をしているのですが、最初の引っ越しは「手狭だから引っ越さないと!」という状況でしたが、だんだんと「採用活動の面でも、もっと魅力的なオフィスにしていかないと!」という目的が強くなっていきました。「マネーフォワードらしさ」は取り入れつつ、どちらかというと意匠に寄った「らしさ」だったと思います。また、皆が集う場所を真ん中に作ろうとか、動線や働きやすさは意識していましたが、マネーフォワードの中でもカルチャーが定まり切っていなかったので、そこまでは現れていなかったように感じます。

今の田町オフィスに引っ越す時はちょうど上場した後でした。その時には明確に「自分達のカルチャーを感じられるオフィスにしよう」という意識の元、コンセプトをしっかり考えたり、社内にアンケートをとって自分達の好きなとこは何か、大事にしたいものを何かを吸い上げていきました。その中で目指したい姿と現在の姿の差分をオフィスのコンセプトにするのが良いのでは?ということになり「Let's make it」というコンセプトが生まれました。上場直後だったこともあり、スタートアップ感を失いたくない、ここが改めてのスタートだということを意識して自分達を奮い立たせたいという意見も多かったですし、まだまだチャレンジしないといけない会社であること、ここからまたみんなで作っていくんだということ、これから入社してくる人たちにもその姿勢に共感してもらいたいという想いのつまったコンセプトです。

コンセプトを作るだけじゃなく、それを組織に浸透させていくことも意識しました。オフィスを作っていくプロセスの中で「Let's make it」を元にした施策を行っていきましたが、みんなで施工前のオフィスを見に行ったり壁を塗ったりと、オフィスの完成に向けてみんなで「らしさ」作っているんだなと実感することができました。最終的に、コンセプトの「Let's make it」は会社の文化に昇華していき、とても浸透したと感じています。

🍲べー:オフィスができた後も、コンセプトが会社の文化になるほど根付き、浸透していった理由って何でしょうか?

🧡金井さん:プロセスを全部オープンにして、皆に関わってもらうのが良かったのだと思います。一緒に壁を塗るとか、会議室の名前を募るなど、些細なことですが、それでも会社の一部を作るという体験は一人一人が自分ごと化するきっかけになったと思います。会社から提供されるオフィスではなく自分達で作る自分達のオフィスになった。自分自身もこのプロセスから巻き込むやり方に良い手応えを感じることのできたプロジェクトでした。

🍲べー:プロセスを伝えるのではなく、プロセスに参画してもらうことが大事だったんですね。ありがとうございます。

Mutureも開かれた会社運営を大事にしているのですが、単にプロセスの情報が議事録などで公開されているだけでは自分ごとにはなりにくいですよね。スタンプ一個でも、コメント一言でも楽しんで参画したくなるような仕掛けを考えるのがとても重要なんだと、お話をお伺いしながら思いました。

しなやかなコミュニケーションを生む「Connect Area」

🍲べー:ここまでこれまでのオフィスの変遷についてお伺いしましたが、次に、今年春に増床・アップデートした新しいオフィスにある社員同士の交流のためのスペース「Connect Area」についてお伺いさせてください。場所・機能としてのハード面だけではなく、イベントやメンバー同士の交流などから生まれる仕事以外のコミュニケーション、つまりソフト面からアプローチすると#タイムズマネフォでお話されていましたが、ソフトの部分を軌道に乗せるのってとても難しいんじゃないかと思っております。実際オープンしてから社員の皆さんの反応はいかがでしたか?

🧡金井さん:私たちも理想としている状態にはまだ到達していなくて、努力をしている状態ではありますが想像以上に滑り出しが良かったです。去年の社員総会のテーマが「Connect 」だったのですが、コロナが落ち着き、オフラインコミュニケーションも増えるだろうと予想していたので、社内コミュニケーションを活性化させるためのアイデアを皆で出し合うというセッションの場を設けました。その中で、食事や休憩を取れるフリースペースでイベントをやりたいとか、オフィスの中に行きつけの場所をつくりたいといったアイデアがすでに出てきていたんですよね。結果、新オフィスオープン後にコーヒー好きの社員が自主的に毎日コーヒーを入れてくれるなんてことが起きたり...

Connect Areaをお気に入りの場所にしてくれる人が結構生まれたことで、何かやろうとなった時に協力的に声をかけてくれるメンバーが増えたと思います。イベントに参加してくれた人がまた次のイベントを開いたり、他のイベントに協力してくれたり。もともと交流が好きなメンバーが集まっているのも大きいですね。

🧡金井さん:もっと毎日息をするように自然にイベントが回っているといいですね。今はカルチャー部※がイベント開催後押しをしていることもあるので、メンバーがもっとハードルを感じず気軽にイベントを開催できるといいなと思っています。

※カルチャー部:組織の土台となる「企業文化」を社内に浸透させていく役割をになう部署

🍲べー:オフラインのコミュニケーションの場が充実している一方、リモート前提の働き方を希望するかたも多くいらっしゃると思うのですが、リアルとオンラインで同じ空気感を作っていくことのハードルは感じてらっしゃいますか?

🧡金井さん:実際結構悩んでますね。基本的に全社員に参加を呼びかけるイベントはオンライン・オフラインのハイブリッドで実施していますが、一部だけが盛り上がらないようにするにはどうしたらいいかというのは常に考えていて、まだまだ改善の余地ありです。

🍲べー:うっかりすると、来ることが偉いみたいな、同調圧力をかけてしまう可能性があるなと思っていて、どちらを選んでもいいんだよという声かけやコミュニケーションで工夫されていることはありますか?

🧡金井さん:マネーフォワードの場合、経営としてしっかり方針を出していて、リアルのコミュニケーションを推奨にはしているんですよね。でも、どちらもメリット・デメリットがあるので、オフラインのほうが偉いという雰囲気はないですね。あとはケースに応じて使い分けるのが大切かもしれません。アイデアを出し合う場合や信頼構築をしたい場合は対面のほうがいいけど、ある程度プロジェクトを進められる段階になったらオンラインのほうが効率が良い場合もある。目的によって使い分けていく意識を持つことが大切なのかもしれません。

カルチャー部としては、特に新入社員などオフィスに来ていろんな人と関わってほしいという想いはあります。だからこそ、オフィスに来ると楽しいぞ!というイベントや工夫をしていくことで、オフラインの価値を感じてもらえるといいなと思っています。

個人の価値観と会社の思想の重なりをみつける。

🍲べー:ありがとうございます。少し話題を変えて、カルチャー部のみなさんについてもお伺いさせてください。これまで組織の規模もどんどん変化して多様なメンバーが集まってくる中で、マネーフォワードらしさを醸成し続けていくのは困難もあると思いますが、カルチャー部の皆さんはどういった想いで向き合い、立ち振る舞っているのかお伺いしたいです。

🧡金井さん:そうですね、全社員が同じようにカルチャーに対して熱量を持っている状態をつくるのは難しくて、どうしてもギャップは生まれます。ただ採用の時点でカルチャーへの共感はかなり重視してみているので「カルチャーなんてどうでもいいっす」という人はいませんね。

組織が大きくなり、一気に多様なバックグラウンドのメンバーが入ってきた時などは、浸透を一からやらないといけないかもなと思ったことはあるのですが、実際ヒアリングをしてみるとカルチャーを大事にするというスタンスは揃っていました。あとはそこから解釈を一緒に深める時間に使っていくことが重要なんだなと思っています。

🍲べー:なるほど、一定の親和性があれば解釈を深めるというところからスタートできるんですね。Mutureには「相利共生の未来を実現する」という思想があるのですが、今のお話を聞いて定期的に解釈を深めたり、自分の中のアップデートを確かめる機会をもっと作っていきたいなと感じました。

解釈を深める機会というのは、どんなタイミングや単位で実施しているのですか?

🧡金井さん:全社レベルの見直しは経営全体で今足りてない要素はなんなのか、を検討していきますが、結構各事業、各部署に渡してやっている部分もあります。

この間は、オープンドアという企画で役員と代表の辻がざっくばらんに対話している様子を配信したのですが、7月にアップデートを行ったバリューズとカルチャーをテーマに話してもらいました。マネーフォーワードが何を大事にしている組織なのかを理解する機会になってとてもよかったです。皆でワーク形式で対話する機会も作っていきたいですが、経営陣がどう考えているのか話している姿をみてもらうのも解釈のすり合わせの一つとして良いなと思います。

また、マネーフォワードでは「カルチャーヒーロー」という、カルチャーを体現しているメンバーを表彰する取り組みがあるのですが、誰かの事例を通じて解釈を考えるというのも、副次的効果があるのかなと思っています。カルチャーヒーローに選ばれると、全員の前でナレッジを共有してもらうのですが、それがすごく好評で、身近な先輩や同僚が「こういうことに気を配っている」とか「自分はカルチャーをこういうことだと捉えている」と語ってくれるのは、メンバーにとってとても手触りの持てるエピソードなんですよね。

そのエピソードも、その人にとっては当たり前のことかもしれないですが、客観的視点で「それ当たり前じゃないよ!すごいことだよ」と深掘りしていくと、自分の価値観と会社の価値観の重なり合いが見えてきて、さらに腹落ちと納得感が持てるので、ヒアリングをしていくこともとても大事だと思っています。

会社のカルチャーを体現してほしい!というわけではなく、その人がやりたいと思っていることを良い形で発動させていく、想いの見える化のお手伝いみたいな感覚ですね。

そうすると「あ、私の良いとこ、このカルチャーだったんだ」と、カルチャーをちょっと好きになっていくみたいなのが絶対あると思っています。

経営とメンバーのHUBとして真ん中に立つ

🍲べー:金井さんのインタビュー記事を拝見すると、いろんなところで「HUB」や「人と人を繋ぐ」などのキーワードが出ていました。今一番重視されている「つながり」ってどこにあるんですか?

🧡金井さん:えー!むずかしい。難しいですけど気をつけているのは、組織が大きくなればなるほど経営とメンバーの距離感は離れていってしまうと思っていて、意識してちゃんと真ん中に立つことを大事にしています。

そしてこれからは、マネーフォワードと世の中のHUBもやっていかないとなと思っていて、カルチャー部としてはそんなチームになりたいね、と話しています。

🍲べー:マネーフォワードと世の中のHUB….!もう少し詳しく教えてもらえますか?

🧡金井さん:マネーフォワードらしさって、ブランドを司るものだと思っているのですが、まずはちゃんと内側に染み渡らせないといけない。これをずっとやってきたので、それをじわじわと外に広げていくというイメージです。もっと言語化していきたいのですが、単なるいい会社だよね、ではなくてそれを世の中に対して「社会にとってこういう貢献をしている、いい会社なんだ」というのを作っていく役割を担っていかないとなと思っています。

🍲べー:なるほど、Mutureだとインナーを田邊/外の発信を米永がやるという役割分担にしているんですが、向いている方向は違うけど根本は一緒だよねという話をよくしています。、だいたい組織やカルチャーのソフトの話をする時は大体最初はべー・よねで壁打ちすることが多いんですよね。

🧡金井さん:まさにそうで、私も最初広報責任者と一緒に今何をどう伝えていくべきかを相談し合っていました。結局マネーフォワードらしさを伝えていくためにはインナーもアウターも、根本的に伝えたいことは一緒になっていくんですよね。

健やかにカルチャーを推進するために、健やかなチームでいる

🍲べー:カルチャーの取り組みって昨日と今日で劇的に変化があるものではなく、定量的な成果もパッと出づらいものも多いと思いますが、カルチャー部のみなさんの自己肯定感やモチベーションってどのようにキープしてらっしゃるんですか?

🧡金井さん:まさに課題としてあったんですよね。プロジェクト自体が長く、なかなか成果を感じづらいものも確かに多いんです。そこで最近は小さな成功体験を作っていくように工夫しています。例えばまずオンボーディングを少し変えてみる、イベントを運営してみるなど。特にイベントはわかりやすく達成感を持てます。あとは半年に一回の社員総会のプロジェクトでは、最後に運営メンバーから「この総会に関わって何がよかったか」をスピーチしてもらうのですが、みんな自分の内側にある想いやカルチャーについても語ってくれる。そうするとカルチャー部のメンバーも「自分達の日々の活動がここに現れている」と感じることができると思っています。

🍲べー:なるほど、Mutureはまだ小さい組織ですが、いつか来るもう1人のPX担当の方に良い楽しみ方をしてほしいなと思いました。カルチャー部の人材としての、採用基準はあるんでしょうか??

🧡金井さん:はい、カルチャー部って実はものすごい調整業務も多いんですよ。いろんな部署・グループ会社と連携をとって総会一つ開催するにも「この日を開けていただきたい。そしてこういうアナウンスを入れて欲しい」といったアナウンスをしたり、かなりのコミュニケーションが発生します。そもそも初対面の人に連絡するの自体苦手な人もいると思うのでオープンコミュニケーションが備わってないと苦しいなど、最近カルチャー部としての人材要件を見直したところでした。

🍲べー:Mutureも創業1年手探りでPXに取り組んできましたが、今後の組織拡大を見据え取り組みが属人化しないように、ポータブルスキルやマインドセットについて言語化を進めていく必要を感じています。

🧡金井さん:私たちも規模が大きくなってから考えましたが、振り返って言語化していくと、共通してもっているものがなんとなくあるように感じました。言葉に対する捉え方や、そもそもエモーショナルなことに興味があるかなど。結構スキル面ではなくマインド面の要件の方が大事で、ポータブルスキルというかソフト面のスキルというか。

🍲べー:例えば黒子でいることを厭わないけど前にも出れるとか、やってみよう!とポシティブなマインドを持っているかなど、今私が捉えているものも抽象的ではあるんですが一個一個言語化していくことが大事なんだなとお伺いして改めて思いました。

ありがとうございます。
まだまだお話聞きたいことがたくさんありましたが、あっという間にお時間がきてしまいました....!!!

金井さん、本日はありがとうございました!

🧡金井さん:こちらこそ、ありがとうございます〜!


いかがでしたでしょうか!
マネーフォワードのカルチャーを守る金井さんに、その取り組みの裏側や想いをお伺いすることができました。Mutureもお話いただいたことを吸収して、私たちの組織作りの参考にさせていきたいと思います😊✨
そして、一緒にMutureの組織作り、組織支援に取り組んでいただけるメンバーも絶賛募集中です。特にPdMや、これから共に成長していくアソシエイトPdMの採用に注力しています。ぜひご連絡ください!

@MutureCorp
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