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『武士の献立』包丁侍と加賀騒動と柚餅子ー昔、映画が好きだった。そして今も好きなのだ 60s映画レビュー(19)

久々に時代劇を見ました。江戸時代に実在した「包丁侍」の物語

四條流「幕府台所人」から加賀藩「御料理人」となった舟木伝内に西田敏行、剣の腕はたつが料理に身が入らない次男・舟木安信に高良健吾、そして主役である安信の妻・はるが上戸彩です。

ストーリーは料理の腕は抜群だがやや気の強いのが玉にキズの妻・はるが料理は苦手の夫を鍛えていきます。そこへお家騒動が起こって・・・。このお家騒動も実際にあった「加賀騒動」が元ネタになっています。藩主が3回も入れ替わり、そのたびに主流派と反主流派が逆転。そこに安信が関係していて面倒が起こるという展開です。

この映画は、主役・上戸彩のさわやかな新妻役ももちろんいいんですが、じつはストーリーの味付けになるチョイ役がいいんです。

ちょっと厳しいけれど人情味のある安信の上役・景山様役の宮川一郎太。安信の同僚でいつも大根のかつら剥きをしている浜口正太郎役の浜野謙太。ユーモアのある薬売り役の笹野高史

こういう小さな役が光ると人情映画はより楽しめて面白くなります

それから予告編でも言っていますが、江戸時代の料理の数々がこの映画のもう一つの「主役」ですね。とくに最後の加賀藩・饗応料理の豪華なフルコースは美味しそう!そして驚くほどの量!しかもため息が出る美しさです。

でも見終わって一番食べたい・・・と思うのは柚餅子ですよ。

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