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40代で金髪にしたら見えたこと。

昔からずっとやってみたいと思っていたけれど、まだできていないことってありませんか。そんな大きなことではないけれど、心にずっと引っかかっていること。

私にとってそれは「金髪にすること」でした。

40を超えた大の大人が何言っちゃってるの、というツッコミが聞こえてきそうです。かく言う私も、自分で自分にツッコミ続けていました。「今さら金髪って、馬鹿げているよね」なんて。

でも本当は、ずっと、心に残っていました。金髪にしてみたいなぁと思ったのは大学生の時なので、かれこれ20年も、自分の願いを無視し続けてきたことになります。

大人になってわかってきたのは、自分の願いを叶えてあげられるのは自分しかいないということ。


とはいえ、心理的なハードルは確かに存在しました。「金髪にする」。行為としては、とても簡単なことです。美容院に行って「金髪にしてください」とお願いすれば済む話。

だけど、新入社員研修の仕事はどうする?大学の非常勤講師の仕事はどうする?(しかも就活について教えています)それ以外の仕事は大丈夫?


考えれば考えるほど、不安はよぎるばかりです。でも、もう一歩考えてみると、そうした不安はいずれも「他の人が金髪の私をどう見るのか」という類のものだと気がつきました。


私はどうなりたいのか?他の人がどう思うかは置いておいて、私はいったいどうしたいのか?今度はそんな問いが浮かんできました。

見た目ではなく「私の仕事」に価値を感じてくれる人とお仕事がしたい。
その思いが固まったとき、私は金髪にしました。

こんな感じになりました


さて。金髪になってしまいました。仕事はどうなったのか、気になりますよね。笑

まず、新入社員研修の仕事は、例年通りオファーが来ました。「今、金髪ですが、それでもよければお引き受けします」こう言うと、すべての仕事はなくなりました。

これは不幸なことでしょうか。

いいえ、この仕事は私でなくても良いと判明しました。つまり、願いは叶っています。胸を張って、他の人にお任せすれば良い、と思いました。

大学の非常勤講師は、金髪のまま授業をしました。少しばかり悩みましたが、最終的には、別に私が就活するわけじゃないからいいや。と思いました。私が金髪にすることで学生に悪影響が出るとかそういうことはありませんでした。

考えてみれば当然です。学生は学生の人生を歩んでいるわけですから。そして私は何色の髪であっても、同じ授業をするのみです。

研究関連の仕事は、問題なく続けることができました。見た目よりも私のスキルや知見を求めてもらうことができました。これはちょっと、快感でしたね。そんなにオファーが殺到するような仕事内容ではないけれど、確実に必要としてくれている人がいる、という事実は私を勇気づけました。


金髪にしてみて、思いのほか、色々なことが見えました。特に、自分の価値観にもとづく取捨選択をするなんて「金髪にしたい」と考えているだけでは思いもよりませんでした。

自分の願いをひとつ叶えてみれば芋づる式にいろんな願いが叶いはじめる。そんな経験となりました。

たかが願い、されど願い。自分が心から望むことをやってみるだけで、人生は好転するのです。


最後に。今は金髪はやめました。思ったような色にならなかったことと、メンテナンスが大変だからです。笑
でも、一度願いを叶えたから、もうその願いは浮上してこなくなりました。

そして、私は私の人生を歩んでいるという感覚を、強く持つようになりました。

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